ペルソナ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「分かった、付き合おう。陽介の望みは叶えるよ」
「え?」
「ちゃんと好きになるから」
「な、なんだよそれ……?」
「何か不満? リーダーも出来てるし、親友も出来てるだろ? 恋人もちゃんとやれるよ」
「なんだそれ…………」
「好きだよ、陽介」
「っ!?…………やめろ……!」
「どうして?」
「こんなのは……違う……俺が望んだのは……」
「違う?」
「お前は間違ってる」
「相手の望む答えを言わないと、嫌われるだけだろ? 自分の主張なんか無意味だ。無くていい。相手に合わせていれば平和だし、感謝されることすらある。それでも俺が間違ってる?」
そうか。相手に合わせた完璧な仮面を造れるのか。いつからかは知らないが、そうやって生きてきたのか。
「分かった。じゃあ、俺の望みには従わなくていい」
「全部?」
「ああ、全部」
「そんな……それじゃあ、俺はどうすれば……」
ナマエは狼狽えている。
「お前は俺を好きでもいいし、嫌いでもいい。それ以外でもいい」
「……恋人にはそんなこと言われたことない」
「恋人?!」
「ああ。恋人がいるよ。付き合ってるよ、7人と」
「7……人……」
「だって、そう望まれたから」
思っていたより病的だ。
「お前自身の望みはなんだよ?」
「そんなもの、無い」
「どうしてだよ……」
「この世界に望むことなんて無い。俺には世界をありのまま受け入れることしか出来ない」
「嫌なことも、全部か?」
「嫌なことを退ける力なんて無いから」
「何もかも諦めてんのか……?」
「諦め、ね……そうかな」
「そんなの辛いだけだろ……」
「それは陽介が強いから言えることだ」
「強い?」
「大切な人の死から立ち直った」
「それは、お前が……!」
いてくれたから。仮面を着けて、最大効果の言葉をかけて。
「お前のおかげだろ」
「俺がいなくても同じだ」
そんなこと言わないでくれ。
「もう俺に近付かないでくれ。住む世界が違い過ぎて、息が苦しくなるから」
冷たい声が頭の中でいつまでも反響した。
2013/07/03サルベージ
「え?」
「ちゃんと好きになるから」
「な、なんだよそれ……?」
「何か不満? リーダーも出来てるし、親友も出来てるだろ? 恋人もちゃんとやれるよ」
「なんだそれ…………」
「好きだよ、陽介」
「っ!?…………やめろ……!」
「どうして?」
「こんなのは……違う……俺が望んだのは……」
「違う?」
「お前は間違ってる」
「相手の望む答えを言わないと、嫌われるだけだろ? 自分の主張なんか無意味だ。無くていい。相手に合わせていれば平和だし、感謝されることすらある。それでも俺が間違ってる?」
そうか。相手に合わせた完璧な仮面を造れるのか。いつからかは知らないが、そうやって生きてきたのか。
「分かった。じゃあ、俺の望みには従わなくていい」
「全部?」
「ああ、全部」
「そんな……それじゃあ、俺はどうすれば……」
ナマエは狼狽えている。
「お前は俺を好きでもいいし、嫌いでもいい。それ以外でもいい」
「……恋人にはそんなこと言われたことない」
「恋人?!」
「ああ。恋人がいるよ。付き合ってるよ、7人と」
「7……人……」
「だって、そう望まれたから」
思っていたより病的だ。
「お前自身の望みはなんだよ?」
「そんなもの、無い」
「どうしてだよ……」
「この世界に望むことなんて無い。俺には世界をありのまま受け入れることしか出来ない」
「嫌なことも、全部か?」
「嫌なことを退ける力なんて無いから」
「何もかも諦めてんのか……?」
「諦め、ね……そうかな」
「そんなの辛いだけだろ……」
「それは陽介が強いから言えることだ」
「強い?」
「大切な人の死から立ち直った」
「それは、お前が……!」
いてくれたから。仮面を着けて、最大効果の言葉をかけて。
「お前のおかげだろ」
「俺がいなくても同じだ」
そんなこと言わないでくれ。
「もう俺に近付かないでくれ。住む世界が違い過ぎて、息が苦しくなるから」
冷たい声が頭の中でいつまでも反響した。
2013/07/03サルベージ