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誕生日に何もしなくなったのは、いつからだっただろうか?
私の両親は、早くに亡くなっている。私を引き取った遠い親戚夫婦からは、祝われた覚えがない。
はじめちゃんは、明日が誕生日らしい。
5月1日。
はじめちゃんは、18歳になる。一応、成人だ。
私は、彼女に何をあげればいいんだろう?
夜に出会った彼女。将来、私の立派な助手になる彼女。
たぶん、はじめちゃんは特別な人だ。
私は、あなたが大切。
はじめちゃんは、なにが欲しい?
考えていても仕方ない。直接訊こう。
「はじめちゃん、好きな食べ物は何?」
「……クリームシチュー」
「そうなんだ。じゃあ、お菓子とかの甘いものは?」
「飴とか、キャラメルとかかな」
「ふんふん」
贈答品の飴とキャラメルなら、まだ間に合いそう。
「芙美、どうしたの?」
「なんでもないよ。ちょっと用事あるから、今日は解散ね!」
「ええー」
「またね、はじめちゃん」
「うん。またね、芙美」
はじめちゃんに手を振り、私はデパートに向かった。
飴は、この綺麗なおはじきみたいなやつにして。
キャラメルは、有名な塩キャラメルにして。
あとは、宝石みたいな琥珀糖も。
よし。ラッピングもしてもらったし、これでオーケー。
そして、翌日。
はじめちゃんを喫茶店に呼び出して、プレゼントを渡した。
「誕生日おめでとう! はじめちゃん」
「わっ。ありがとう、芙美。開けていい?」
「どうぞ」
「こ、こんなにいいの?!」
「いいでしょ。めでたいんだから」
はじめちゃんは、ちょっと睨むみたいな顔をしている。可愛い。
思わず、頭を撫でてしまう。
「も、もう成人なんですけど!」
「はいはい。可愛い、可愛い」
「芙美っ!」
「ふふ」
はじめちゃんは、撫でている手をどかそうとするけど、あなたが腕力で私に敵うワケないんだから。
「そうだ。芙美の誕生日はいつなの?」
「私は、8月24日」
「絶対に祝うから!」
「うん。ありがとうね」
私は、コーヒーを一口飲む。
「はじめちゃんは、高校卒業したらどうするの?」
「進学する」
「どんな大学行くの?」
「生物学系がいいな」
「そっか。応援してるよ」
「芙美は、高校卒業した後は何してた?」
「私は、探偵の専門学校に通ってた」
「へー」
私は、簡単に何を習っていたか教えた。
尾行の仕方とか、聞き込みの仕方とか。そういうもの。
「なんで探偵になったの?」
「人助けがしたかったから」
「芙美ってさ、いい人だよね」
「いや、そんなことないよ。自己満足のためにしてるだけだし」
「でも、それでも、救われてる人はいるでしょ」
はじめちゃんが、真っ直ぐに私を見ている。
「そうやって、自分を救ってるの」
いつかあなたは、私を助けてくれる?
私の両親は、早くに亡くなっている。私を引き取った遠い親戚夫婦からは、祝われた覚えがない。
はじめちゃんは、明日が誕生日らしい。
5月1日。
はじめちゃんは、18歳になる。一応、成人だ。
私は、彼女に何をあげればいいんだろう?
夜に出会った彼女。将来、私の立派な助手になる彼女。
たぶん、はじめちゃんは特別な人だ。
私は、あなたが大切。
はじめちゃんは、なにが欲しい?
考えていても仕方ない。直接訊こう。
「はじめちゃん、好きな食べ物は何?」
「……クリームシチュー」
「そうなんだ。じゃあ、お菓子とかの甘いものは?」
「飴とか、キャラメルとかかな」
「ふんふん」
贈答品の飴とキャラメルなら、まだ間に合いそう。
「芙美、どうしたの?」
「なんでもないよ。ちょっと用事あるから、今日は解散ね!」
「ええー」
「またね、はじめちゃん」
「うん。またね、芙美」
はじめちゃんに手を振り、私はデパートに向かった。
飴は、この綺麗なおはじきみたいなやつにして。
キャラメルは、有名な塩キャラメルにして。
あとは、宝石みたいな琥珀糖も。
よし。ラッピングもしてもらったし、これでオーケー。
そして、翌日。
はじめちゃんを喫茶店に呼び出して、プレゼントを渡した。
「誕生日おめでとう! はじめちゃん」
「わっ。ありがとう、芙美。開けていい?」
「どうぞ」
「こ、こんなにいいの?!」
「いいでしょ。めでたいんだから」
はじめちゃんは、ちょっと睨むみたいな顔をしている。可愛い。
思わず、頭を撫でてしまう。
「も、もう成人なんですけど!」
「はいはい。可愛い、可愛い」
「芙美っ!」
「ふふ」
はじめちゃんは、撫でている手をどかそうとするけど、あなたが腕力で私に敵うワケないんだから。
「そうだ。芙美の誕生日はいつなの?」
「私は、8月24日」
「絶対に祝うから!」
「うん。ありがとうね」
私は、コーヒーを一口飲む。
「はじめちゃんは、高校卒業したらどうするの?」
「進学する」
「どんな大学行くの?」
「生物学系がいいな」
「そっか。応援してるよ」
「芙美は、高校卒業した後は何してた?」
「私は、探偵の専門学校に通ってた」
「へー」
私は、簡単に何を習っていたか教えた。
尾行の仕方とか、聞き込みの仕方とか。そういうもの。
「なんで探偵になったの?」
「人助けがしたかったから」
「芙美ってさ、いい人だよね」
「いや、そんなことないよ。自己満足のためにしてるだけだし」
「でも、それでも、救われてる人はいるでしょ」
はじめちゃんが、真っ直ぐに私を見ている。
「そうやって、自分を救ってるの」
いつかあなたは、私を助けてくれる?
