一頁のおまけ
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悪魔みたい。魔女みたい。
よく言われる。私のこと。
「そこがいいのにな」って、君は言う。
カウンセリングが上手いねって言われた。
人心掌握が上手いねって言われた。
言葉選びが上手だね。嘘をつくのが上手だね。詐欺師に向いてるね。
魔女め。男と番わないことを詰られた。年を重ねる度に、それは嘲笑に変わった。
悪魔め。誰の人生の責任も取れない癖に。月日が流れると、それは憎悪に変わった。
「当真勇くん」
ふたりきりのカウンセリングルーム。クライアントの当真くんに話しかける。
「ん?」
「君に、六 が分かるかい?」
「表層だけならな」
「へぇ」
私は、口元を隠して笑った。
「君の目には、私がどう見えてるの?」
「助けてやりたい人」
「ははは。助けてほしいよ、ほんと」
◆◆◆
現海砂子は、焦げ茶色の目を細めて、俺を見ている。
「砂子さん」
「なあに?」
「もう時間がない」
「時間……?」
「砂子さんが砕けるまで」
歪なガラス細工の精神 。
「だから、俺の手を取ってほしい」
「……あは」
砂子さんは、顔を隠して笑った。
「残念だけど、当真くんの手は取れないなぁ」
「砂子さん」
「じゃあ、ここまで来なよ。この地獄まで。来れないでしょ?」
地獄 まで行く時間は、俺にはない。
「カワイソーとか、うんざりだよ……」
笑顔のまま、砂子さんは言う。目は笑ってない。
「好きとか、愛してるとか、結婚しようとか、全部嘘……」
あんたは俺を見てくれない。
傷が、いつまでも痛むんだろう。
よく言われる。私のこと。
「そこがいいのにな」って、君は言う。
カウンセリングが上手いねって言われた。
人心掌握が上手いねって言われた。
言葉選びが上手だね。嘘をつくのが上手だね。詐欺師に向いてるね。
魔女め。男と番わないことを詰られた。年を重ねる度に、それは嘲笑に変わった。
悪魔め。誰の人生の責任も取れない癖に。月日が流れると、それは憎悪に変わった。
「当真勇くん」
ふたりきりのカウンセリングルーム。クライアントの当真くんに話しかける。
「ん?」
「君に、
「表層だけならな」
「へぇ」
私は、口元を隠して笑った。
「君の目には、私がどう見えてるの?」
「助けてやりたい人」
「ははは。助けてほしいよ、ほんと」
◆◆◆
現海砂子は、焦げ茶色の目を細めて、俺を見ている。
「砂子さん」
「なあに?」
「もう時間がない」
「時間……?」
「砂子さんが砕けるまで」
歪なガラス細工の
「だから、俺の手を取ってほしい」
「……あは」
砂子さんは、顔を隠して笑った。
「残念だけど、当真くんの手は取れないなぁ」
「砂子さん」
「じゃあ、ここまで来なよ。この地獄まで。来れないでしょ?」
「カワイソーとか、うんざりだよ……」
笑顔のまま、砂子さんは言う。目は笑ってない。
「好きとか、愛してるとか、結婚しようとか、全部嘘……」
あんたは俺を見てくれない。
傷が、いつまでも痛むんだろう。