うちよそ
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赤羽煌玄さん。なんて素敵な筋肉の持ち主。
力isパワー。ぼくは非力だから、フィジカルが強い人に憧れる。
「編集長、赤羽さんのロングインタビューの件なんですがぁ」
「それな、取れたぞ。許可」
「グラビアもですか?!」
「ああ」
「やったー!」
「失礼のないようにな」
「その言葉が、ぼくに失礼ですよね! 訴えたら勝ちます!」
「コイツ…………」
ぼくは、聞こえない振りして、続ける。
「レイアウトは、まず、見開きで赤羽さんのグラビアです」
「なるほど」
「煽り文は、血染めのファイター」
「却下」
「チッ……鮮烈な“赤”に直撃! ロングインタビュー!……」
「それで」
無難過ぎない? もっと冒険しないと、紙の雑誌なんて生き残れないよ。
「さっき舌打ちした?」
「投げキッスです」
「それはそれで嫌」
「で、インタビューの内容なんですけど」
「コイツ……」
「モーニングルーティーンから入って、ナイトルーティーンまで追います。最後は、今後の展望について語ってもらい、〆」
「OK」
◆◆◆
いよいよ、今日は、グラビアの撮影日だ。気合い入れて行くぞ!
現場の撮影スタジオで、赤羽さんと対面した。
「ぼくは、月刊“ライフ”の黄田鞠緒と申します。本日は、よろしくお願いしますね!」
「ああ」
名刺を渡す。手や腕の筋肉に、つい注目してしまう。
そして、撮影開始。
「メイクさん、血糊足してください! もっと、ビャーって!」
アウトローっぽくしたい!
「照明さん、明暗はっきりするようにお願いします!」
光と影が、くっきりしていると、いい画になる。
「赤羽さんは、不敵な笑みで!」
「不敵な笑みってなんだ」
「試合相手が品のない挑発してきた時の顔してください」
「……ッ!」
ニマっと笑う赤羽さん。理想的な表情筋!
渾身の一枚が撮れた。
「我が社の公式TikTokアカウントで使いたいので、カメラに向かって、メンチ切っていただいていいですか?」
赤羽さんは、睨むようにこちらを見る。
「はい、ありがとうございます」
「ああ……?」
「では、着替えが終わりましたら、インタビューさせていただきますね!」
インタビューが終わり、ぼくは、ボイスレコーダーを再生しながら、文字起こしした。正直、赤羽さんの話には、変なところが多い。料理出来ないのに、朝から栄養バランスの取れた食事をしていて、出前などをしている様子でもなかったり。
絶対、誰か隠してる! まあ、いいけど。今回は。まずは、信頼してもらわないとね。
こちらで、辻褄を合わせたり、ぼかしたりすればいいし。カット、カット。
◆◆◆
「先日は、記事にご協力いただき、ありがとうございました!」
「これは?」
「個人的に用意した、ハッピーバレンタインサラダチキンです!」
「個人的?」
「これからも、よろしくお願いしますねぇ!」
力isパワー。ぼくは非力だから、フィジカルが強い人に憧れる。
「編集長、赤羽さんのロングインタビューの件なんですがぁ」
「それな、取れたぞ。許可」
「グラビアもですか?!」
「ああ」
「やったー!」
「失礼のないようにな」
「その言葉が、ぼくに失礼ですよね! 訴えたら勝ちます!」
「コイツ…………」
ぼくは、聞こえない振りして、続ける。
「レイアウトは、まず、見開きで赤羽さんのグラビアです」
「なるほど」
「煽り文は、血染めのファイター」
「却下」
「チッ……鮮烈な“赤”に直撃! ロングインタビュー!……」
「それで」
無難過ぎない? もっと冒険しないと、紙の雑誌なんて生き残れないよ。
「さっき舌打ちした?」
「投げキッスです」
「それはそれで嫌」
「で、インタビューの内容なんですけど」
「コイツ……」
「モーニングルーティーンから入って、ナイトルーティーンまで追います。最後は、今後の展望について語ってもらい、〆」
「OK」
◆◆◆
いよいよ、今日は、グラビアの撮影日だ。気合い入れて行くぞ!
現場の撮影スタジオで、赤羽さんと対面した。
「ぼくは、月刊“ライフ”の黄田鞠緒と申します。本日は、よろしくお願いしますね!」
「ああ」
名刺を渡す。手や腕の筋肉に、つい注目してしまう。
そして、撮影開始。
「メイクさん、血糊足してください! もっと、ビャーって!」
アウトローっぽくしたい!
「照明さん、明暗はっきりするようにお願いします!」
光と影が、くっきりしていると、いい画になる。
「赤羽さんは、不敵な笑みで!」
「不敵な笑みってなんだ」
「試合相手が品のない挑発してきた時の顔してください」
「……ッ!」
ニマっと笑う赤羽さん。理想的な表情筋!
渾身の一枚が撮れた。
「我が社の公式TikTokアカウントで使いたいので、カメラに向かって、メンチ切っていただいていいですか?」
赤羽さんは、睨むようにこちらを見る。
「はい、ありがとうございます」
「ああ……?」
「では、着替えが終わりましたら、インタビューさせていただきますね!」
インタビューが終わり、ぼくは、ボイスレコーダーを再生しながら、文字起こしした。正直、赤羽さんの話には、変なところが多い。料理出来ないのに、朝から栄養バランスの取れた食事をしていて、出前などをしている様子でもなかったり。
絶対、誰か隠してる! まあ、いいけど。今回は。まずは、信頼してもらわないとね。
こちらで、辻褄を合わせたり、ぼかしたりすればいいし。カット、カット。
◆◆◆
「先日は、記事にご協力いただき、ありがとうございました!」
「これは?」
「個人的に用意した、ハッピーバレンタインサラダチキンです!」
「個人的?」
「これからも、よろしくお願いしますねぇ!」