アイマス
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自由になった王女さまは、そのまま自由に生きていく。華麗に人生を、踊る。なんて素敵な物語。
アイドルの水嶋咲ちゃんは、私の理想の体現者である。“可愛い”っていいよね。
私は、可愛いものが好きだ。抱きしめたくなるような、ぬいぐるみ。きらきらした宝石を散りばめたアクセサリー。フリルいっぱいの服。素敵な色をしたリボンの付いた靴。甘くて華やかなお菓子。枚挙に暇がない。
けれど、それらが自分に似合うかというと、疑問である。私自身は、決して可愛くないと思う。卑屈だろうか? やっぱり、私は可愛くない。卑屈な私は、可愛いとは言えない。
私の“可愛い”コレクションを、私が身に付けることは、生涯ないのかもしれなかった。私は、臆病者だ。周りの目を気にし過ぎている。
そんな日々を送っていると、ある日、咲ちゃんが所属するアイドルユニット、カフェパレードが、ジュエリーアクセサリーとコラボするとの情報が入ってきた。
素敵な衣装を着たカフェパレードが、きらきらした宝石箱のような楽曲を歌う。
私は、新譜のCDと、コラボ先のジュエリーアクセサリーをいくつか買った。
そして、リリースイベントにも参戦することにする。咲ちゃんに会いに行くために。
さて、服装は、どうしよう? いつも、このことが私を悩ませる。思い切り可愛く着飾りたい。でも、私には、きっと似合わない。うじうじと、悩んでしまう。
結局、私はいつもの着慣れた服装で行くことにした。姿見に映る自分は、いつもの無難な服の私だ。
つまらない。つまらない人生を鮮やかに彩ってくれる存在や物に、多く出会っている癖に、私の人間性は、つまらないままだ。
咲ちゃん、どうか私に勇気をください。
私は、咲ちゃんのソロ曲、「フェイバリットに踊らせて」を脳内で再生した。
「…………よし」
意を決して、ひとつのブローチを手に取り、胸に付ける。件のコラボ先の商品である、蝶を象った繊細な印象のブローチだ。
鏡に映った私は、少しだけ勇気を出した私は、自信のない表情で。情けない。
胸を張れ。咲ちゃんみたいに。今から、会いに行くのだから。
私は、会場へと向かう。
リリースイベントで、生のPavé Étoilesを堪能し、感動で涙が出そうになった。
そして、とうとう咲ちゃんと握手する機会が訪れる。緊張で、頭が真っ白になりそうだ。でも、背筋を伸ばして、精一杯取り繕う。
「わぁ~! お洒落して来てくれたんだ! ありがっとー! そのブローチ、パピッと似合ってるよ!」
私を見るなり、咲ちゃんは、笑顔で優しい言葉をかけてくれた。
「あ、あの、大好きです! ずっと、あなたに憧れてて、それで……」
「うんうん、可愛いっていいよね!」
「はい! これからも応援してます!」
「ありがと! また会いに来てね」
あっという間に、終わる邂逅。眩し過ぎる一瞬。心臓がドキドキしている。
咲ちゃんがくれた言葉を反芻しながら、帰路につく。
やっぱり私は、可愛いものが好きだ。そういうものを、身に付けたい。あなたが背中を押してくれるから、私は、好きなものを好きだと言える自分でいたい。
大好きだよ、咲ちゃん。
アイドルの水嶋咲ちゃんは、私の理想の体現者である。“可愛い”っていいよね。
私は、可愛いものが好きだ。抱きしめたくなるような、ぬいぐるみ。きらきらした宝石を散りばめたアクセサリー。フリルいっぱいの服。素敵な色をしたリボンの付いた靴。甘くて華やかなお菓子。枚挙に暇がない。
けれど、それらが自分に似合うかというと、疑問である。私自身は、決して可愛くないと思う。卑屈だろうか? やっぱり、私は可愛くない。卑屈な私は、可愛いとは言えない。
私の“可愛い”コレクションを、私が身に付けることは、生涯ないのかもしれなかった。私は、臆病者だ。周りの目を気にし過ぎている。
そんな日々を送っていると、ある日、咲ちゃんが所属するアイドルユニット、カフェパレードが、ジュエリーアクセサリーとコラボするとの情報が入ってきた。
素敵な衣装を着たカフェパレードが、きらきらした宝石箱のような楽曲を歌う。
私は、新譜のCDと、コラボ先のジュエリーアクセサリーをいくつか買った。
そして、リリースイベントにも参戦することにする。咲ちゃんに会いに行くために。
さて、服装は、どうしよう? いつも、このことが私を悩ませる。思い切り可愛く着飾りたい。でも、私には、きっと似合わない。うじうじと、悩んでしまう。
結局、私はいつもの着慣れた服装で行くことにした。姿見に映る自分は、いつもの無難な服の私だ。
つまらない。つまらない人生を鮮やかに彩ってくれる存在や物に、多く出会っている癖に、私の人間性は、つまらないままだ。
咲ちゃん、どうか私に勇気をください。
私は、咲ちゃんのソロ曲、「フェイバリットに踊らせて」を脳内で再生した。
「…………よし」
意を決して、ひとつのブローチを手に取り、胸に付ける。件のコラボ先の商品である、蝶を象った繊細な印象のブローチだ。
鏡に映った私は、少しだけ勇気を出した私は、自信のない表情で。情けない。
胸を張れ。咲ちゃんみたいに。今から、会いに行くのだから。
私は、会場へと向かう。
リリースイベントで、生のPavé Étoilesを堪能し、感動で涙が出そうになった。
そして、とうとう咲ちゃんと握手する機会が訪れる。緊張で、頭が真っ白になりそうだ。でも、背筋を伸ばして、精一杯取り繕う。
「わぁ~! お洒落して来てくれたんだ! ありがっとー! そのブローチ、パピッと似合ってるよ!」
私を見るなり、咲ちゃんは、笑顔で優しい言葉をかけてくれた。
「あ、あの、大好きです! ずっと、あなたに憧れてて、それで……」
「うんうん、可愛いっていいよね!」
「はい! これからも応援してます!」
「ありがと! また会いに来てね」
あっという間に、終わる邂逅。眩し過ぎる一瞬。心臓がドキドキしている。
咲ちゃんがくれた言葉を反芻しながら、帰路につく。
やっぱり私は、可愛いものが好きだ。そういうものを、身に付けたい。あなたが背中を押してくれるから、私は、好きなものを好きだと言える自分でいたい。
大好きだよ、咲ちゃん。