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あなたの歌声、大好きだよ。全てが夢みたいで。
そう。夢みたいな、絵空事。ウタの言う、新時代なんて来ないよ。
ウタのライブを見ながら、私は冷めていた。かつ、かつ。ヒールを鳴らす。私の癖。苛立つと、こうするの。
どうせね、私みたいな弱者が、真に救われることなんてないんだよ。それでも、あなたは、私に手を伸ばすの? まるで、救世主みたいに。あなたは、偶像だから、なにか勘違いしちゃったのかな?
そのステージから、降りて来てみてよ。その階段を、下ってみせてよ。
私がいるところは、そんな眩しいステージとは違うの。
偶像って大変。救世主の振りをするって大変だね。私のような、ウタのことを何にも知らない奴がさ、出会い頭に詰るんだよ? 何にも知らない癖にさ、否定してくるんだよ? あなたは、いつまで、それに耐えられるの?
やめなよ、そんなこと。もう全部、やめちゃおうよ。
それで、私の手を取るといいよ。私、あなたとふたりで逃げてあげるからさ。
あなたの顔、青白い。あなたの歌声、まるで悲鳴。あなたの姿、ボロボロ。あなたの翼、もう折れそう。私には、そう見える。
ライブは進んでいく。処刑みたいに残酷なショー。
ああ。どんどん、ウタの様子がおかしくなっていく。
この世を救おうだなんて、そんな理想を夢見たからだよ、ウタ。あなたは、誰にも感謝されない。あなたは、間違えてしまったの。
壊れかけの歌姫。期限付きの救世主。
これ、なんて言うのか知ってる? 心中って言うんだよ?
ほら、みぃんな、嫌がってる。あなたのことを、恐ろしいと思ってる。
でもさ、私くらいはさ、ウタのこと好きでいてあげる。
だから、私だけの手を取れば、よかったんだよ。そしたら、心中でもなんでも、一緒にしてあげたのに。
「バカ…………」
私の呟きは、あなたに届かない。
バイバイ。もう、会えないね。
あなたのことなんて、みんな忘れちゃうよ。みんな、あなたの歌声も、忘れてしまうの。
私たちって、薄情なんだよ。こんな奴らのために命張って、本当に可哀想。
でもさ、ひとりくらい、覚えてる奴がいるかもね。それなら、ウタのしたことに意味はあったね。
そう。夢みたいな、絵空事。ウタの言う、新時代なんて来ないよ。
ウタのライブを見ながら、私は冷めていた。かつ、かつ。ヒールを鳴らす。私の癖。苛立つと、こうするの。
どうせね、私みたいな弱者が、真に救われることなんてないんだよ。それでも、あなたは、私に手を伸ばすの? まるで、救世主みたいに。あなたは、偶像だから、なにか勘違いしちゃったのかな?
そのステージから、降りて来てみてよ。その階段を、下ってみせてよ。
私がいるところは、そんな眩しいステージとは違うの。
偶像って大変。救世主の振りをするって大変だね。私のような、ウタのことを何にも知らない奴がさ、出会い頭に詰るんだよ? 何にも知らない癖にさ、否定してくるんだよ? あなたは、いつまで、それに耐えられるの?
やめなよ、そんなこと。もう全部、やめちゃおうよ。
それで、私の手を取るといいよ。私、あなたとふたりで逃げてあげるからさ。
あなたの顔、青白い。あなたの歌声、まるで悲鳴。あなたの姿、ボロボロ。あなたの翼、もう折れそう。私には、そう見える。
ライブは進んでいく。処刑みたいに残酷なショー。
ああ。どんどん、ウタの様子がおかしくなっていく。
この世を救おうだなんて、そんな理想を夢見たからだよ、ウタ。あなたは、誰にも感謝されない。あなたは、間違えてしまったの。
壊れかけの歌姫。期限付きの救世主。
これ、なんて言うのか知ってる? 心中って言うんだよ?
ほら、みぃんな、嫌がってる。あなたのことを、恐ろしいと思ってる。
でもさ、私くらいはさ、ウタのこと好きでいてあげる。
だから、私だけの手を取れば、よかったんだよ。そしたら、心中でもなんでも、一緒にしてあげたのに。
「バカ…………」
私の呟きは、あなたに届かない。
バイバイ。もう、会えないね。
あなたのことなんて、みんな忘れちゃうよ。みんな、あなたの歌声も、忘れてしまうの。
私たちって、薄情なんだよ。こんな奴らのために命張って、本当に可哀想。
でもさ、ひとりくらい、覚えてる奴がいるかもね。それなら、ウタのしたことに意味はあったね。