A級9位!秋津隊
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今日も今日とて、モテたい。澪川四季は、軽薄な見た目で、実際軽薄な男である。
「ちわ~! 四季くんでーす」
「澪川ァ! 何しに来やがったコラァ!」
「ナンパに決まってんだろコラァ!」
到底威張ることではない。
「弓場ちゃんには用ないでーす。ののちゃーん! デートしよ、デート!」
「ああ? 四季、いい加減にしろ、おめぇ!」
弓場隊の隊室の奥から、藤丸ののが出て来て、澪川を叱り飛ばす。
「今さぁ、三門に有名なショコラティエ来てんの知ってる? ののちゃん、チョコ好きでしょ?」
全く臆さずにナンパを遂行しようとする様は、ある意味立派だった。
「懲りねぇ奴だな、四季。真面目に働け。ケツ蹴り上げんぞ」
「大真面目じゃんよぉ! デートしてください!」
「女なら誰でもいいのか? おめぇ」
藤丸が澪川を睨み付ける。
「誰でもよくないよ~! ののちゃんのこと好きだよ~!」
「全てが薄っぺらいな、澪川ァ!」
「弓場ちゃんは黙ってて!」
今、真剣なの! と怒る澪川。
「あたしは、四季とはデートなんぞ行かねぇからな」
「嫌がってんだろコラァ!」
「ツンデレだろうが!」
「頭、お花畑か? 四季」
ふたりに詰られても諦めない姿勢だ。その根性を別のところに活かせよ、と弓場と藤丸は思う。
「あのね、俺は心の底からモテたいの! 女子とデートしたいの! 本気と書いてマジなんだよ、マジ。そこらのナンパ野郎と一緒にすんな!」
澪川なりの理屈を持って、反論した。
「じゃあ、俺の本気見せてやろうか?」
「あァ?」
「弓場ちゃん」
優しく囁き、そっと、弓場の手を取る。
「いつも、お疲れ様。弓場ちゃんは、隊長やってて偉いねぇ。それに、タイマン張ってるとカッコいいし。あと、後輩ちゃんに慕われてて、流石だよな」
真っ直ぐ、弓場の目を見つめて、澪川は褒める。お世辞ではない。本心からの言葉だ。
「だから、まあ、労いも兼ねて、俺とデートしない? パウンドケーキが美味しい店、知ってるよ?」
ゾッとした。何故か、ありありとその光景が浮かんだからである。
なんだコイツ? なんだ?
弓場の頭の中に、たくさんのはてなが浮かび、硬直する。
「どう? 俺ってやれば出来るっしょ?」
「…………」
「ハナっから、ふたりで行けや!」
「ちょ、そういうことじゃないんだよ、ののちゃーん!」
「うるせぇ! あたしは忙しい! 以上!」
とりつく島もない藤丸。
謎の麻痺が治った弓場は、ハッとして、澪川の手を払った。
「表出ろや」
「え~ん」
澪川の首根っこを掴み、廊下に出す。
「で、日取りは?」
「おまえがデートすんのかい!」
何故か、弓場とデートすることになってしまった。
澪川四季の、“女子にモテたい”という願いが叶う日は遠そうである。
「ちわ~! 四季くんでーす」
「澪川ァ! 何しに来やがったコラァ!」
「ナンパに決まってんだろコラァ!」
到底威張ることではない。
「弓場ちゃんには用ないでーす。ののちゃーん! デートしよ、デート!」
「ああ? 四季、いい加減にしろ、おめぇ!」
弓場隊の隊室の奥から、藤丸ののが出て来て、澪川を叱り飛ばす。
「今さぁ、三門に有名なショコラティエ来てんの知ってる? ののちゃん、チョコ好きでしょ?」
全く臆さずにナンパを遂行しようとする様は、ある意味立派だった。
「懲りねぇ奴だな、四季。真面目に働け。ケツ蹴り上げんぞ」
「大真面目じゃんよぉ! デートしてください!」
「女なら誰でもいいのか? おめぇ」
藤丸が澪川を睨み付ける。
「誰でもよくないよ~! ののちゃんのこと好きだよ~!」
「全てが薄っぺらいな、澪川ァ!」
「弓場ちゃんは黙ってて!」
今、真剣なの! と怒る澪川。
「あたしは、四季とはデートなんぞ行かねぇからな」
「嫌がってんだろコラァ!」
「ツンデレだろうが!」
「頭、お花畑か? 四季」
ふたりに詰られても諦めない姿勢だ。その根性を別のところに活かせよ、と弓場と藤丸は思う。
「あのね、俺は心の底からモテたいの! 女子とデートしたいの! 本気と書いてマジなんだよ、マジ。そこらのナンパ野郎と一緒にすんな!」
澪川なりの理屈を持って、反論した。
「じゃあ、俺の本気見せてやろうか?」
「あァ?」
「弓場ちゃん」
優しく囁き、そっと、弓場の手を取る。
「いつも、お疲れ様。弓場ちゃんは、隊長やってて偉いねぇ。それに、タイマン張ってるとカッコいいし。あと、後輩ちゃんに慕われてて、流石だよな」
真っ直ぐ、弓場の目を見つめて、澪川は褒める。お世辞ではない。本心からの言葉だ。
「だから、まあ、労いも兼ねて、俺とデートしない? パウンドケーキが美味しい店、知ってるよ?」
ゾッとした。何故か、ありありとその光景が浮かんだからである。
なんだコイツ? なんだ?
弓場の頭の中に、たくさんのはてなが浮かび、硬直する。
「どう? 俺ってやれば出来るっしょ?」
「…………」
「ハナっから、ふたりで行けや!」
「ちょ、そういうことじゃないんだよ、ののちゃーん!」
「うるせぇ! あたしは忙しい! 以上!」
とりつく島もない藤丸。
謎の麻痺が治った弓場は、ハッとして、澪川の手を払った。
「表出ろや」
「え~ん」
澪川の首根っこを掴み、廊下に出す。
「で、日取りは?」
「おまえがデートすんのかい!」
何故か、弓場とデートすることになってしまった。
澪川四季の、“女子にモテたい”という願いが叶う日は遠そうである。