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ここは、北にある資源豊かな小国、アレンデール王国。
今日も今日とて、大きな氷塊を切る仕事をしている男がいた。冷風を避けるために厚着をし、その下では大量の汗をかいている。
アレンデールの国章であるクロッカスを背につけた男は、仲間たちに昼の休憩時間であることを告げた。
「ふぅ………」
溜め息を吐くと、白い蒸気が中空へと立ち上ぼる。
男は、もうすぐアレンデール城で行われる、エルサ様が女王になるための戴冠式について、思いを馳せた。
城に閉じこもっておられるが、きっと美しく成長した姿を見せてくださるのだろう、と。
それに、もうすぐ、この国にも夏がやってくる。短くて、暖かな夏がくる。
昼食であるニシンの酢漬けを食べながら、来るべき夏を待ち遠しく思った。
やがて月日は流れ、アレンデール城で戴冠式が行われる夏がきた。
王と王妃が海難事故で逝去されてから、アレンデールの民たちがどれほど、この日を心待ちにしていたことか。
今まで、国のために尽力してきた宰相の肩の荷も下りることだろう。
エルサが民たちの前に姿を現すと、国民は色めき立った。
美しいプラチナブロンドの長い髪。冬の湖のような澄んだ瞳。赤く濡れた唇。女王として威厳のある衣装に身を包んだ彼女は、女王として申し分ないように見えるのだが、エルサ自身は不安そうな表情をしている。
やがて、王笏と宝珠が揃えられ、エルサは頭上に冠をいただく。
国民たちは、「エルサ女王!」と彼女を称えた。
しかし、それでもまだ、エルサの顔からは影が消えない。
「エルサ女王、大丈夫ですか?」と、国民のひとりがエルサに尋ねた。
彼女は、かろうじてうなずいて見せる。
氷切りの男は、なんだか嫌な予感がしたが、妻子を連れて、出し物を見る方へ移ることにした。
その後に行われた城内でのパーティーで、エルサは魔法を暴発させてしまい、アレンデールの夏は、永遠の冬へと変わってしまう。
エルサ女王に、あれほどまでに強大な魔法の力があったとは。男は驚いた。
男が森のトロールに尋ねたところ、「真実の愛」が鍵となると教えてもらえる。
男は祈った。エルサ女王に、「真実の愛」の祝福のあらんことを。
今日も今日とて、大きな氷塊を切る仕事をしている男がいた。冷風を避けるために厚着をし、その下では大量の汗をかいている。
アレンデールの国章であるクロッカスを背につけた男は、仲間たちに昼の休憩時間であることを告げた。
「ふぅ………」
溜め息を吐くと、白い蒸気が中空へと立ち上ぼる。
男は、もうすぐアレンデール城で行われる、エルサ様が女王になるための戴冠式について、思いを馳せた。
城に閉じこもっておられるが、きっと美しく成長した姿を見せてくださるのだろう、と。
それに、もうすぐ、この国にも夏がやってくる。短くて、暖かな夏がくる。
昼食であるニシンの酢漬けを食べながら、来るべき夏を待ち遠しく思った。
やがて月日は流れ、アレンデール城で戴冠式が行われる夏がきた。
王と王妃が海難事故で逝去されてから、アレンデールの民たちがどれほど、この日を心待ちにしていたことか。
今まで、国のために尽力してきた宰相の肩の荷も下りることだろう。
エルサが民たちの前に姿を現すと、国民は色めき立った。
美しいプラチナブロンドの長い髪。冬の湖のような澄んだ瞳。赤く濡れた唇。女王として威厳のある衣装に身を包んだ彼女は、女王として申し分ないように見えるのだが、エルサ自身は不安そうな表情をしている。
やがて、王笏と宝珠が揃えられ、エルサは頭上に冠をいただく。
国民たちは、「エルサ女王!」と彼女を称えた。
しかし、それでもまだ、エルサの顔からは影が消えない。
「エルサ女王、大丈夫ですか?」と、国民のひとりがエルサに尋ねた。
彼女は、かろうじてうなずいて見せる。
氷切りの男は、なんだか嫌な予感がしたが、妻子を連れて、出し物を見る方へ移ることにした。
その後に行われた城内でのパーティーで、エルサは魔法を暴発させてしまい、アレンデールの夏は、永遠の冬へと変わってしまう。
エルサ女王に、あれほどまでに強大な魔法の力があったとは。男は驚いた。
男が森のトロールに尋ねたところ、「真実の愛」が鍵となると教えてもらえる。
男は祈った。エルサ女王に、「真実の愛」の祝福のあらんことを。