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ウィズダムで、ラムチョップとワインに舌鼓を打つ。
あたし、いつもみたいに笑えてるかな?
バッグに忍ばせた包丁を思う。
「ナマエさん、今日はシックなネイルなんだね」
「あーうん。ちょっと色々あって」
あなたのせいだよ。浄が悪いんだよ。
誰かを選んだ浄が悪いんだ!
「ねぇ、恋人がいるの?」
「俺の恋人は、レディたちさ」
「……はは。そうだよね」
それはきっと、嘘じゃないんだろうね。ただ、レディとは別の枠があるだけ。その特別席を寄越せよ。
「…………」
「ナマエさん?」
「……ざけんな。ふざけんなよッ!」
あたしは、バッグから包丁を取り出した。
それを向けられた浄は、一瞬驚いた顔をする。
「あなたが……お前が悪いんだ……! あたしの恋を踏みにじって、粉々にして! あたしは、浄のせいでおかしくなった!」
「ごめんね、ナマエさん。君の想いに応えられなくて」
「うるさい! 殺してやる!」
あたしは、震える手で包丁を浄に向けた。
「君を犯罪者にしたくない」
「うるさいうるさいうるさい!」
お前を殺して、あたしも死ぬんだ!
浄は、あたしから逃げようとしない。
「なによ、出来ないとでも思ってんの?!」
「…………残念だ。さよなら、ナマエさん」
「なっ!?」
あたしは、背後から取り押さえられ、包丁が手から落ちる。
呆気ない幕切れ。
あたしは、警察には突き出されなかったものの、ウィズダムを出禁になった。
それからのあたしは、抜け殻みたいに生きる。淡々と仕事をこなし、生活をした。
たまに、夜中になると泣いている。
「ふっ……あっ、ああ…………!」
浄の首を獲れなかった。もう、浄に会うことも出来ない。
あたしは、負けたんだ。
気付けば、爪がボロボロになっていた。
さよなら、あたしの運命の人。
推しは、浄は、あたしを幸せにしてくれなかった。
あたしが悪いの? お行儀のいいファンでいられなかったから?
でも、恋は勝ち取るものだろ。それがダメなら、もう殺してやるしかないだろ。
「クソが…………」
あたしをめちゃくちゃにした男は、今日もレディと楽しくしてるんだろうな。
もしも、理想 が叶うなら、あたしは浄の恋人になりたい。
こんなになっても、あたしは彼への想いを捨て切れずにいる。
「バカみたい…………」
噛んでボロボロになったネイルが、あたしの恋心の器みたいだと思った。
あたし、いつもみたいに笑えてるかな?
バッグに忍ばせた包丁を思う。
「ナマエさん、今日はシックなネイルなんだね」
「あーうん。ちょっと色々あって」
あなたのせいだよ。浄が悪いんだよ。
誰かを選んだ浄が悪いんだ!
「ねぇ、恋人がいるの?」
「俺の恋人は、レディたちさ」
「……はは。そうだよね」
それはきっと、嘘じゃないんだろうね。ただ、レディとは別の枠があるだけ。その特別席を寄越せよ。
「…………」
「ナマエさん?」
「……ざけんな。ふざけんなよッ!」
あたしは、バッグから包丁を取り出した。
それを向けられた浄は、一瞬驚いた顔をする。
「あなたが……お前が悪いんだ……! あたしの恋を踏みにじって、粉々にして! あたしは、浄のせいでおかしくなった!」
「ごめんね、ナマエさん。君の想いに応えられなくて」
「うるさい! 殺してやる!」
あたしは、震える手で包丁を浄に向けた。
「君を犯罪者にしたくない」
「うるさいうるさいうるさい!」
お前を殺して、あたしも死ぬんだ!
浄は、あたしから逃げようとしない。
「なによ、出来ないとでも思ってんの?!」
「…………残念だ。さよなら、ナマエさん」
「なっ!?」
あたしは、背後から取り押さえられ、包丁が手から落ちる。
呆気ない幕切れ。
あたしは、警察には突き出されなかったものの、ウィズダムを出禁になった。
それからのあたしは、抜け殻みたいに生きる。淡々と仕事をこなし、生活をした。
たまに、夜中になると泣いている。
「ふっ……あっ、ああ…………!」
浄の首を獲れなかった。もう、浄に会うことも出来ない。
あたしは、負けたんだ。
気付けば、爪がボロボロになっていた。
さよなら、あたしの運命の人。
推しは、浄は、あたしを幸せにしてくれなかった。
あたしが悪いの? お行儀のいいファンでいられなかったから?
でも、恋は勝ち取るものだろ。それがダメなら、もう殺してやるしかないだろ。
「クソが…………」
あたしをめちゃくちゃにした男は、今日もレディと楽しくしてるんだろうな。
もしも、
こんなになっても、あたしは彼への想いを捨て切れずにいる。
「バカみたい…………」
噛んでボロボロになったネイルが、あたしの恋心の器みたいだと思った。
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