私という一頁の物語
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ボーダー本部の医務室で目覚めた。
「あ…………」
「現海さん、目が覚めましたか」
「はい」
「過労です。しばらく休んでください」
私の左腕には、疲労回復のための点滴が刺されている。
そうだ。確か、私は。
「防衛は、出来ましたか?」
「何も心配はいりませんよ」
救護係は、微笑みながら答える。
アフトクラトルの属国が遠征挺を狙ってると知らされて、シェルタールームに退避していたんだった。
そして、倒れた。みんなの無事を祈りながら。
治療が終わったら、仕事に戻らないと。
しばらく、ぼーっと天井を眺めた。
そうしていたら、思わぬ人がやって来る。
「現海」
「城戸さん……」
「寝たままでいい」
「……はい」
私は、起こしかけていた体を戻した。
「回復したら、今日は帰るように。明日からは、働いてもらう。きみにしか出来ないことだ」
「分かりました」
司令がそう言うのなら、仕方がない。私とあなたは、一蓮托生ですからね。
私は、きっちり休んで帰宅し、食事やらサプリメントやらを摂取して、浴槽に浸かった後、眠った。
久し振りの、夢も見ない眠り。
翌朝、私はいつも通り、5時に目覚める。
眼鏡をかけて、いくつものソシャゲをした。
洗面所へ行き、身支度をする。
書斎のデスクへ向かい、パソコンを起動した。
今日のスケジュールは、比較的空いている。昨日するはずだった仕事は、今日なんとかしよう。
カウンセリングの振替日の調整と、根付さんから頼まれてるコラムの執筆と、昨日起きたことの確認作業。
やれる、やれる。私は、〆切を破ったことはないし。
時刻は、6時。朝食を用意する。マーガリンを塗ったトーストを二枚と、大根のサラダと、ヨーグルトと、バナナを一本。
いただきます。弟がまだ寝ているので、心の中でそう言った。
誰も見てないから、スマホ片手に食事をする。三門市のニュースをチェックした。特に、問題なし。
ごちそうさま。
出勤時間まで、私は、SNSを眺めた。推しの二次創作に「いいね」を押し、回覧する。
さて。そろそろ行かないと。
無言で家を出る。鍵をかけて、廊下を歩いた。エレベーターで一階に降りて、道を進む。
2月の朝は、冷たく鋭く、痛いとすら思う。
それでも私は、カウンセリングルームを目指した。ワンオペカウンセラーだから、仕方ないよね。
私が倒れたことは、あの子たちは知らなくていい。余計な心配は不要だ。
壊れるつもりはない。ただ、やれるだけやったという結果は欲しい。
現海砂子は、自分を救わなくてはならない。
「あ…………」
「現海さん、目が覚めましたか」
「はい」
「過労です。しばらく休んでください」
私の左腕には、疲労回復のための点滴が刺されている。
そうだ。確か、私は。
「防衛は、出来ましたか?」
「何も心配はいりませんよ」
救護係は、微笑みながら答える。
アフトクラトルの属国が遠征挺を狙ってると知らされて、シェルタールームに退避していたんだった。
そして、倒れた。みんなの無事を祈りながら。
治療が終わったら、仕事に戻らないと。
しばらく、ぼーっと天井を眺めた。
そうしていたら、思わぬ人がやって来る。
「現海」
「城戸さん……」
「寝たままでいい」
「……はい」
私は、起こしかけていた体を戻した。
「回復したら、今日は帰るように。明日からは、働いてもらう。きみにしか出来ないことだ」
「分かりました」
司令がそう言うのなら、仕方がない。私とあなたは、一蓮托生ですからね。
私は、きっちり休んで帰宅し、食事やらサプリメントやらを摂取して、浴槽に浸かった後、眠った。
久し振りの、夢も見ない眠り。
翌朝、私はいつも通り、5時に目覚める。
眼鏡をかけて、いくつものソシャゲをした。
洗面所へ行き、身支度をする。
書斎のデスクへ向かい、パソコンを起動した。
今日のスケジュールは、比較的空いている。昨日するはずだった仕事は、今日なんとかしよう。
カウンセリングの振替日の調整と、根付さんから頼まれてるコラムの執筆と、昨日起きたことの確認作業。
やれる、やれる。私は、〆切を破ったことはないし。
時刻は、6時。朝食を用意する。マーガリンを塗ったトーストを二枚と、大根のサラダと、ヨーグルトと、バナナを一本。
いただきます。弟がまだ寝ているので、心の中でそう言った。
誰も見てないから、スマホ片手に食事をする。三門市のニュースをチェックした。特に、問題なし。
ごちそうさま。
出勤時間まで、私は、SNSを眺めた。推しの二次創作に「いいね」を押し、回覧する。
さて。そろそろ行かないと。
無言で家を出る。鍵をかけて、廊下を歩いた。エレベーターで一階に降りて、道を進む。
2月の朝は、冷たく鋭く、痛いとすら思う。
それでも私は、カウンセリングルームを目指した。ワンオペカウンセラーだから、仕方ないよね。
私が倒れたことは、あの子たちは知らなくていい。余計な心配は不要だ。
壊れるつもりはない。ただ、やれるだけやったという結果は欲しい。
現海砂子は、自分を救わなくてはならない。