私という一頁の物語
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今日が、休みでよかった。
当真くんに、私のガラス張りの精神を見られた、次の日。私は、深夜3時頃に目を覚ます。いつもは、5時までは眠れるのに。
5時にならないと、ソシャゲのログインは切り替わらないから、暇だ。
愚かな自分を、私は捨てられない。それが私だから。生涯付き合わなくてはならない。
「うんざりだ…………」
ぼそりと、呟く。
でも、現海砂子をやるしかないんだ。それしか出来ないから。
結局、昼頃まで、ベッドの上でゴロゴロしていた。弟は、出勤しただろう。
私は、緩慢な動作で起き上がる。身支度をし、最低限の家事をした。
食欲がない。それでも、無理矢理にクロワッサンをひとつ胃に入れた。これは、餌だ。
何もしたくない。でも、何かしたい。
「歌…………」
私は、スマートフォンを手に取り、配信アプリを起動した。
この憂鬱に寄り添ってくれる歌を唄おう。
私は、スマホにイヤフォンマイクを刺し、ラジオ配信を始める。
「はい、すなえです。歌います」
配信者の「すなえ」は、オケを流し、暗鬱な曲を歌い上げた。
暗い気分の時は、暗い歌がいい。
曲が終わると、拍手コメントがきた。
「ぴかさん、拍手ありがとうございます。えー、ガンガン歌います。いつも通り」
ぴかさんは、仁礼光さんである。どうやってか、私の配信に辿り着き、彼女から色々なボーダー関係者に広まったらしい。
次は、愛を請う歌を唄った。
応援アイテムが飛んでくる。
「レイさん、アイテムありがとうございます」
那須さんだ。
今度は、酒浸りの歌を唄おう。私は、アルコールの味がダメだけど。
歌い終えると、3人分の拍手がきた。
「ぴかさん、レイさん、山猫さん、拍手ありがとうございます」
山猫さんは、荒船くん。
私は、2時間ほど歌い続けた。
「はい、では、今日はここまで。ありがとうございました。お疲れ様です」
配信終了。私は、アプリを閉じた。
少しだけ、気が晴れている。今日の秋晴れの空ほどではないが。
窓を開けて、ベランダに出ると、爽やかな風が吹いている。
歌配信も、私の趣味のひとつだ。コメントをくれるリスナーがいることは、本当にありがたい。
配信者の私のフォロワーは176人いる。一度の配信で、10人20人もコメントを残すリスナーが来るようなタイプではないが、歌を聴いていてくれる人は、確実にいて、心強い。
秋の11月。この無形の芸術を、私は捧げた。
当真くん。いつか君に、胸を張って言えるだろうか? 私を救うのは、私だと。
当真くんに、私のガラス張りの精神を見られた、次の日。私は、深夜3時頃に目を覚ます。いつもは、5時までは眠れるのに。
5時にならないと、ソシャゲのログインは切り替わらないから、暇だ。
愚かな自分を、私は捨てられない。それが私だから。生涯付き合わなくてはならない。
「うんざりだ…………」
ぼそりと、呟く。
でも、現海砂子をやるしかないんだ。それしか出来ないから。
結局、昼頃まで、ベッドの上でゴロゴロしていた。弟は、出勤しただろう。
私は、緩慢な動作で起き上がる。身支度をし、最低限の家事をした。
食欲がない。それでも、無理矢理にクロワッサンをひとつ胃に入れた。これは、餌だ。
何もしたくない。でも、何かしたい。
「歌…………」
私は、スマートフォンを手に取り、配信アプリを起動した。
この憂鬱に寄り添ってくれる歌を唄おう。
私は、スマホにイヤフォンマイクを刺し、ラジオ配信を始める。
「はい、すなえです。歌います」
配信者の「すなえ」は、オケを流し、暗鬱な曲を歌い上げた。
暗い気分の時は、暗い歌がいい。
曲が終わると、拍手コメントがきた。
「ぴかさん、拍手ありがとうございます。えー、ガンガン歌います。いつも通り」
ぴかさんは、仁礼光さんである。どうやってか、私の配信に辿り着き、彼女から色々なボーダー関係者に広まったらしい。
次は、愛を請う歌を唄った。
応援アイテムが飛んでくる。
「レイさん、アイテムありがとうございます」
那須さんだ。
今度は、酒浸りの歌を唄おう。私は、アルコールの味がダメだけど。
歌い終えると、3人分の拍手がきた。
「ぴかさん、レイさん、山猫さん、拍手ありがとうございます」
山猫さんは、荒船くん。
私は、2時間ほど歌い続けた。
「はい、では、今日はここまで。ありがとうございました。お疲れ様です」
配信終了。私は、アプリを閉じた。
少しだけ、気が晴れている。今日の秋晴れの空ほどではないが。
窓を開けて、ベランダに出ると、爽やかな風が吹いている。
歌配信も、私の趣味のひとつだ。コメントをくれるリスナーがいることは、本当にありがたい。
配信者の私のフォロワーは176人いる。一度の配信で、10人20人もコメントを残すリスナーが来るようなタイプではないが、歌を聴いていてくれる人は、確実にいて、心強い。
秋の11月。この無形の芸術を、私は捧げた。
当真くん。いつか君に、胸を張って言えるだろうか? 私を救うのは、私だと。