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その殺し屋の男は、大阪のコンチネンタル・ホテルに偶然いた。
ロビーの椅子でくつろいでいると、スマートフォンが震える。
伝説的な殺し屋、ジョン・ウィックの懸賞金の額が上がった知らせだった。
「…………」
男は、大金にはさして興味がない。
彼が愛しているのは、自身が愛用する毒物であった。
男は、ナイフに毒を塗り、刺したり投擲したりするのが得意である。
やがて、にわかにホテル内が騒がしくなってきた。
「……来ているのか、ジョン」と、小さく呟く。
男は、乱戦から遠ざかり、隠れながらジョン・ウィックを探す。
しばらくして、鎧兜が飾られた部屋で彼を見付けた。
「やあ、ジョナサン」
「その声は、錆鳴きか?」
「そうだ。顔を合わせるのは初めてだな」
喉が錆付いているかのような声で、殺し屋は答える。
なんでも、敵に捕まった際に自害用の毒を飲んだ後遺症らしい。
通称錆鳴きとジョンは、一度組んで仕事をしたことがあった。当時は、互いをバディとして信頼していたふたり。
ジョンが先行し、錆鳴きが忍のように隠れながら投げナイフでサポートするというスタイルで多くの敵を殺した。
「それで、なにをしに?」
「あなたを助けに」
「……ありがとう、錆鳴き」
「どういたしまして」
錆鳴きが一礼したその時、ふたりは背中合わせになり、敵を撃ち、刺す。
「お互いのやり方は覚えているようだな、ジョン」
「ああ」
それからは、ふたりで息の合った共闘をした。ジョンが銃撃をし、その背後から錆鳴きはナイフを投げて補佐を徹底する。
手品のようにナイフを取り出しては投げているが、時たま投げたナイフを回収し、錆鳴きはジョンを助けた。
かすっただけで人を死に至らしめる毒を使う男は、味方にすれば心強い。
その後。なんとか敵を退けて梅田駅に着いた。
「私はここまでだ。死ぬなよ、ジョナサン」
「ありがとう。恩に着る」
「気にするな」
錆鳴きは、電車に乗り込むジョンを見送り、帰路につく。
ジョンの無事を八百万の神に祈りながら。
◆◆◆
並んだ墓石の前、ひとりの男が白い花束を抱えて立っている。
「ジョナサン、本当に死んだのか?」
錆付いた声で問う。
寂しげな風が、錆鳴きこと、ミョウジナマエの体を撫でた。
「まあいい。どうせ、またいつか会える」
きっと、地獄で。
花束を供えて、男は墓に背を向ける。
数歩行ったところで、一度だけ振り返り、男は去って行った。
ロビーの椅子でくつろいでいると、スマートフォンが震える。
伝説的な殺し屋、ジョン・ウィックの懸賞金の額が上がった知らせだった。
「…………」
男は、大金にはさして興味がない。
彼が愛しているのは、自身が愛用する毒物であった。
男は、ナイフに毒を塗り、刺したり投擲したりするのが得意である。
やがて、にわかにホテル内が騒がしくなってきた。
「……来ているのか、ジョン」と、小さく呟く。
男は、乱戦から遠ざかり、隠れながらジョン・ウィックを探す。
しばらくして、鎧兜が飾られた部屋で彼を見付けた。
「やあ、ジョナサン」
「その声は、錆鳴きか?」
「そうだ。顔を合わせるのは初めてだな」
喉が錆付いているかのような声で、殺し屋は答える。
なんでも、敵に捕まった際に自害用の毒を飲んだ後遺症らしい。
通称錆鳴きとジョンは、一度組んで仕事をしたことがあった。当時は、互いをバディとして信頼していたふたり。
ジョンが先行し、錆鳴きが忍のように隠れながら投げナイフでサポートするというスタイルで多くの敵を殺した。
「それで、なにをしに?」
「あなたを助けに」
「……ありがとう、錆鳴き」
「どういたしまして」
錆鳴きが一礼したその時、ふたりは背中合わせになり、敵を撃ち、刺す。
「お互いのやり方は覚えているようだな、ジョン」
「ああ」
それからは、ふたりで息の合った共闘をした。ジョンが銃撃をし、その背後から錆鳴きはナイフを投げて補佐を徹底する。
手品のようにナイフを取り出しては投げているが、時たま投げたナイフを回収し、錆鳴きはジョンを助けた。
かすっただけで人を死に至らしめる毒を使う男は、味方にすれば心強い。
その後。なんとか敵を退けて梅田駅に着いた。
「私はここまでだ。死ぬなよ、ジョナサン」
「ありがとう。恩に着る」
「気にするな」
錆鳴きは、電車に乗り込むジョンを見送り、帰路につく。
ジョンの無事を八百万の神に祈りながら。
◆◆◆
並んだ墓石の前、ひとりの男が白い花束を抱えて立っている。
「ジョナサン、本当に死んだのか?」
錆付いた声で問う。
寂しげな風が、錆鳴きこと、ミョウジナマエの体を撫でた。
「まあいい。どうせ、またいつか会える」
きっと、地獄で。
花束を供えて、男は墓に背を向ける。
数歩行ったところで、一度だけ振り返り、男は去って行った。
