一頁のおまけ
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荒船哲次は、あることに気付いた。
影浦雅人と当真勇も、現海砂子を好きなのではないか? ということに。
思い立ったら、確かめずにはいられなかった。
作戦室の人払いをして、影浦と当真を呼び出す。
「なあ、おまえらって砂子さんのこと好きなのか?」
「好きだぜ。ろくでもねーから」
「はぁ? いい人だろうが」
「さっそく意見が食い違ってやがるな」
荒船は、帽子の鍔を握った。
「で、好きなんだな?」
「コイツよりはな」と、影浦は当真を指す。
「おいおい、俺は、あの人の本性が好きなんだぜ?」
「俺は、砂子さんとは話が合うし、シュミの悪さも含めて好きだ」
一触即発な雰囲気。18歳の少年たちは、自分以外を睨み付ける。
「それで? 何が言いたいんだよ?」
当真が荒船に訊いた。
「簡単な話だ。おまえたちは、身を引け」
「ふざけてんじゃねーぞ」
「俺は、砂子さんを撃ち抜きてぇから、やだね」
「おまえだけは、砂子さんに近付くな」
「はっ! おまえにはなんの権利もねーんだぜ?」
好きな女を「撃ち抜きたい」などという主張を、荒船は理解出来ない。彼は、砂子を守りたいからだ。
一方、影浦にとっての砂子は、頼れる大人で、いずれ隣に並びたい人であった。
三者三様の見方をしている。相容れない。
「撃ち抜きたいってなんだよ? 意味が分からねぇ」
「砂子さんの、頭か心臓。それを、俺は撃ち抜く」
「殺したいのか?」
「さてな」
「はぁ。なぁ、もうコイツは外そうぜ」
影浦は、イライラしながら言う。
「でも、好きなんだろ?」
「ああ」
「じゃあ、敵だな」
「俺は、砂子さんに恩がある。いずれ、それを返してぇんだよ」
「俺は、砂子さんと映画館デートしたことがある」
「は!?」
「俺もあるぜ。猫カフェに行った」
「あ!?」
影浦だけ、そのようなことはない。
急いでスマートフォンを取り出し、砂子にメッセージを送る。
『砂子さん、俺とデートしてください』
『いいよ』
返事はすぐにきた。
「おい、見ろ」
「ははは。あの人って、そういう奴だよな。デートなんて、特別じゃねーんだよ」
「おまえたち、本当にムカつくな」
でも、一番にデートしたのは俺だ。
荒船は、それを嬉しく思う。
「ま、どうせ俺の腕の中に落ちてくるんだから、せいぜい吠え面かけよ」
当真が煽った。
「おまえだけはない」と、荒船。
「正々堂々、闘って、砂子さんに選んでもらえばいいだろうが」
結局、そうなるのか。
荒船は、溜め息をついた。
一方その頃、砂子は、デスク前に座り、ココアを飲んでいる。まさか、自分が取り合われているなど、夢にも思っていなかった。
影浦雅人と当真勇も、現海砂子を好きなのではないか? ということに。
思い立ったら、確かめずにはいられなかった。
作戦室の人払いをして、影浦と当真を呼び出す。
「なあ、おまえらって砂子さんのこと好きなのか?」
「好きだぜ。ろくでもねーから」
「はぁ? いい人だろうが」
「さっそく意見が食い違ってやがるな」
荒船は、帽子の鍔を握った。
「で、好きなんだな?」
「コイツよりはな」と、影浦は当真を指す。
「おいおい、俺は、あの人の本性が好きなんだぜ?」
「俺は、砂子さんとは話が合うし、シュミの悪さも含めて好きだ」
一触即発な雰囲気。18歳の少年たちは、自分以外を睨み付ける。
「それで? 何が言いたいんだよ?」
当真が荒船に訊いた。
「簡単な話だ。おまえたちは、身を引け」
「ふざけてんじゃねーぞ」
「俺は、砂子さんを撃ち抜きてぇから、やだね」
「おまえだけは、砂子さんに近付くな」
「はっ! おまえにはなんの権利もねーんだぜ?」
好きな女を「撃ち抜きたい」などという主張を、荒船は理解出来ない。彼は、砂子を守りたいからだ。
一方、影浦にとっての砂子は、頼れる大人で、いずれ隣に並びたい人であった。
三者三様の見方をしている。相容れない。
「撃ち抜きたいってなんだよ? 意味が分からねぇ」
「砂子さんの、頭か心臓。それを、俺は撃ち抜く」
「殺したいのか?」
「さてな」
「はぁ。なぁ、もうコイツは外そうぜ」
影浦は、イライラしながら言う。
「でも、好きなんだろ?」
「ああ」
「じゃあ、敵だな」
「俺は、砂子さんに恩がある。いずれ、それを返してぇんだよ」
「俺は、砂子さんと映画館デートしたことがある」
「は!?」
「俺もあるぜ。猫カフェに行った」
「あ!?」
影浦だけ、そのようなことはない。
急いでスマートフォンを取り出し、砂子にメッセージを送る。
『砂子さん、俺とデートしてください』
『いいよ』
返事はすぐにきた。
「おい、見ろ」
「ははは。あの人って、そういう奴だよな。デートなんて、特別じゃねーんだよ」
「おまえたち、本当にムカつくな」
でも、一番にデートしたのは俺だ。
荒船は、それを嬉しく思う。
「ま、どうせ俺の腕の中に落ちてくるんだから、せいぜい吠え面かけよ」
当真が煽った。
「おまえだけはない」と、荒船。
「正々堂々、闘って、砂子さんに選んでもらえばいいだろうが」
結局、そうなるのか。
荒船は、溜め息をついた。
一方その頃、砂子は、デスク前に座り、ココアを飲んでいる。まさか、自分が取り合われているなど、夢にも思っていなかった。