私という一頁の物語
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気分が急降下した。
まだ仕事があるんだけどな。
とりあえず、頭痛薬と抗不安薬を飲む。
俺は、もう助からない。そんな意識をどこか遠くへ追いやった。
子供の頃、とあるゲームをやった時のことを思い出す。そのゲームは、始めに性格診断があるRPGで。私は、こう言われた。
“一匹狼”
“あなたは時々、そんな自分を寂しいと思うでしょうが、寂しいのは、みんな同じです”
“あなたの涙を、誰も見ることはありません”
その通り。私は、泣く時はひとりで泣く。そうするしかなかったんだ。
誰に言えばよかったの? 誰に助けてもらえばよかったの?
今でも、それは分からないままだ。
祈る時は、全ての神仏・悪魔・神秘に祈る。助けてくれるなら、なんでもいいから。
「…………」
常備している板チョコを取り出して、齧る。手っ取り早く幸せになれるから、チョコレートは好きだ。
私には、無数の呪いがかけられている。血縁者からの呪い。友人だった者からの呪い。クラスメイトからの呪い。恋人だった者からの呪い。
知らない人間から、通りすがり様に吐かれた悪口。インターネット上で言われた嘲り。匿名の悪意。
長子の呪い。性別の呪い。病理という呪い。
その全てを跳ね返すのが、私の折れないペンだった。
これがなければ、どうなっていたか分からない。
「助かりたい……俺は、生きたい…………」
誰でもいいから、不老不死にしてくれ。
冷水で顔を洗い、タオルで拭いた。
よし。なんとか、今日を乗り切らなくては。
ノックの音がする。
「どうぞ」
「失礼します」
いつものように、カウンセリングをした。
職務を全うし、定時には帰る。
「疲れたな…………」
早く帰ろう。
廊下に出ると、また当真くんがいた。
「お疲れさん」
「お疲れ様。当真くんも帰り?」
「いや、これから任務」
「そっか。ほどほどに頑張ってね」
「ああ。なあ、なんかあったのか?」
目ざといなぁ。もう、あんな醜態は晒したくない。
「特に何も」
何も起こらないようにしたから。
「ふーん。じゃ、俺は、もう行くぜ」
「いってらっしゃい」
そう言うと、当真くんは、笑って去って行った。
気にかけてくれてるのは、分かってる。でも、心配させたくないし、気遣いは無用だ。
私のことは、私がなんとかするよ。だから、自分を大切にすることだけを考えてほしいな。
まだ仕事があるんだけどな。
とりあえず、頭痛薬と抗不安薬を飲む。
俺は、もう助からない。そんな意識をどこか遠くへ追いやった。
子供の頃、とあるゲームをやった時のことを思い出す。そのゲームは、始めに性格診断があるRPGで。私は、こう言われた。
“一匹狼”
“あなたは時々、そんな自分を寂しいと思うでしょうが、寂しいのは、みんな同じです”
“あなたの涙を、誰も見ることはありません”
その通り。私は、泣く時はひとりで泣く。そうするしかなかったんだ。
誰に言えばよかったの? 誰に助けてもらえばよかったの?
今でも、それは分からないままだ。
祈る時は、全ての神仏・悪魔・神秘に祈る。助けてくれるなら、なんでもいいから。
「…………」
常備している板チョコを取り出して、齧る。手っ取り早く幸せになれるから、チョコレートは好きだ。
私には、無数の呪いがかけられている。血縁者からの呪い。友人だった者からの呪い。クラスメイトからの呪い。恋人だった者からの呪い。
知らない人間から、通りすがり様に吐かれた悪口。インターネット上で言われた嘲り。匿名の悪意。
長子の呪い。性別の呪い。病理という呪い。
その全てを跳ね返すのが、私の折れないペンだった。
これがなければ、どうなっていたか分からない。
「助かりたい……俺は、生きたい…………」
誰でもいいから、不老不死にしてくれ。
冷水で顔を洗い、タオルで拭いた。
よし。なんとか、今日を乗り切らなくては。
ノックの音がする。
「どうぞ」
「失礼します」
いつものように、カウンセリングをした。
職務を全うし、定時には帰る。
「疲れたな…………」
早く帰ろう。
廊下に出ると、また当真くんがいた。
「お疲れさん」
「お疲れ様。当真くんも帰り?」
「いや、これから任務」
「そっか。ほどほどに頑張ってね」
「ああ。なあ、なんかあったのか?」
目ざといなぁ。もう、あんな醜態は晒したくない。
「特に何も」
何も起こらないようにしたから。
「ふーん。じゃ、俺は、もう行くぜ」
「いってらっしゃい」
そう言うと、当真くんは、笑って去って行った。
気にかけてくれてるのは、分かってる。でも、心配させたくないし、気遣いは無用だ。
私のことは、私がなんとかするよ。だから、自分を大切にすることだけを考えてほしいな。