A級9位!秋津隊
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同じ銃手である澪川四季と弓場拓磨は、個人ランク戦で闘っていた。
澪川のトリッキーな連射で弓場が負けたり、弓場の速攻で澪川が負けたりして、10本勝負は、僅差で弓場が勝つ。
その後。
「弓場ちゃん、おつ~」
「澪川」
弓場隊の隊室に、澪川が来た。
「はい、コーヒー」
弓場に、缶コーヒーを投げ渡す澪川。
「澪川ァ、なんでお前までコーヒーなんだ?」
「え? なんとなくだけど」
無類のソーダ党である澪川だが、気分屋なところがあるので、特に意味もなく同じものを2本買っただけだ。
澪川は、ずかずかと奥に入り、隊員がいないのをいいことに椅子に座る。
弓場は、椅子が空いていても座らない。
「は~。負けた負けた~」
「澪川…………」
「ん~?」
「てめェでも、悔しいと思うことあんのか?」
澪川は、一瞬真面目そうな表情になったが、すぐにいつもの軽薄な笑みに戻る。
「俺って、そんなに強くないんだよね。豊さんは、刀の冴えがあるし。恭一は、思考が柔軟で臨機応変。香介は、サイドエフェクトと精密射撃にシナジーがある。冬樹は、冷静沈着で視野が広い。んで、俺は、魅せ技しか練習する気ない。モテたいだけだから」
そう仲間と自分を評してから、コーヒーを一口飲んだ。
「でも、“俺たち”は負けねぇよ? 秋津隊の負けがあったら、俺は悔しい」
「……そうか」
意外な部分と、やっぱり、という部分のある返答だった。
「秋津隊はさ、みーんな何か抱えてんだよ。別に、身の上話なんてしたことないぜ? でも、俺には分かんだよな。俺には、なんもないから、何か持ってる奴は分かる」
澪川は、優しい声音で語る。
「そういう影のある奴? そういう奴らのために、アイドルってのは存在するワケ。人生の応援歌を唄い続けてくれてるワケ。だから、俺もそんな風になりたいし、アイドルの良さを知ってもらおうとしてんの。辛い過去があったとしても、未来を輝かせられるんだよ」
こういうところを、女子に見せればいいものを。今は、弓場しかいない。
弓場は、澪川の真摯な気持ちに感心した。いつもは、藤丸ののをナンパしにしか来ない癖に、とも思う。
「おめェ、なんでモテねぇんだ?」
「喧嘩売ってんのか?!」
むしろ褒めているのだが、澪川には分からない。
「達人に、弓場ちゃんにイジメられたって言ってやるかんな!」
「ダセェ…………」
「うるせー! 弓場ちゃんはいいよな! オンオフでギャップ萌えあるもんな!」
オンオフが自分にもあることを、澪川四季は気付いていなかった。
オン(女子の前)と、オフ(男の前)。
結果的に、彼は男人気の方が高いのであった。
澪川のトリッキーな連射で弓場が負けたり、弓場の速攻で澪川が負けたりして、10本勝負は、僅差で弓場が勝つ。
その後。
「弓場ちゃん、おつ~」
「澪川」
弓場隊の隊室に、澪川が来た。
「はい、コーヒー」
弓場に、缶コーヒーを投げ渡す澪川。
「澪川ァ、なんでお前までコーヒーなんだ?」
「え? なんとなくだけど」
無類のソーダ党である澪川だが、気分屋なところがあるので、特に意味もなく同じものを2本買っただけだ。
澪川は、ずかずかと奥に入り、隊員がいないのをいいことに椅子に座る。
弓場は、椅子が空いていても座らない。
「は~。負けた負けた~」
「澪川…………」
「ん~?」
「てめェでも、悔しいと思うことあんのか?」
澪川は、一瞬真面目そうな表情になったが、すぐにいつもの軽薄な笑みに戻る。
「俺って、そんなに強くないんだよね。豊さんは、刀の冴えがあるし。恭一は、思考が柔軟で臨機応変。香介は、サイドエフェクトと精密射撃にシナジーがある。冬樹は、冷静沈着で視野が広い。んで、俺は、魅せ技しか練習する気ない。モテたいだけだから」
そう仲間と自分を評してから、コーヒーを一口飲んだ。
「でも、“俺たち”は負けねぇよ? 秋津隊の負けがあったら、俺は悔しい」
「……そうか」
意外な部分と、やっぱり、という部分のある返答だった。
「秋津隊はさ、みーんな何か抱えてんだよ。別に、身の上話なんてしたことないぜ? でも、俺には分かんだよな。俺には、なんもないから、何か持ってる奴は分かる」
澪川は、優しい声音で語る。
「そういう影のある奴? そういう奴らのために、アイドルってのは存在するワケ。人生の応援歌を唄い続けてくれてるワケ。だから、俺もそんな風になりたいし、アイドルの良さを知ってもらおうとしてんの。辛い過去があったとしても、未来を輝かせられるんだよ」
こういうところを、女子に見せればいいものを。今は、弓場しかいない。
弓場は、澪川の真摯な気持ちに感心した。いつもは、藤丸ののをナンパしにしか来ない癖に、とも思う。
「おめェ、なんでモテねぇんだ?」
「喧嘩売ってんのか?!」
むしろ褒めているのだが、澪川には分からない。
「達人に、弓場ちゃんにイジメられたって言ってやるかんな!」
「ダセェ…………」
「うるせー! 弓場ちゃんはいいよな! オンオフでギャップ萌えあるもんな!」
オンオフが自分にもあることを、澪川四季は気付いていなかった。
オン(女子の前)と、オフ(男の前)。
結果的に、彼は男人気の方が高いのであった。