一頁のおまけ
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朧気な記憶を辿った。
何故、私の白衣がこんなに赤いのか?
思い出せない。首元の血液は、私のものだろうに。
「よう、ティーチャー」
「当真くん…………」
私がティーチャーを勤めるクランの少年、当真勇くんは、私の大切な生徒だ。
度々、私の研究室を訪れては、他愛ない話をする。
そうか。確か、当真くんが来て、それから。それから、なにがあったんだっけ?
「砂子さん、愛してる」
当真くんは、いきなりそう口にする。
「君は、私の◼️◼️◼️◼️◼️————」
私の? ああ、そうだった。
「私の大切な恋人だ。愛してるよ」
「はは…………」
当真くんが、私を抱き締めてきたので、抱き締め返す。
繭期の吸血種は不安定になるから、私は彼のことを案じている。
「どうかしたの?」
「なんでもねーよ?」
「そう」
それなら、よかった。
◆◆◆
とうとう、砂子さんのイニシアチブを取ってしまった。
彼女の首筋に牙を立て、「俺を、愛してくれ」と命じた。
吸血種同士は、噛んだ者と噛まれた者の間に主従関係が生まれる。つまり、こんなのは人形遊びだ。理解してる。
それでも、こうするしかなかった。
ただ「愛してる」と言っても、大人と子供だからと正論を吐かれただけだったからな。
そんな終わりは、認められない。
「砂子さん」
「なあに?」
「名前で呼んでくれ」
「勇くん」
本当に、なんでも言いなりになる。
彼女の唇が、俺の名を呼んだことに満足した。
「キスしてほしい」
「私は、◼️◼️◼️◼️◼️————」
一瞬、間を置いてから、砂子さんは、背伸びをして、かがんだ俺にキスする。
ぞくぞくした。もっと欲しくなる。欲望に際限はない。
「勇くん、私のことを捨てないでね」
「捨てねーよ」
手放すもんか。
噛む前の砂子さんなら、決して言わないような弱音が嬉しくて、笑いそうになる。
「もう、切り捨てられたくないの。もう、疲れたの。もう、◼️◼️◼️◼️◼️————」
「大丈夫だ。あんたには、俺がいる」
「うん。ありがとう」
これからは、ずっと傍にいる。
あんたのことを抱き締められるし、あんたにキス出来るし、独り占めしたい。
砂子さんの焦げ茶色の瞳から、一筋の涙が流れていた。
◆◆◆
「君は、私の大切な生徒」
「私は、接触が苦手」
「もう、切り捨てられたくないの。もう、疲れたの。もう、生きたくないの」
何故、私の白衣がこんなに赤いのか?
思い出せない。首元の血液は、私のものだろうに。
「よう、ティーチャー」
「当真くん…………」
私がティーチャーを勤めるクランの少年、当真勇くんは、私の大切な生徒だ。
度々、私の研究室を訪れては、他愛ない話をする。
そうか。確か、当真くんが来て、それから。それから、なにがあったんだっけ?
「砂子さん、愛してる」
当真くんは、いきなりそう口にする。
「君は、私の◼️◼️◼️◼️◼️————」
私の? ああ、そうだった。
「私の大切な恋人だ。愛してるよ」
「はは…………」
当真くんが、私を抱き締めてきたので、抱き締め返す。
繭期の吸血種は不安定になるから、私は彼のことを案じている。
「どうかしたの?」
「なんでもねーよ?」
「そう」
それなら、よかった。
◆◆◆
とうとう、砂子さんのイニシアチブを取ってしまった。
彼女の首筋に牙を立て、「俺を、愛してくれ」と命じた。
吸血種同士は、噛んだ者と噛まれた者の間に主従関係が生まれる。つまり、こんなのは人形遊びだ。理解してる。
それでも、こうするしかなかった。
ただ「愛してる」と言っても、大人と子供だからと正論を吐かれただけだったからな。
そんな終わりは、認められない。
「砂子さん」
「なあに?」
「名前で呼んでくれ」
「勇くん」
本当に、なんでも言いなりになる。
彼女の唇が、俺の名を呼んだことに満足した。
「キスしてほしい」
「私は、◼️◼️◼️◼️◼️————」
一瞬、間を置いてから、砂子さんは、背伸びをして、かがんだ俺にキスする。
ぞくぞくした。もっと欲しくなる。欲望に際限はない。
「勇くん、私のことを捨てないでね」
「捨てねーよ」
手放すもんか。
噛む前の砂子さんなら、決して言わないような弱音が嬉しくて、笑いそうになる。
「もう、切り捨てられたくないの。もう、疲れたの。もう、◼️◼️◼️◼️◼️————」
「大丈夫だ。あんたには、俺がいる」
「うん。ありがとう」
これからは、ずっと傍にいる。
あんたのことを抱き締められるし、あんたにキス出来るし、独り占めしたい。
砂子さんの焦げ茶色の瞳から、一筋の涙が流れていた。
◆◆◆
「君は、私の大切な生徒」
「私は、接触が苦手」
「もう、切り捨てられたくないの。もう、疲れたの。もう、生きたくないの」