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自宅の庭で雪かきをしていたら、真四角の綺麗な箱が落ちていることに気が付いた。深い青色の箱に、水色のリボンが結んである。
クリスマス・イブのこの日に落ちているということは、十中八九誰かへのクリスマスのプレゼントだろう。
手袋をはめた両手で、その箱を持ち上げると、それなりの重さが感じられた。
少しばかり箱の底が濡れてしまっているので、家の中でストーブに当てて乾かすことにする。その後、透明なビニール袋に入れて、塀の上にでも置いておこう。落とした人が見付けられるように。
そう思って玄関の扉を開けたところで、信じられない光景に遭遇した。
家の庭に、サンタクロースとトナカイがいる!
「あっ! 落としてしまったプレゼントを拾ってくれたんですね~! ありがとうございます~!!」
サンタクロースとおぼしき、白髪金眼の若い娘が、私の手元の箱を見て、嬉しそうに笑顔を弾けさせながら言う。
どうにもコスプレやドッキリの類いとは思えない。何故ならトナカイを連れているし、ソリの上にはプレゼントの箱が山のように積んであるし、妙な“本物”っぽさがある。
「あの、あなたは?」
「私は、イヴ・サンタクロース! 聖夜の贈り物を届ける途中ですぅ~! トナカイは私の相棒で、ブリッツェンといいます!」
「イヴさん、ですか……あの、これ、どうぞ……」
私は、ビニール袋から箱を取り出して、彼女に手渡した。
「ありがとうございますぅ~! あなた様に聖夜の祝福がありますように~」
笑顔の彼女とは裏腹に、私は顔を曇らせてしまう。というのも、天女に羽衣を返した後のように、私の元から彼女が去ってしまうのが惜しくなってしまったのだ。
イヴさんと私の関係は、きっとこれきりで終わりなのだろう。私は、サンタからプレゼントをもらう歳ではないし、家には子供もいない。
「ではでは、さようなら~! 親切なお方!」
冷たい突風に、まばたきをする間に、イヴさんとブリッツェンはいなくなった。
それから、しばらくして。私は、テレビ画面の向こう側に彼女の姿を見る。
クリスマス・イブのこの日に落ちているということは、十中八九誰かへのクリスマスのプレゼントだろう。
手袋をはめた両手で、その箱を持ち上げると、それなりの重さが感じられた。
少しばかり箱の底が濡れてしまっているので、家の中でストーブに当てて乾かすことにする。その後、透明なビニール袋に入れて、塀の上にでも置いておこう。落とした人が見付けられるように。
そう思って玄関の扉を開けたところで、信じられない光景に遭遇した。
家の庭に、サンタクロースとトナカイがいる!
「あっ! 落としてしまったプレゼントを拾ってくれたんですね~! ありがとうございます~!!」
サンタクロースとおぼしき、白髪金眼の若い娘が、私の手元の箱を見て、嬉しそうに笑顔を弾けさせながら言う。
どうにもコスプレやドッキリの類いとは思えない。何故ならトナカイを連れているし、ソリの上にはプレゼントの箱が山のように積んであるし、妙な“本物”っぽさがある。
「あの、あなたは?」
「私は、イヴ・サンタクロース! 聖夜の贈り物を届ける途中ですぅ~! トナカイは私の相棒で、ブリッツェンといいます!」
「イヴさん、ですか……あの、これ、どうぞ……」
私は、ビニール袋から箱を取り出して、彼女に手渡した。
「ありがとうございますぅ~! あなた様に聖夜の祝福がありますように~」
笑顔の彼女とは裏腹に、私は顔を曇らせてしまう。というのも、天女に羽衣を返した後のように、私の元から彼女が去ってしまうのが惜しくなってしまったのだ。
イヴさんと私の関係は、きっとこれきりで終わりなのだろう。私は、サンタからプレゼントをもらう歳ではないし、家には子供もいない。
「ではでは、さようなら~! 親切なお方!」
冷たい突風に、まばたきをする間に、イヴさんとブリッツェンはいなくなった。
それから、しばらくして。私は、テレビ画面の向こう側に彼女の姿を見る。