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今日も、クラシコ家の使用人としての一日が始まる。
お食事の準備や配膳。給仕。
ディーノ様やお客人の荷物を運び、部屋までご案内する役目。
屋内の清掃。家具、食器の手入れ。
手紙の配送。
どれも大切な私の仕事だ。
「ナマエ」
「はい」
執事のアルブレヒトさんに呼ばれ、返事をする。
「主がお呼びだ。書斎へ行きなさい」
「はい」
心臓が、ドキドキした。
ナマエ・ミョウジは、身分違いの恋をしている。叶うはずのない恋。
書斎の扉の前で、深呼吸する。
「失礼いたします。ご用でしょうか? ディーノ様」
「ナマエ。お前に、テオドールの目付け役を命じる」
「……は、はい。かしこまりました」
「よろしく頼む」
「はい。では、失礼いたします」
書斎を出て、テオドール様のお部屋へ向かった。
「失礼いたします」
「なに? ナマエ」
「ディーノ様より、テオドール様のお世話を命じられました。よろしくお願いいたします」
一礼する。
「そう」と言うなり、テオドール様は読んでいる本に視線を戻した。
7歳の子供なのに、彼は大人びていて、私がお世話をすることはあまりないように思う。
「お隣、よろしいですか?」
「……いいよ」
隣に座り、ポケットから本を取り出して続きを読むことにした。
「ナマエ、なにを読んでるの?」
「哲学書でございます」
「哲学……?」
「はい。反出生主義についてのものでございますよ。生まれた命には幸福であってほしいという著者の祈りが込められているように思います」
「そうか。優しい人なんだね」
「そうでございますね」
テオドール様に、笑顔を向ける。
「ディーノ様は、貴方の幸せを願っておりますよ」
「うん。お父様は、僕に少しは甘えることを許してくれた」
「今は、ご多忙ですから、私が側におりますね」
「ありがとう、ナマエ」
テオドール様は、はにかむように笑ってくれた。
ダリ様によるナーサリーでの一件の後、おふたりは距離が縮んだように思う。
「ナマエは、お父様のことが好き?」
一瞬、戸惑ってしまった。
「はい。敬愛する主でございます」
「そっか」
敬愛してるのも真実だが、私は、ディーノ様を愛している。彼に妻が出来る度に、私は嫉妬心を押さえ付けなくてはならなかった。
仕事に私情は挟まない。それが、私の誇りだ。
「僕、ナマエのことを何も知らないな。教えてよ」
「なんでもお訊きくださいませ」
「ナマエの両親は、どんな人?」
「両親のことは覚えておりません。私が幼い頃に事故で亡くなりました。私は、叔母に育てられたのですよ」
「……そうなんだ」
「はい。叔母は、優しい人でした。庭の花壇の世話が好きで、私もよく手伝いをしたものです」
それからも、私はテオドール様に色々と語った。
少しは打ち解けられただろうか?
お食事の準備や配膳。給仕。
ディーノ様やお客人の荷物を運び、部屋までご案内する役目。
屋内の清掃。家具、食器の手入れ。
手紙の配送。
どれも大切な私の仕事だ。
「ナマエ」
「はい」
執事のアルブレヒトさんに呼ばれ、返事をする。
「主がお呼びだ。書斎へ行きなさい」
「はい」
心臓が、ドキドキした。
ナマエ・ミョウジは、身分違いの恋をしている。叶うはずのない恋。
書斎の扉の前で、深呼吸する。
「失礼いたします。ご用でしょうか? ディーノ様」
「ナマエ。お前に、テオドールの目付け役を命じる」
「……は、はい。かしこまりました」
「よろしく頼む」
「はい。では、失礼いたします」
書斎を出て、テオドール様のお部屋へ向かった。
「失礼いたします」
「なに? ナマエ」
「ディーノ様より、テオドール様のお世話を命じられました。よろしくお願いいたします」
一礼する。
「そう」と言うなり、テオドール様は読んでいる本に視線を戻した。
7歳の子供なのに、彼は大人びていて、私がお世話をすることはあまりないように思う。
「お隣、よろしいですか?」
「……いいよ」
隣に座り、ポケットから本を取り出して続きを読むことにした。
「ナマエ、なにを読んでるの?」
「哲学書でございます」
「哲学……?」
「はい。反出生主義についてのものでございますよ。生まれた命には幸福であってほしいという著者の祈りが込められているように思います」
「そうか。優しい人なんだね」
「そうでございますね」
テオドール様に、笑顔を向ける。
「ディーノ様は、貴方の幸せを願っておりますよ」
「うん。お父様は、僕に少しは甘えることを許してくれた」
「今は、ご多忙ですから、私が側におりますね」
「ありがとう、ナマエ」
テオドール様は、はにかむように笑ってくれた。
ダリ様によるナーサリーでの一件の後、おふたりは距離が縮んだように思う。
「ナマエは、お父様のことが好き?」
一瞬、戸惑ってしまった。
「はい。敬愛する主でございます」
「そっか」
敬愛してるのも真実だが、私は、ディーノ様を愛している。彼に妻が出来る度に、私は嫉妬心を押さえ付けなくてはならなかった。
仕事に私情は挟まない。それが、私の誇りだ。
「僕、ナマエのことを何も知らないな。教えてよ」
「なんでもお訊きくださいませ」
「ナマエの両親は、どんな人?」
「両親のことは覚えておりません。私が幼い頃に事故で亡くなりました。私は、叔母に育てられたのですよ」
「……そうなんだ」
「はい。叔母は、優しい人でした。庭の花壇の世話が好きで、私もよく手伝いをしたものです」
それからも、私はテオドール様に色々と語った。
少しは打ち解けられただろうか?
