DEAD END:貝瀬直

　冷えていく。血が溢れている。
　ごめん。もう会えない。オレは、地獄行きだから。
　おまえは、天国へ行くんだろう。
　オレのこと、忘れていいから。幸せに生きて、その後、天国に行ってくれ。
　嘘。オレのこと忘れないで。ずっと。おまえのこと愛してるオレのこと、覚えていて。
　ごめん。最期まで、オレは自分勝手な奴だったよ。
　忘れないでって、呪いみたい。でも、忘れられたくない。だから、時々でいいから、思い出してほしい。
　さよなら、洸太郎。



DEAD END:現海砂子

　痛い。死ぬのか？　俺。
　あーあ。ろくでもない人生だった。
　後任、どうなるのかな。どうでもいいか。
　なんとなく君のことを思い出してる。
　当真くん。やっぱり、私は逃げきれないんだと思う。
　君だけは、悲しまないで。
　私は、どんな物語だったのかな。誰かに読まれたらいいな。



DEAD END:秋津豊久

　死。それは、俺の誕生とともにあったものだ。
　母は、俺を祝福して逝った。
　俺も、何かを残せただろうか？
　残せたのなら、俺が生きた意味があったな。
　爺ちゃん。親父。兄貴たち。悲しむよな。
　秋津隊のみんな。寂しくなるな。
　ごめん。
　加古さん。幸せでいてください。



DEAD END:澪川四季

　やっちまった。死んだわ、コレ。
　死にたくねぇなぁ。
　まだまだ楽しいことが、たくさんあるのに。
　なんだよ、チクショー。
　仲間とバカやってるのが、一番楽しかったな。
　俺は、生きたい。死にたくない。
　怖いよ、達人。



DEAD END:夏海恭一

　私、死ぬの…………？
　御影くんに会えるかなぁ。怒られるかなぁ。
　ごめんね、麗佳ちゃん。
　楽しかったなぁ。幸せだったなぁ。
　みんなと会えて、よかったなぁ。
　愛してたよ。
　私は、前を向いて歩けてた？



DEAD END:春日井香介

　恐怖を消した。怒りを消した。憂いを消した。
　引き金に指をかけた時みたいに、ひどく冷徹な自分になる。
　でも、奈良坂への想いだけは、消せなかった。
　今まで、ありがとう。ごめんね。さよなら。
　大好きな人。おれの世界を変えた人。
　いつか、おれに会いに来てね。



DEAD END:冷泉冬樹

　間に合わない。ここまでか。
　僕は、結局、臆病な鯨だったのかもな。
　ひとりで死ぬのは、嫌だ。
　でも、人が死ぬのも嫌だ。
　どんどん、思考がまとまらなくなる。
　あの時に戻りたい。隊室で、みんなで上映会をしていた時に。
　時は待たない。戻らない。
　神を呪う。