煙シリーズおまけ
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今日、32歳になった。
洸太郎と付き合ってから、11年近く経ったのか。
「はよ。誕生日おめでとう、ナマエ」
「ありがとう」
朝、目覚めた恋人に祝ってもらえた。幸せだ。
ずっと、ずっと、おまえのことを愛してるよ。
冷めない穏やかな恋を、愛と呼んでも許されるだろうか?
嵐は過ぎ去り、凪が訪れたオレの人生は、おまえがいなきゃ成り立たない。
「どうした? ナマエ」
オレが、じっと洸太郎を見つめていたからか、そう訊かれた。
「いや、愛しいなって思って」
「……なんだよ」
照れくさそうに笑う洸太郎。
一足先に32歳になったおまえは、何を思ったんだろう?
オレの手を取ったこと、後悔はさせたくない。
隣にいてくれるってことは、嫌がられてないだろうが。
「洸太郎はさ」
ベッドの上に並んだまま、オレは尋ねる。
「オレに出会ったこと、どう思ってる?」
「事故」
「えっ!?」
「自損事故だな」
「どういうこと?」
不安になってきた。
「俺は、おまえをほっとけなくて、ずっと見てた。そしたら、落ちたんだよ。気付きゃ、恋っつーか、愛みてーな感情を抱いてた」
「そっか…………」
一安心。そして、顔が熱くなってきた。
ああ。オレも、そうだな。事故みたいなもんだったよ。
偶然だったんだ。おまえを見かけたのも、声をかけたのも。
ボーダーの仲間になって、友人になって、恋人になって、愛を抱いて。今がある。
精神的な支柱なんだ。人生に欠かせない存在なんだ。どうしようもなく愛してるんだ。
お互いにそうなら、本当に嬉しい。
オレは、あまり物語を読まない人間だけど、もし、おまえが一冊の本だったなら、手に取るよ。
オレという物語と一緒に、最後まで歩いてほしい。
洸太郎は、オレのことを炎 だと言った。
オレは、洸太郎のことを月 だと言った。
いつまでも、互いを照らそう。
「ナマエ、飯にしようぜ」
「おう」
ふたりで洗面所に向かい、身支度をする。
鏡に映る自分を見るのが嫌じゃなくなったのは、いつからだったか。
朝食は、洸太郎が用意してくれた。オレは、料理のセンスがないから。代わりに、後片付けをする。
本日の天気は、晴れ。
「洗濯日和だ」
「そうだな」
こんな日常が、壊されないことを願う。願うだけじゃない。努力する。
オレは、自分にも出来ることがあると知ってるから。
隣に手を伸ばすと、優しく掴まれた。
この手を、決して放さないで。
洸太郎と付き合ってから、11年近く経ったのか。
「はよ。誕生日おめでとう、ナマエ」
「ありがとう」
朝、目覚めた恋人に祝ってもらえた。幸せだ。
ずっと、ずっと、おまえのことを愛してるよ。
冷めない穏やかな恋を、愛と呼んでも許されるだろうか?
嵐は過ぎ去り、凪が訪れたオレの人生は、おまえがいなきゃ成り立たない。
「どうした? ナマエ」
オレが、じっと洸太郎を見つめていたからか、そう訊かれた。
「いや、愛しいなって思って」
「……なんだよ」
照れくさそうに笑う洸太郎。
一足先に32歳になったおまえは、何を思ったんだろう?
オレの手を取ったこと、後悔はさせたくない。
隣にいてくれるってことは、嫌がられてないだろうが。
「洸太郎はさ」
ベッドの上に並んだまま、オレは尋ねる。
「オレに出会ったこと、どう思ってる?」
「事故」
「えっ!?」
「自損事故だな」
「どういうこと?」
不安になってきた。
「俺は、おまえをほっとけなくて、ずっと見てた。そしたら、落ちたんだよ。気付きゃ、恋っつーか、愛みてーな感情を抱いてた」
「そっか…………」
一安心。そして、顔が熱くなってきた。
ああ。オレも、そうだな。事故みたいなもんだったよ。
偶然だったんだ。おまえを見かけたのも、声をかけたのも。
ボーダーの仲間になって、友人になって、恋人になって、愛を抱いて。今がある。
精神的な支柱なんだ。人生に欠かせない存在なんだ。どうしようもなく愛してるんだ。
お互いにそうなら、本当に嬉しい。
オレは、あまり物語を読まない人間だけど、もし、おまえが一冊の本だったなら、手に取るよ。
オレという物語と一緒に、最後まで歩いてほしい。
洸太郎は、オレのことを
オレは、洸太郎のことを
いつまでも、互いを照らそう。
「ナマエ、飯にしようぜ」
「おう」
ふたりで洗面所に向かい、身支度をする。
鏡に映る自分を見るのが嫌じゃなくなったのは、いつからだったか。
朝食は、洸太郎が用意してくれた。オレは、料理のセンスがないから。代わりに、後片付けをする。
本日の天気は、晴れ。
「洗濯日和だ」
「そうだな」
こんな日常が、壊されないことを願う。願うだけじゃない。努力する。
オレは、自分にも出来ることがあると知ってるから。
隣に手を伸ばすと、優しく掴まれた。
この手を、決して放さないで。