A級9位!秋津隊
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
もう何十回と見たアクション映画を見ている。
台詞なんて全部暗記していて、展開はいつも同じで、それなのに面白いから、「コマンドー」は最高だ。
春日井香介と荒船哲次は、いつも通りふたりで映画を見た。
休日。場所は、春日井家のリビング。緑茶と鯛餡吉日のたい焼きをお供に、テレビ画面を見ている。
「シュワルツェネッガーは最高だぜ」
「サイコー!」
エンドロールを見ながら、ふたりで言った。
「何度見ても、いい味がするな、コマンドーは」
「ですねー」
同意し、飲みかけの緑茶を飲む。
「次は、なにを見ます?」
「そうだな。スタローンを見てバランスを取るか」
「了解です! ランボー見ましょう!」
「いいぜ」
春日井がソファーから立ち上がり、ブルーレイを取って来た。ディスクを入れ替え、席に戻る。
「ラストの、あの名台詞覚えてます?」
「当然だろ」
ふたりは、顔を見合わせて笑った。
「戦場ではヘリを飛ばし、戦車を走らせた。100万ドルの武器を任された。それがここでは駐車係の仕事すら無いんだ!」
声を揃えて、台詞を言う。
帰還兵の苦悩。トラウマ。悲惨な現実。
「ランボーの一作目は、社会問題を描いた硬派な作品だが、二作目以降は痛快なアクション映画になる。春日井はどっち派だ?」
「どっちもっすね!」
「はは。欲張りだな」
「おれは、欲しいものは全部手に入れないと気が済まないんですよねー」
だって、おれは昔からお姫様だったし。
言葉を呑み込み、春日井は続ける。
「欲しいものは、いつだって総取り!」
「強欲な奴」
「褒め言葉として受け取っておきます」
冒頭のうちに、スマホをチェックする春日井。恋人の奈良坂透から、メッセージがきていた。
『なにしてる?』
『家で荒船先輩と映画見てる』
『どうして俺を呼ばない?』
『つい習慣で』
『今から行く』
『了解』
たぶん、嫉妬してるなぁ、彼氏。おれの王子様。
「荒船先輩、奈良坂が来るそうです」
「そうか。アイツも映画好きだったか?」
「いえ、おれのことが好きなんです」
「仲が良いな」
「はい」
春日井と奈良坂は、交際していることを隠している。奈良坂の希望で。理由は、教えてくれない。「いずれは、隠さなくていいようにするから」とだけ言われている。
春日井は、特にこだわりがないので、奈良坂の希望に沿った。
再び、ふたりはのんびりと映画鑑賞をする。
一方その頃、奈良坂は静かに、しかし急いで春日井の元に行こうとしていた。
「奈良坂って、どんな映画見るんだ?」
「おれの好きな映画ですね」
台詞なんて全部暗記していて、展開はいつも同じで、それなのに面白いから、「コマンドー」は最高だ。
春日井香介と荒船哲次は、いつも通りふたりで映画を見た。
休日。場所は、春日井家のリビング。緑茶と鯛餡吉日のたい焼きをお供に、テレビ画面を見ている。
「シュワルツェネッガーは最高だぜ」
「サイコー!」
エンドロールを見ながら、ふたりで言った。
「何度見ても、いい味がするな、コマンドーは」
「ですねー」
同意し、飲みかけの緑茶を飲む。
「次は、なにを見ます?」
「そうだな。スタローンを見てバランスを取るか」
「了解です! ランボー見ましょう!」
「いいぜ」
春日井がソファーから立ち上がり、ブルーレイを取って来た。ディスクを入れ替え、席に戻る。
「ラストの、あの名台詞覚えてます?」
「当然だろ」
ふたりは、顔を見合わせて笑った。
「戦場ではヘリを飛ばし、戦車を走らせた。100万ドルの武器を任された。それがここでは駐車係の仕事すら無いんだ!」
声を揃えて、台詞を言う。
帰還兵の苦悩。トラウマ。悲惨な現実。
「ランボーの一作目は、社会問題を描いた硬派な作品だが、二作目以降は痛快なアクション映画になる。春日井はどっち派だ?」
「どっちもっすね!」
「はは。欲張りだな」
「おれは、欲しいものは全部手に入れないと気が済まないんですよねー」
だって、おれは昔からお姫様だったし。
言葉を呑み込み、春日井は続ける。
「欲しいものは、いつだって総取り!」
「強欲な奴」
「褒め言葉として受け取っておきます」
冒頭のうちに、スマホをチェックする春日井。恋人の奈良坂透から、メッセージがきていた。
『なにしてる?』
『家で荒船先輩と映画見てる』
『どうして俺を呼ばない?』
『つい習慣で』
『今から行く』
『了解』
たぶん、嫉妬してるなぁ、彼氏。おれの王子様。
「荒船先輩、奈良坂が来るそうです」
「そうか。アイツも映画好きだったか?」
「いえ、おれのことが好きなんです」
「仲が良いな」
「はい」
春日井と奈良坂は、交際していることを隠している。奈良坂の希望で。理由は、教えてくれない。「いずれは、隠さなくていいようにするから」とだけ言われている。
春日井は、特にこだわりがないので、奈良坂の希望に沿った。
再び、ふたりはのんびりと映画鑑賞をする。
一方その頃、奈良坂は静かに、しかし急いで春日井の元に行こうとしていた。
「奈良坂って、どんな映画見るんだ?」
「おれの好きな映画ですね」