うちよそ
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ツミキ画廊には、店主の男が集めた芸術作品がひしめいている。
かつて、美しいものを見た。それは、積木愛慈が少年だった頃。
ミロのヴィーナス。古代ギリシャで創られた、彫刻の女性像。それを、少年は、パリのルーヴル美術館で見たのだ。
その日から、積木の“美しいもの”が定められた。
積木の思う“美しいもの”とは、神秘性である。人は皆、隠されたものに、それを見出だす。そして愛し、時に、信仰にも似た感情を向ける。
美しいものを見た。その美しいものを、積木は手に入れた。決して束縛はしない。思うままに生きていてほしい。男は、“ふたり”のことを愛している。
積木の集めた美術品は、必ずどこかが隠されている。“ふたり”は美術品ではないが、例外ではなかった。
前髪で目が隠れている男と、伏し目で瞳が隠れている男。双子の、大磯健と康。ふたりは、積木の恋人である。
そう、3人で付き合っているのだ。積木は、ふたりに平等に愛を降り注いだ。両腕を隠されたミロのヴィーナスと同じくらい、ふたりを愛した。
「ただいま。俺の可愛い四つ葉ちゃんたち」
「おかえりなさい」と、ふたりの揃った声。
そして、頬を寄せ合って、3人でキスをした。
積木には、どちらか一方とキスをすることが出来なかった。そこで編み出したのが、先の3人でキスする方法。今では、すっかりお馴染みになっている。
愛するふたりの幸せが、自分の幸せ。
積木愛慈の人生は、幸福に満ちている。
かつて、美しいものを見た。それは、積木愛慈が少年だった頃。
ミロのヴィーナス。古代ギリシャで創られた、彫刻の女性像。それを、少年は、パリのルーヴル美術館で見たのだ。
その日から、積木の“美しいもの”が定められた。
積木の思う“美しいもの”とは、神秘性である。人は皆、隠されたものに、それを見出だす。そして愛し、時に、信仰にも似た感情を向ける。
美しいものを見た。その美しいものを、積木は手に入れた。決して束縛はしない。思うままに生きていてほしい。男は、“ふたり”のことを愛している。
積木の集めた美術品は、必ずどこかが隠されている。“ふたり”は美術品ではないが、例外ではなかった。
前髪で目が隠れている男と、伏し目で瞳が隠れている男。双子の、大磯健と康。ふたりは、積木の恋人である。
そう、3人で付き合っているのだ。積木は、ふたりに平等に愛を降り注いだ。両腕を隠されたミロのヴィーナスと同じくらい、ふたりを愛した。
「ただいま。俺の可愛い四つ葉ちゃんたち」
「おかえりなさい」と、ふたりの揃った声。
そして、頬を寄せ合って、3人でキスをした。
積木には、どちらか一方とキスをすることが出来なかった。そこで編み出したのが、先の3人でキスする方法。今では、すっかりお馴染みになっている。
愛するふたりの幸せが、自分の幸せ。
積木愛慈の人生は、幸福に満ちている。