創作企画「冥冥の澱」
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はじめに。これが、人生最期の日記です。
僕の死体は、直葬してください。
僕の命運は、尽きた。何故なら、愛した人が死んだから。もう、おしまいにする。要するに、僕は後追い自殺することにした。この日記を書き終えたら、手首を剃刀で切ります。そんなの、小枝を折るようなものです。
愛する人が遺してくれたのは、ボイスレコーダーと10.5gの遺骨。
ボイスレコーダーは、聴いた後で、電子レンジに入れて壊した。他人に聴かれたくないから。
遺骨は、食べた。他人に触られたくないから。
彼は、黎命くんは、僕の色彩でした。美しくて、汚くて、優しくて、残酷でした。
彼がどこにいようが、僕は追いかけます。天国だろうが、地獄だろうが、他のどこだろうが。きっと、彼を見付けるから。
僕は、命なんていらない。君がいない、こんな世界に用はない。
僕の魂よ。君の元まで進んでくれ。
空の彼方より遠くても。地の底より深くても。
きっと、そういう運命だった。僕が生まれた時から、決まっていた。君を喪うこと。僕が取り残されること。最低な運命。だけど、君と出会わず生きるよりは、ずっといい。君に出会わず、千年生きるより、君と出会う一瞬を愛すよ。それを選ぶよ。
本当に、ありがとう。僕と出会ってくれて。
僕は、幸せだったよ。
出来ることなら、君に僕の人生を食べ尽くしてほしかったけれど。それはもう、叶わないんだね。
でも、君をゆるすよ。僕は、君の全てをゆるすよ。
他の誰がゆるさなくても。
だからせめて、もう一度、僕に会ってください。
出来れば、話してください。いや、何も言わなくてもいいよ。一目会えれば、それで。
僕は、旅に出ます。君に会うための巡礼です。久遠の巡礼になるかもしれません。それでも、君に会いに行きたいです。
君に会えたら、僕は、もう一度君を愛すよ。
誰の許可もいらない。君の許しさえ、いらない。僕は、勝手なんだ。
君は、もしかしたら、僕が死ぬことを許してくれないかもしれない。でも、先に逝ってしまった君に、止める術はない。
君が、何故、どんな風に死んだのか。僕は、知らない。知ることもない。
君の葬儀に出る資格もない。
黎命くんは、僕の全てだったのに、まるで関係ないみたいだ。他人より遠い。
でも、それも、もういい。
僕がこれから、なんとでもする。
僕が辿り着くまで、待っていてね。
それでは、さよなら。
色彩を喪い僕は耐えられず君の側まで這って行くから
僕の死体は、直葬してください。
僕の命運は、尽きた。何故なら、愛した人が死んだから。もう、おしまいにする。要するに、僕は後追い自殺することにした。この日記を書き終えたら、手首を剃刀で切ります。そんなの、小枝を折るようなものです。
愛する人が遺してくれたのは、ボイスレコーダーと10.5gの遺骨。
ボイスレコーダーは、聴いた後で、電子レンジに入れて壊した。他人に聴かれたくないから。
遺骨は、食べた。他人に触られたくないから。
彼は、黎命くんは、僕の色彩でした。美しくて、汚くて、優しくて、残酷でした。
彼がどこにいようが、僕は追いかけます。天国だろうが、地獄だろうが、他のどこだろうが。きっと、彼を見付けるから。
僕は、命なんていらない。君がいない、こんな世界に用はない。
僕の魂よ。君の元まで進んでくれ。
空の彼方より遠くても。地の底より深くても。
きっと、そういう運命だった。僕が生まれた時から、決まっていた。君を喪うこと。僕が取り残されること。最低な運命。だけど、君と出会わず生きるよりは、ずっといい。君に出会わず、千年生きるより、君と出会う一瞬を愛すよ。それを選ぶよ。
本当に、ありがとう。僕と出会ってくれて。
僕は、幸せだったよ。
出来ることなら、君に僕の人生を食べ尽くしてほしかったけれど。それはもう、叶わないんだね。
でも、君をゆるすよ。僕は、君の全てをゆるすよ。
他の誰がゆるさなくても。
だからせめて、もう一度、僕に会ってください。
出来れば、話してください。いや、何も言わなくてもいいよ。一目会えれば、それで。
僕は、旅に出ます。君に会うための巡礼です。久遠の巡礼になるかもしれません。それでも、君に会いに行きたいです。
君に会えたら、僕は、もう一度君を愛すよ。
誰の許可もいらない。君の許しさえ、いらない。僕は、勝手なんだ。
君は、もしかしたら、僕が死ぬことを許してくれないかもしれない。でも、先に逝ってしまった君に、止める術はない。
君が、何故、どんな風に死んだのか。僕は、知らない。知ることもない。
君の葬儀に出る資格もない。
黎命くんは、僕の全てだったのに、まるで関係ないみたいだ。他人より遠い。
でも、それも、もういい。
僕がこれから、なんとでもする。
僕が辿り着くまで、待っていてね。
それでは、さよなら。
色彩を喪い僕は耐えられず君の側まで這って行くから