煙シリーズ
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「あのね、オレ、少しはおまえを助けられてるのかなって」
ミョウジナマエは、不安そうに訊いた。
「助けられてる」
「ほんとに?」
この恋は、おまえが始めたんだろう?
「ああ。おまえが頼ってくれると、俺は助かる」
「ん? 頼られると助かる?」
「そうだ。自分がどういう人間なのか、見えてくる。読書してる時とおんなじだな」
それは、磨かれた鏡のように。
きっと俺は、おまえがいなきゃ輝けないんだろう。
ナマエ曰く、月だから。
まあ、おまえは、そんなつもりで月に例えてんじゃねーだろうが。
「…………」
ナマエは、黙って俺を見つめてる。
何かを長考する時の癖だ。
「……そんなに。そんなに、役に立つかなぁ?」
どうやら、褒められてると気付いたらしい。顔を赤くしている。
「そもそも、損得勘定で付き合ってねーだろ」
「それは、そうなんだけど」
そこで、会話を打ち切り、後片付けを済ませた。
ソファーに腰かけるナマエの隣に座る。
ナマエが、肩に頭を預けてきた。可愛い奴。
「ずっと大好きでいてあげる」
「あ?」
「ずっと祝福してあげる。洸太郎が、自分を見失わないように」
「……ありがとよ」
前は、俺のこと祟ってたのにな。
祝福、か。祟りと呪いを、そんな風に変えられるおまえは、強いんだろう。
曲がっても折れない奴。
変わっていけるのは、強さだ。人間は、学んで、進み続けることが出来る。
ナマエのためにも、俺のためにも。ふたりでいるのがいい。
正直、俺じゃダメなんだと思ったこともある。俺には、おまえを救えないって。
だけど、おまえは、自分で自分を救ったし、俺を捨ても忘れもしなかった。
その助けになれたなら、嬉しい。
ナマエは、よく俺のことを「お人好し」と言うが、そう思えるおまえも大概なんだよな。気付いてないのか?
「ナマエも、結構お人好しだよな」
「おまえの影響」
「俺?」
「間違いなくそう」
意外なことを言われた。
「いや、でも、おまえ、前から太刀川に親切だったじゃねーか」
「それは、友達だからだよ。つーか、親切心で助けてない」
「……そういや、なんで、太刀川と友達になったんだ?」
「あー……」
なんでも、道行く人全員に「助けてくれ」と言っていたところに出くわしたらしい。
そりゃ、俺でもレポート手伝うわ。
ナマエも、なんだかんだで、頼られたら見捨てられない奴なんだと思う。
「おまえは、善い奴だよ」
「そんなことねぇよ」
この物語は、おまえが俺に話しかけてきたから始まったんだぜ。
ミョウジナマエは、不安そうに訊いた。
「助けられてる」
「ほんとに?」
この恋は、おまえが始めたんだろう?
「ああ。おまえが頼ってくれると、俺は助かる」
「ん? 頼られると助かる?」
「そうだ。自分がどういう人間なのか、見えてくる。読書してる時とおんなじだな」
それは、磨かれた鏡のように。
きっと俺は、おまえがいなきゃ輝けないんだろう。
ナマエ曰く、月だから。
まあ、おまえは、そんなつもりで月に例えてんじゃねーだろうが。
「…………」
ナマエは、黙って俺を見つめてる。
何かを長考する時の癖だ。
「……そんなに。そんなに、役に立つかなぁ?」
どうやら、褒められてると気付いたらしい。顔を赤くしている。
「そもそも、損得勘定で付き合ってねーだろ」
「それは、そうなんだけど」
そこで、会話を打ち切り、後片付けを済ませた。
ソファーに腰かけるナマエの隣に座る。
ナマエが、肩に頭を預けてきた。可愛い奴。
「ずっと大好きでいてあげる」
「あ?」
「ずっと祝福してあげる。洸太郎が、自分を見失わないように」
「……ありがとよ」
前は、俺のこと祟ってたのにな。
祝福、か。祟りと呪いを、そんな風に変えられるおまえは、強いんだろう。
曲がっても折れない奴。
変わっていけるのは、強さだ。人間は、学んで、進み続けることが出来る。
ナマエのためにも、俺のためにも。ふたりでいるのがいい。
正直、俺じゃダメなんだと思ったこともある。俺には、おまえを救えないって。
だけど、おまえは、自分で自分を救ったし、俺を捨ても忘れもしなかった。
その助けになれたなら、嬉しい。
ナマエは、よく俺のことを「お人好し」と言うが、そう思えるおまえも大概なんだよな。気付いてないのか?
「ナマエも、結構お人好しだよな」
「おまえの影響」
「俺?」
「間違いなくそう」
意外なことを言われた。
「いや、でも、おまえ、前から太刀川に親切だったじゃねーか」
「それは、友達だからだよ。つーか、親切心で助けてない」
「……そういや、なんで、太刀川と友達になったんだ?」
「あー……」
なんでも、道行く人全員に「助けてくれ」と言っていたところに出くわしたらしい。
そりゃ、俺でもレポート手伝うわ。
ナマエも、なんだかんだで、頼られたら見捨てられない奴なんだと思う。
「おまえは、善い奴だよ」
「そんなことねぇよ」
この物語は、おまえが俺に話しかけてきたから始まったんだぜ。