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近藤さんが、落ち込んでいる。よくあることだが、僕以外が出払っている屯所で落ち込まれると、その、困る。
僕は、他の隊士とは、ほとんど話さない。表向きは明るいということもない、単なる根っからの暗い奴。それが、僕。
人を励ますなんて、出来やしない。
近藤さんが、どんよりしているのは、きっと「お妙さん」絡みのことだろう。恋愛のことなんて、初恋もしたことがない僕にはさっぱり分からない。
そんなに落ち込むなら、人を好きになんてならなければいいのに。そんな風に思っていることを知られたら、「恋の素晴らしさ」を説かれてしまうのだろうか?
恋の素晴らしさってなんだろう? 他人のせいで一喜一憂するなんて、僕は嫌だが。
「近藤さん…………」
縁側で膝を抱えている局長に、控えめに声をかけてみる。
「………………」
近藤さんは、なんの反応もしない。
もしかして、寝てるのか?
僕は、そっと近藤さんの隣に座った。やっぱり、近藤さんは無反応だ。
呼吸はしているようだから、死んじゃあいないだろうが。
心配だなぁ。近藤さんの悲しそうなところは見たくないなぁ。志村妙さん、なんとかこのゴリラで妥協してくれないかなぁ。頼むよぉ。
僕は、様々な思考を巡らせながら、ずっと近藤局長の隣にいた。そうしているうちに、日が傾いてきて、冷たい風が吹いてくる。
「近藤さん、中、入りましょうよ。風邪引きますよ」
僕は、無理矢理に彼の腕を取り、立ち上がらせて、屯所の中へと導く。
「お前の手、冷たいな」
「え、ああ、すいません」
「いや、そうじゃなくて…………」
「なんです?」
「どうして俺の隣にいたんだ? そんなに体を冷やしてまで」
「そりゃあ、あなたが心配だからですよ。こんな寒空の下で落ち込まれちゃあね」
「そうか…………」
僕には、かける言葉が見付からなかったから。静かに隣にいることくらいしか出来なかったのだ。
「お前は、優しい奴だなァ」
「…………それはどうでしょうね」
だって僕は、片想いをくだらないと考えているんですよ?
僕は、他の隊士とは、ほとんど話さない。表向きは明るいということもない、単なる根っからの暗い奴。それが、僕。
人を励ますなんて、出来やしない。
近藤さんが、どんよりしているのは、きっと「お妙さん」絡みのことだろう。恋愛のことなんて、初恋もしたことがない僕にはさっぱり分からない。
そんなに落ち込むなら、人を好きになんてならなければいいのに。そんな風に思っていることを知られたら、「恋の素晴らしさ」を説かれてしまうのだろうか?
恋の素晴らしさってなんだろう? 他人のせいで一喜一憂するなんて、僕は嫌だが。
「近藤さん…………」
縁側で膝を抱えている局長に、控えめに声をかけてみる。
「………………」
近藤さんは、なんの反応もしない。
もしかして、寝てるのか?
僕は、そっと近藤さんの隣に座った。やっぱり、近藤さんは無反応だ。
呼吸はしているようだから、死んじゃあいないだろうが。
心配だなぁ。近藤さんの悲しそうなところは見たくないなぁ。志村妙さん、なんとかこのゴリラで妥協してくれないかなぁ。頼むよぉ。
僕は、様々な思考を巡らせながら、ずっと近藤局長の隣にいた。そうしているうちに、日が傾いてきて、冷たい風が吹いてくる。
「近藤さん、中、入りましょうよ。風邪引きますよ」
僕は、無理矢理に彼の腕を取り、立ち上がらせて、屯所の中へと導く。
「お前の手、冷たいな」
「え、ああ、すいません」
「いや、そうじゃなくて…………」
「なんです?」
「どうして俺の隣にいたんだ? そんなに体を冷やしてまで」
「そりゃあ、あなたが心配だからですよ。こんな寒空の下で落ち込まれちゃあね」
「そうか…………」
僕には、かける言葉が見付からなかったから。静かに隣にいることくらいしか出来なかったのだ。
「お前は、優しい奴だなァ」
「…………それはどうでしょうね」
だって僕は、片想いをくだらないと考えているんですよ?