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デミ・サーヴァントである、マシュ・キリエライトは、決して強い訳ではないと思う。
しかし、マスターこと、“先輩”を慕い、己を奮い立たせて盾を持つ少女は、しなやかで美しい。
私には、彼女たちのサポートしか出来ないけれど、自分の仕事を完璧にこなしてみせるという気持ちにさせられる。
ふたりの行く末を、人理修復の旅を、見届けたい。そう思う。
だけど、私は弱い。弱くて、普通の、人間だ。
英霊たるサーヴァントには、怖くて近寄れないし、そのサーヴァントたちと仲良さそうにしている若きマスターに対して畏怖を感じることがある。
君は、自身がどんどん普通から外れていくことに恐怖したりはしないのだろうか? 私だったら、きっと、耐えられない。
端くれとはいえ、私も人理修復という重荷を背負っている人間だ。夜は、睡眠導入剤を飲まなくては一睡も出来はしない。このまま人理が完全に焼却される悪夢なんて、何度見たか知れない。それに、マシュ・キリエライトの心がいつか折れてしまわないかと、心配にもなる。
そんな私の心配を他所に、ふたりは着々と特異点を修復していった。
全く、目覚ましいことこの上ない。
そうして、とうとう最後の特異点へと赴くふたりを見送ることになった。
ああ、どうか、ふたりの道行きが守られますように。信仰心の厚くない私だが、それでも何かに祈った。神でも悪魔でもいい、どうか、どうか。お願いだから、ふたりを無事に帰してほしい。
祈りが届いたかどうかは知らないが、結果として、ふたりは無事に帰ってきた。
けれど、ああ、なんということだろう。ドクター・ロマンこと、ロマニ・アーキマンが、まさか…………そんな…………。
彼は、よく私のメンタルケアをしてくれていた。私の不眠症を解決してくれたし、悪夢を見ないようにアロマを焚くという方法を教えてくれたりした、ドクター。
ああ、あなたのことも、私は祈るべきだったのだ。あなたが不眠不休で、膨大な仕事をしていたことくらい、分かっていた。あなたが重要人物であることくらい、理解していた。
あなたのことも、祈ればよかったの?
今からでも間に合うのなら、せめて、彼に安らぎを。
しかし、マスターこと、“先輩”を慕い、己を奮い立たせて盾を持つ少女は、しなやかで美しい。
私には、彼女たちのサポートしか出来ないけれど、自分の仕事を完璧にこなしてみせるという気持ちにさせられる。
ふたりの行く末を、人理修復の旅を、見届けたい。そう思う。
だけど、私は弱い。弱くて、普通の、人間だ。
英霊たるサーヴァントには、怖くて近寄れないし、そのサーヴァントたちと仲良さそうにしている若きマスターに対して畏怖を感じることがある。
君は、自身がどんどん普通から外れていくことに恐怖したりはしないのだろうか? 私だったら、きっと、耐えられない。
端くれとはいえ、私も人理修復という重荷を背負っている人間だ。夜は、睡眠導入剤を飲まなくては一睡も出来はしない。このまま人理が完全に焼却される悪夢なんて、何度見たか知れない。それに、マシュ・キリエライトの心がいつか折れてしまわないかと、心配にもなる。
そんな私の心配を他所に、ふたりは着々と特異点を修復していった。
全く、目覚ましいことこの上ない。
そうして、とうとう最後の特異点へと赴くふたりを見送ることになった。
ああ、どうか、ふたりの道行きが守られますように。信仰心の厚くない私だが、それでも何かに祈った。神でも悪魔でもいい、どうか、どうか。お願いだから、ふたりを無事に帰してほしい。
祈りが届いたかどうかは知らないが、結果として、ふたりは無事に帰ってきた。
けれど、ああ、なんということだろう。ドクター・ロマンこと、ロマニ・アーキマンが、まさか…………そんな…………。
彼は、よく私のメンタルケアをしてくれていた。私の不眠症を解決してくれたし、悪夢を見ないようにアロマを焚くという方法を教えてくれたりした、ドクター。
ああ、あなたのことも、私は祈るべきだったのだ。あなたが不眠不休で、膨大な仕事をしていたことくらい、分かっていた。あなたが重要人物であることくらい、理解していた。
あなたのことも、祈ればよかったの?
今からでも間に合うのなら、せめて、彼に安らぎを。