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この手紙をお読みになる頃には、私はお屋敷を去っていることでしょう。
さぞや、失望されたことでしょうね。申し訳はありません。私は、我が身かわいさで、お嬢さまを裏切ったのでございます。
私は、幼い時分より、美玲お嬢さまに仕えさせていただいておりました。
ご存知の通り、私の両親は、お嬢さまのご両親に仕えており、私がお嬢さまに仕えることは、至極当然のことでした。摂理であったとでも申しましょうか。
そのような訳で、私は自分の意思とは別の大きな流れに従って美玲お嬢さまの侍女として生きてきたのでございます。
お嬢さまがお生まれになったのは、私が8歳の頃でした。その頃の私は、お嬢さまに仕えるということがよく分かっておらず、まるで妹が出来たかのように思っていたことを、よく覚えております。
美玲お嬢さまのご誕生を、私の両親を含む使用人たちは、皆で祝福していたこと、よく覚えております。
私も私なりに、皆が晴れやかに笑っているので、嬉しく思っておりました。
お嬢さまが健やかにご成長なさるところをお傍で見守れたことは、私の人生の宝です。きらきらと輝く宝石のような、美しい思い出でございます。
お嬢さまが初めて私の名を呼んでくださった日のこと、昨日のことのように脳裏に浮かびます。
私に様々な悩み事を打ち明けてくださったこと、格別の信頼であったと存じます。私たちは、秘密の共有者でしたね。美玲お嬢さまの秘密は、死んでも口外することはありませんので、ご安心ください。
そんな私が去った理由。なにか重大な理由があったのではないかと、お嬢さまはお考えになるかもしれませんが、そのようなものはございません。
私をお嫌いになったでしょうか。私を憎んでおいででしょうか。
だとしても、それは当然のことでございます。
だとしても、私がお嬢さまを嫌ったり、憎んだりすることはないということを伝えたい一心で、こうして筆を取っております。
どうか、私をお許しにならないでください。
さぞや、失望されたことでしょうね。申し訳はありません。私は、我が身かわいさで、お嬢さまを裏切ったのでございます。
私は、幼い時分より、美玲お嬢さまに仕えさせていただいておりました。
ご存知の通り、私の両親は、お嬢さまのご両親に仕えており、私がお嬢さまに仕えることは、至極当然のことでした。摂理であったとでも申しましょうか。
そのような訳で、私は自分の意思とは別の大きな流れに従って美玲お嬢さまの侍女として生きてきたのでございます。
お嬢さまがお生まれになったのは、私が8歳の頃でした。その頃の私は、お嬢さまに仕えるということがよく分かっておらず、まるで妹が出来たかのように思っていたことを、よく覚えております。
美玲お嬢さまのご誕生を、私の両親を含む使用人たちは、皆で祝福していたこと、よく覚えております。
私も私なりに、皆が晴れやかに笑っているので、嬉しく思っておりました。
お嬢さまが健やかにご成長なさるところをお傍で見守れたことは、私の人生の宝です。きらきらと輝く宝石のような、美しい思い出でございます。
お嬢さまが初めて私の名を呼んでくださった日のこと、昨日のことのように脳裏に浮かびます。
私に様々な悩み事を打ち明けてくださったこと、格別の信頼であったと存じます。私たちは、秘密の共有者でしたね。美玲お嬢さまの秘密は、死んでも口外することはありませんので、ご安心ください。
そんな私が去った理由。なにか重大な理由があったのではないかと、お嬢さまはお考えになるかもしれませんが、そのようなものはございません。
私をお嫌いになったでしょうか。私を憎んでおいででしょうか。
だとしても、それは当然のことでございます。
だとしても、私がお嬢さまを嫌ったり、憎んだりすることはないということを伝えたい一心で、こうして筆を取っております。
どうか、私をお許しにならないでください。