創作企画「冥冥の澱」2
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人生は、賽の目次第。せやから、選択する度に、それを転がす。
結果は、すぐ分かるとは限らん。特に、翼のことに関しては。
かける言葉ひとつでも、えらい慎重にならざるを得ない。
俺が、カスみたいな偏見を植え付けたない。自由に生きてほしい。どこまでも自由に、飛んでほしい。
俺たち両親が出来ることは、選択肢を多く提示することや。ランドセルの色とか、見るテレビ番組とか、些細なことだとしても。
鍵野には、最低限しか関わらんでええ。まあ、渚には会わせたるけど。めっさ懐いとるし。渚も、翼のこと好きやし。渚に、剣に龍が巻き付いとるキーホルダー作らせたの、翼くらいやで。
そう、鍵野には、関わらんでええと思っとったんやけどなぁ。
狐ヶ崎の当主が明ちゃんになってから、鍵野と和解したいいう話になってんねん。鍵野のもんも、静岡の狐ヶ崎に詣でられるようになるんやろか?
翼に、狐を憑けるべきなんか? そもそも、翼は陰陽師になりたいんか?
「翼」
「なに? 司」
「将来、なんになりたい?」
「カッコいいヒーロー!」
「それ、他人に称賛されんでもええんか?」
「いい! たよられたいからじゃなくて、そう生きたいからだから!」
「せやったら、陰陽師になるか?」
「司と同じやつ?!」
「そうや。命の危険はあるし、特に感謝もされん」
「おれ、強いからダイジョーブ!」
「じゃあ、そうやな、あと5年くらい経ってもそう思うなら、真剣に鍵野の術を教えたるわ」
「うん!」
でもなぁ、鍵野の呪いは、カッコよくないからなぁ。やっぱ、狐ヶ崎の儀式受けるか?
狐ヶ崎のは、一瞬で命を奪うための呪術。鍵野のは、陰湿に相手を痛め付けるための呪術なんや。でも、対人の話やし、ええか。いや、狐ヶ崎のは、澱み相手でも、かなり効くけどな。
「翼は、狐好きか?」
「よいが好きだから、好き! カッコいいし! コン!」
宵ちゃんの真似して、狐を手で作る翼。
「そうかぁ」
「靖及さんみたいに、服作るんは?」
「やすたか、カッコいい! やすたかより、でっかくなる!」
「なれるとええな」
翼は、なんにでもなれる。どこへでも行ける。
出来るだけ多くの選択肢を、翼に。
「運命の扉を開ける日が、翼にも来るやろ」
「なにそれ?! カッケー!」
「運命ってのは、自分で掴み取るもんなんやで」
「おれも、つかむ!」
「よっしゃ! とりあえず目ぇ瞑って、この紙の中から、ひとつ指差してみ。そこの株買うたるわ」
「わかった!」
何を選んでも、俺と靖及さんは味方やから。好きなように生きたらええ。それは、俺たちの幸せでもあるんや。
結果は、すぐ分かるとは限らん。特に、翼のことに関しては。
かける言葉ひとつでも、えらい慎重にならざるを得ない。
俺が、カスみたいな偏見を植え付けたない。自由に生きてほしい。どこまでも自由に、飛んでほしい。
俺たち両親が出来ることは、選択肢を多く提示することや。ランドセルの色とか、見るテレビ番組とか、些細なことだとしても。
鍵野には、最低限しか関わらんでええ。まあ、渚には会わせたるけど。めっさ懐いとるし。渚も、翼のこと好きやし。渚に、剣に龍が巻き付いとるキーホルダー作らせたの、翼くらいやで。
そう、鍵野には、関わらんでええと思っとったんやけどなぁ。
狐ヶ崎の当主が明ちゃんになってから、鍵野と和解したいいう話になってんねん。鍵野のもんも、静岡の狐ヶ崎に詣でられるようになるんやろか?
翼に、狐を憑けるべきなんか? そもそも、翼は陰陽師になりたいんか?
「翼」
「なに? 司」
「将来、なんになりたい?」
「カッコいいヒーロー!」
「それ、他人に称賛されんでもええんか?」
「いい! たよられたいからじゃなくて、そう生きたいからだから!」
「せやったら、陰陽師になるか?」
「司と同じやつ?!」
「そうや。命の危険はあるし、特に感謝もされん」
「おれ、強いからダイジョーブ!」
「じゃあ、そうやな、あと5年くらい経ってもそう思うなら、真剣に鍵野の術を教えたるわ」
「うん!」
でもなぁ、鍵野の呪いは、カッコよくないからなぁ。やっぱ、狐ヶ崎の儀式受けるか?
狐ヶ崎のは、一瞬で命を奪うための呪術。鍵野のは、陰湿に相手を痛め付けるための呪術なんや。でも、対人の話やし、ええか。いや、狐ヶ崎のは、澱み相手でも、かなり効くけどな。
「翼は、狐好きか?」
「よいが好きだから、好き! カッコいいし! コン!」
宵ちゃんの真似して、狐を手で作る翼。
「そうかぁ」
「靖及さんみたいに、服作るんは?」
「やすたか、カッコいい! やすたかより、でっかくなる!」
「なれるとええな」
翼は、なんにでもなれる。どこへでも行ける。
出来るだけ多くの選択肢を、翼に。
「運命の扉を開ける日が、翼にも来るやろ」
「なにそれ?! カッケー!」
「運命ってのは、自分で掴み取るもんなんやで」
「おれも、つかむ!」
「よっしゃ! とりあえず目ぇ瞑って、この紙の中から、ひとつ指差してみ。そこの株買うたるわ」
「わかった!」
何を選んでも、俺と靖及さんは味方やから。好きなように生きたらええ。それは、俺たちの幸せでもあるんや。