A級9位!秋津隊
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天然じゃないよ、と夏海恭一は言う。それがまた、天然らしくて、当真勇は笑った。
「私は、ちょっとドジなだけ」
「へぇ、そうかい」
「そうだよぉ」
のんびり喋る夏海は、いかにも天然男子っぽくて、面白い。
「勇くん、ちゃんと勉強しないと」
「へいへい」
現在、ふたりは夏海の家で勉強会を開いている。
「恭一、何が分からねーかも分からねーんだけど」
「とりあえず、公式から覚えよう?」
「了解」
夏海は、意外とものを教えるのが得意だった。しかし、成績はよくない。解答欄がひとつずれていたり、名前を書くのを忘れたり、授業中に、うつらうつらしていたりするせいだ。
そして、夏海が纏う空気には、独特の“ふわふわ”した感じがある。それは、周りの者を癒す効果があったりなかったりした。
「ありゃ。不正解か」
「うーんと。そこはね、応用だから、ちょっと難しいんだ」
夏海は、丁寧に解説する。その解説を聞きながら、当真は夏海のふわふわした触り心地のいい髪を撫でた。いつものことなので、夏海は気にしない。
「出来そう?」
「やってみるわ」
それを聞いてから、夏海は眼鏡を指で上げた。親友のテストの点がかかっているので、気合いを入れているつもり。なのだが。
「ふぁ…………」
「眠みーの?」
「午後は、どうしてもねぇ。本当は、お昼寝したいよ」
「うちの隊長のせいで、悪りーな」
「いや、冬島さんに頼まれなくても、勇くんの勉強は見てたと思うよぉ。私が、そうしたいから」
夏海恭一は、友人と一緒に卒業したいのである。ただ、それだけ。
「私は、私の都合でしてるだけだから、気にしないでねぇ」
「そいつは、ラッキー」
とはいえ、出来れば借りは作りたくない。
今度、コーラでも奢るか。と、当真は思った。
夏海は、無類のコーラ党である。同じ隊のソーダ党、澪川四季とは、度々議論をしていた。いつも、決着はつかないのだが。単純に、議論が楽しいのでしている。
「勇くんさ、好きな人とか出来た?」
出し抜けに、夏海が訊く。
「んー。なんでそんなこと訊いた?」
「なんとなく。最近、楽しそうだなぁって」
「ちょっと興味ある人がいるんだ。いつか、心臓を撃ち抜きてーな」
「へー。がんばってねぇ」
「ああ」
それきり、その話題はなかったかのように終わり、ふたりは勉強を再開する。
夏海には、恋愛のことは、よく分からない。恋をしたことがないから。夏海にとって、恋愛は、アニメの中の出来事。
他人の言動で一喜一憂するのって、大変そう。
そんなことを、ぼんやり思った。
勇くんの恋が叶うといいなぁ。と、お人好しな願いを持ち、夏海恭一は、ふわふわした空気で、当真勇を和ませるのだった。
「私は、ちょっとドジなだけ」
「へぇ、そうかい」
「そうだよぉ」
のんびり喋る夏海は、いかにも天然男子っぽくて、面白い。
「勇くん、ちゃんと勉強しないと」
「へいへい」
現在、ふたりは夏海の家で勉強会を開いている。
「恭一、何が分からねーかも分からねーんだけど」
「とりあえず、公式から覚えよう?」
「了解」
夏海は、意外とものを教えるのが得意だった。しかし、成績はよくない。解答欄がひとつずれていたり、名前を書くのを忘れたり、授業中に、うつらうつらしていたりするせいだ。
そして、夏海が纏う空気には、独特の“ふわふわ”した感じがある。それは、周りの者を癒す効果があったりなかったりした。
「ありゃ。不正解か」
「うーんと。そこはね、応用だから、ちょっと難しいんだ」
夏海は、丁寧に解説する。その解説を聞きながら、当真は夏海のふわふわした触り心地のいい髪を撫でた。いつものことなので、夏海は気にしない。
「出来そう?」
「やってみるわ」
それを聞いてから、夏海は眼鏡を指で上げた。親友のテストの点がかかっているので、気合いを入れているつもり。なのだが。
「ふぁ…………」
「眠みーの?」
「午後は、どうしてもねぇ。本当は、お昼寝したいよ」
「うちの隊長のせいで、悪りーな」
「いや、冬島さんに頼まれなくても、勇くんの勉強は見てたと思うよぉ。私が、そうしたいから」
夏海恭一は、友人と一緒に卒業したいのである。ただ、それだけ。
「私は、私の都合でしてるだけだから、気にしないでねぇ」
「そいつは、ラッキー」
とはいえ、出来れば借りは作りたくない。
今度、コーラでも奢るか。と、当真は思った。
夏海は、無類のコーラ党である。同じ隊のソーダ党、澪川四季とは、度々議論をしていた。いつも、決着はつかないのだが。単純に、議論が楽しいのでしている。
「勇くんさ、好きな人とか出来た?」
出し抜けに、夏海が訊く。
「んー。なんでそんなこと訊いた?」
「なんとなく。最近、楽しそうだなぁって」
「ちょっと興味ある人がいるんだ。いつか、心臓を撃ち抜きてーな」
「へー。がんばってねぇ」
「ああ」
それきり、その話題はなかったかのように終わり、ふたりは勉強を再開する。
夏海には、恋愛のことは、よく分からない。恋をしたことがないから。夏海にとって、恋愛は、アニメの中の出来事。
他人の言動で一喜一憂するのって、大変そう。
そんなことを、ぼんやり思った。
勇くんの恋が叶うといいなぁ。と、お人好しな願いを持ち、夏海恭一は、ふわふわした空気で、当真勇を和ませるのだった。