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物心ついた時には、独りで。盗みやスリをして生きてきた。他の手段は、出来れば使いたくないけれど、明日をも知れない身では、分からない。
家族はいないし、友達もいないし、家もない。
世界に取り残された子供は、それでも死を拒んだ。
ある日、盗んだ鞄に入っていた“それ”は、凄く不気味な実で。でも、そんなことはどうでもよかったんだ。ただ、空腹だったから、“それ”を食べる。
「あー!! おれの鞄! ガキ、お前が盗んだのか?!」
ひとりの男が、こちらにやって来た。
「いえ、落ちていたのを拾いました」
嘘をつきました。
「さ、財布がねぇ! いや、それよりも、悪魔の実がねぇ!」
「実……食べちゃいました……」
財布は、ポケットの中にある。
「はぁ!?」
「ご馳走さまです」
「ふざけんなッ! 吐け!」
「嫌です」
男に、力強く揺さぶられた。しばらく、あーだこーだ言われたが、聞き流す。
「仕方ない。お前、今日から、おれの部下になれ」
「そうしたら、ご飯に困らないですか?」
「ああ。ただし、お前が使えるならな」
願ってもない機会。アナタは、神様?
「ガキ、名前は?」
「ナマエです」
「ナマエ、おれの命令に従え。いいな?」
「はい」
こうして、ワタクシは、スパンダム様の部下になった。
日々を過ごしていくうちに、分かったことがある。スパンダム様は、ろくでもない人だ。神様でも英雄でもない。ただの人間。
けれど、それでもいい。ワタクシに意味を与えたのは、アナタ。他の誰でもない。
だから、ワタクシは、いつまでも隣にいます。
◆◆◆
「ナマエ! どこだ?! ナマエ!」
「はい、こちらに」
瞬間移動マジックで、彼の後ろに現れる。
「遅いぞ、グズ」
「人体切断マジーック!」
「ぎゃーッ!? おれの体がァ!?」
胴体が真っ二つになったスパンダム様が、床に転がり、叫んだ。
「戻せ! この! ド腐れ————」
「それ以上言うと、首も切断しちゃいますよ」
「ひーッ! 謝る! 謝るから、やめろ!」
「では、どうぞ」
「す、すいません……」
「よろしい」
パチン。指を鳴らした。
スパンダム様の体は、元に戻る。荒い呼吸をしながら、「全く、恩知らずな部下だ」と不満を口にした。
あらあら。ワタクシは、“恩がある”というだけで、アナタのお側にいますのに。
アナタのような人を、一体どれだけの人が案じてくれるのでしょう? お父様?
スパンダイン様は、どこまでアナタに着いて来てくださるのでしょうね?
まあ、ご安心くださいましね。
地獄まででも、ナマエがお供しますよ。
家族はいないし、友達もいないし、家もない。
世界に取り残された子供は、それでも死を拒んだ。
ある日、盗んだ鞄に入っていた“それ”は、凄く不気味な実で。でも、そんなことはどうでもよかったんだ。ただ、空腹だったから、“それ”を食べる。
「あー!! おれの鞄! ガキ、お前が盗んだのか?!」
ひとりの男が、こちらにやって来た。
「いえ、落ちていたのを拾いました」
嘘をつきました。
「さ、財布がねぇ! いや、それよりも、悪魔の実がねぇ!」
「実……食べちゃいました……」
財布は、ポケットの中にある。
「はぁ!?」
「ご馳走さまです」
「ふざけんなッ! 吐け!」
「嫌です」
男に、力強く揺さぶられた。しばらく、あーだこーだ言われたが、聞き流す。
「仕方ない。お前、今日から、おれの部下になれ」
「そうしたら、ご飯に困らないですか?」
「ああ。ただし、お前が使えるならな」
願ってもない機会。アナタは、神様?
「ガキ、名前は?」
「ナマエです」
「ナマエ、おれの命令に従え。いいな?」
「はい」
こうして、ワタクシは、スパンダム様の部下になった。
日々を過ごしていくうちに、分かったことがある。スパンダム様は、ろくでもない人だ。神様でも英雄でもない。ただの人間。
けれど、それでもいい。ワタクシに意味を与えたのは、アナタ。他の誰でもない。
だから、ワタクシは、いつまでも隣にいます。
◆◆◆
「ナマエ! どこだ?! ナマエ!」
「はい、こちらに」
瞬間移動マジックで、彼の後ろに現れる。
「遅いぞ、グズ」
「人体切断マジーック!」
「ぎゃーッ!? おれの体がァ!?」
胴体が真っ二つになったスパンダム様が、床に転がり、叫んだ。
「戻せ! この! ド腐れ————」
「それ以上言うと、首も切断しちゃいますよ」
「ひーッ! 謝る! 謝るから、やめろ!」
「では、どうぞ」
「す、すいません……」
「よろしい」
パチン。指を鳴らした。
スパンダム様の体は、元に戻る。荒い呼吸をしながら、「全く、恩知らずな部下だ」と不満を口にした。
あらあら。ワタクシは、“恩がある”というだけで、アナタのお側にいますのに。
アナタのような人を、一体どれだけの人が案じてくれるのでしょう? お父様?
スパンダイン様は、どこまでアナタに着いて来てくださるのでしょうね?
まあ、ご安心くださいましね。
地獄まででも、ナマエがお供しますよ。