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落ちた。堕ちた。あなたは、おちた。
全てを諦めているあなた。満たされないあなた。
必死の抵抗が出来ていたのは、たぶん、ずっと昔のことで。
涙を流せたのも、ずっと昔のことなのだろう。
けれど、あなたは持てる者だと思われている。本当は、その裏返しだというのに。
「本当に帰れると思ってるのか?」
レオナは、小バカにしたように言う。
「帰りますよ」
監督生は、睨みながら言葉を返す。
「魔法も使えない草食動物が……」
グルル、と不機嫌そうになるレオナ。
「これからも可愛がってやると言ったが、お前にはどうでもいいことだったな。さっさと失せろ」
「レオナ先輩、もしかして、置いてかれるのが嫌なんですか?」
「はぁ? 見当違いだ」
監督生は、怯まない。
「それじゃあ、一緒に行きましょうよ。こんな世界、捨ててしまいましょうよ」
「お前な…………」
監督生は、名案を思い付いた、とはしゃいでいる。
ああ、その糖蜜のように甘いものが、この胸の渇きを満たしてくれたらいいのに、とレオナは思った。
だが、今はまだ、このままでいい。
満たされたら、お前を追わないから。
全てを諦めているあなた。満たされないあなた。
必死の抵抗が出来ていたのは、たぶん、ずっと昔のことで。
涙を流せたのも、ずっと昔のことなのだろう。
けれど、あなたは持てる者だと思われている。本当は、その裏返しだというのに。
「本当に帰れると思ってるのか?」
レオナは、小バカにしたように言う。
「帰りますよ」
監督生は、睨みながら言葉を返す。
「魔法も使えない草食動物が……」
グルル、と不機嫌そうになるレオナ。
「これからも可愛がってやると言ったが、お前にはどうでもいいことだったな。さっさと失せろ」
「レオナ先輩、もしかして、置いてかれるのが嫌なんですか?」
「はぁ? 見当違いだ」
監督生は、怯まない。
「それじゃあ、一緒に行きましょうよ。こんな世界、捨ててしまいましょうよ」
「お前な…………」
監督生は、名案を思い付いた、とはしゃいでいる。
ああ、その糖蜜のように甘いものが、この胸の渇きを満たしてくれたらいいのに、とレオナは思った。
だが、今はまだ、このままでいい。
満たされたら、お前を追わないから。