一頁のおまけ
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目覚めると、見知らぬ部屋にいた。清潔な、ホテルの一室みたいな白い部屋。そこの、大きなベッドの上で起きた。
「おはようさん」
「当真くん……ここどこ…………?」
「知らねーよ?」
当真くんは、隣で眠っていたらしい。私たちは、誰かに拐われた?
「早く逃げよう」
「扉も窓も開かなかったぜ」
「そう……ん…………?」
サイドテーブルに、小瓶が置かれていることに気付いた。その下には、紙がある。
「えーと。これを飲み干してから、24時間後に解放するってさ」
「明らかにヤバいもんだろ」
「じゃあ、私が全部飲むから」
「は?」
「私は大人だから、君を守る義務がある」
そう言うと、当真くんは小瓶を手に取った。そして、コルク栓を抜いて、中のピンク色の液体を一気に飲む。
「えっ!? ちょっと、当真くん!」
「うわ、ゲロ甘」
「わーっ! 吐いて吐いて! 毒だったら、どうするんだよ!?」
「吐いたら、逃がさねーんじゃねーか?」
当真くんは、小瓶をサイドテーブルに戻して言った。
「トイレどこ?! 吐いて!」
「だーかーらー、吐いたら出られねーって」
せめて、水! 水を飲ませないと!
私は辺りを見回して、冷蔵庫を見付ける。中には、水らしきものが入ったペットボトルがあった。
待てよ。この水の方こそ毒だったりしないか? 私なら、そうする。底意地が悪いから。
「当真くん、よく考えたら、この部屋のものは全部怪しい」
後ろを振り返ると、ベッドに腰かけた当真くんが、苦しそうにしていた。
「当真くん!?」
「う…………」
彼の元へ駆け寄り、様子を見る。
「ちょっと触るよ」と断り、額に触れた。
「…………」
顔が赤い。発熱。発汗。呼吸の乱れ。
どうしよう。やっぱり、水を飲ませた方が?
「当真く————」
「は、あ…………」
腕を引かれて、私は彼に抱き締められる。
「……当真くん?」
「好きだ…………」
「はい?」
「抱かせてくれ……」
「はい?!」
「あークソ! こんなこと言うつもりじゃ……俺は、ただ、あんたのことを……」
当真くんは、何やら葛藤している様子。
「あの液体って、もしかして、そういう?」
エロ同人かよ。
「いや、逆に冷静になったな。当真くん、私、捕まりたくないから、耐えてください」
アセクだから性行為出来ないし。
「分かってる……分かってるけど…………」
「大丈夫」
私は、当真くんを抱き締めた。
「君は強いから、大丈夫」
「はは……そうだな…………」
力なく笑う当真くんは、いじらしい。
私たちは、そのまま、ぴったりくっ付いて、時が進むのを待った。
「砂子さん」
「なに?」
「嘘だから、好きとか……」
「うん」
君がそう言うなら、そうなんだろう。
私は、当真くんに何もあげられない。
「おはようさん」
「当真くん……ここどこ…………?」
「知らねーよ?」
当真くんは、隣で眠っていたらしい。私たちは、誰かに拐われた?
「早く逃げよう」
「扉も窓も開かなかったぜ」
「そう……ん…………?」
サイドテーブルに、小瓶が置かれていることに気付いた。その下には、紙がある。
「えーと。これを飲み干してから、24時間後に解放するってさ」
「明らかにヤバいもんだろ」
「じゃあ、私が全部飲むから」
「は?」
「私は大人だから、君を守る義務がある」
そう言うと、当真くんは小瓶を手に取った。そして、コルク栓を抜いて、中のピンク色の液体を一気に飲む。
「えっ!? ちょっと、当真くん!」
「うわ、ゲロ甘」
「わーっ! 吐いて吐いて! 毒だったら、どうするんだよ!?」
「吐いたら、逃がさねーんじゃねーか?」
当真くんは、小瓶をサイドテーブルに戻して言った。
「トイレどこ?! 吐いて!」
「だーかーらー、吐いたら出られねーって」
せめて、水! 水を飲ませないと!
私は辺りを見回して、冷蔵庫を見付ける。中には、水らしきものが入ったペットボトルがあった。
待てよ。この水の方こそ毒だったりしないか? 私なら、そうする。底意地が悪いから。
「当真くん、よく考えたら、この部屋のものは全部怪しい」
後ろを振り返ると、ベッドに腰かけた当真くんが、苦しそうにしていた。
「当真くん!?」
「う…………」
彼の元へ駆け寄り、様子を見る。
「ちょっと触るよ」と断り、額に触れた。
「…………」
顔が赤い。発熱。発汗。呼吸の乱れ。
どうしよう。やっぱり、水を飲ませた方が?
「当真く————」
「は、あ…………」
腕を引かれて、私は彼に抱き締められる。
「……当真くん?」
「好きだ…………」
「はい?」
「抱かせてくれ……」
「はい?!」
「あークソ! こんなこと言うつもりじゃ……俺は、ただ、あんたのことを……」
当真くんは、何やら葛藤している様子。
「あの液体って、もしかして、そういう?」
エロ同人かよ。
「いや、逆に冷静になったな。当真くん、私、捕まりたくないから、耐えてください」
アセクだから性行為出来ないし。
「分かってる……分かってるけど…………」
「大丈夫」
私は、当真くんを抱き締めた。
「君は強いから、大丈夫」
「はは……そうだな…………」
力なく笑う当真くんは、いじらしい。
私たちは、そのまま、ぴったりくっ付いて、時が進むのを待った。
「砂子さん」
「なに?」
「嘘だから、好きとか……」
「うん」
君がそう言うなら、そうなんだろう。
私は、当真くんに何もあげられない。