800文字チャレンジ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
君が巨人に食われる夢を見た。
俺は何も出来ずに、ただ、歯をガチガチいわせていた。そして、歯が砕けてザラザラとした欠片で口の中がいっぱいになる。気持ち悪い。
俺は、それを唾と共に吐き出そうと、必死にあがく。しかし、砕けた歯の欠片は上顎の部分や舌に張り付いたかのように、なかなか吐き出せない。気持ち悪い。
「うぇ……げほっ…………」
とうとう、指を口の中に突っ込んで取ろうとしたところで、目が覚めた。
体は汗でびっしょり。呼吸は荒い。
「はぁ……はぁ……っ」
寝ても覚めても、この世界に巨人がいるということは変わらないのだ。
「どうしたのぉ?」
昨夜抱いた女が、まだ隣にいることに、今気付いた。鬱陶しい。
「どうもしないよ。俺、もう出るから。帰って」
女は、一瞬不満げな表情をしたが、渋々といった様子で脱いだ服を着直し、去っていった。特に言葉は交わさなかった。結構イイ女だな、と自分勝手なことを思う。
俺は、手早く憲兵団の制服に着替えて、家を出た。段々と歩く速度が上がり、ついには走り出してしまう。
何をしているんだ、俺は?
俺にとっての、ジャン・キルシュタインとはなんだ?
何故、こんなにも彼のことばかり考えているんだ?
俺が調査兵団のために動くようになったのは、ジャンが普通の人間だったからである。普通の人間が、それでも勝ち目の薄い戦いに身を置くという様を見せ付けられて、俺は自分も巨人と戦いたいと思った。思わされてしまった。
けれど、そのことを毎日のように後悔している。中央憲兵にバレたら、拷問の末に事故か何かに見せかけて殺されるのだろう。
巨人と相対することになったら、みっともなく震え、食い殺されるのだろう。
だとしても、だ。ジャンが抗い続ける限り、俺は彼の力になり続けたい。
きっと、俺は君がいなければ、中央憲兵の犬のままでいたのだと思う。奴らに身限られて殺されるまで。
でも、今は、君の隣にいたい。この世で一番、俺が大切にしているものを賭けてもいい。俺の命を。
ジャンは、俺の希望なのだ。
俺は何も出来ずに、ただ、歯をガチガチいわせていた。そして、歯が砕けてザラザラとした欠片で口の中がいっぱいになる。気持ち悪い。
俺は、それを唾と共に吐き出そうと、必死にあがく。しかし、砕けた歯の欠片は上顎の部分や舌に張り付いたかのように、なかなか吐き出せない。気持ち悪い。
「うぇ……げほっ…………」
とうとう、指を口の中に突っ込んで取ろうとしたところで、目が覚めた。
体は汗でびっしょり。呼吸は荒い。
「はぁ……はぁ……っ」
寝ても覚めても、この世界に巨人がいるということは変わらないのだ。
「どうしたのぉ?」
昨夜抱いた女が、まだ隣にいることに、今気付いた。鬱陶しい。
「どうもしないよ。俺、もう出るから。帰って」
女は、一瞬不満げな表情をしたが、渋々といった様子で脱いだ服を着直し、去っていった。特に言葉は交わさなかった。結構イイ女だな、と自分勝手なことを思う。
俺は、手早く憲兵団の制服に着替えて、家を出た。段々と歩く速度が上がり、ついには走り出してしまう。
何をしているんだ、俺は?
俺にとっての、ジャン・キルシュタインとはなんだ?
何故、こんなにも彼のことばかり考えているんだ?
俺が調査兵団のために動くようになったのは、ジャンが普通の人間だったからである。普通の人間が、それでも勝ち目の薄い戦いに身を置くという様を見せ付けられて、俺は自分も巨人と戦いたいと思った。思わされてしまった。
けれど、そのことを毎日のように後悔している。中央憲兵にバレたら、拷問の末に事故か何かに見せかけて殺されるのだろう。
巨人と相対することになったら、みっともなく震え、食い殺されるのだろう。
だとしても、だ。ジャンが抗い続ける限り、俺は彼の力になり続けたい。
きっと、俺は君がいなければ、中央憲兵の犬のままでいたのだと思う。奴らに身限られて殺されるまで。
でも、今は、君の隣にいたい。この世で一番、俺が大切にしているものを賭けてもいい。俺の命を。
ジャンは、俺の希望なのだ。