短編
※クララさんが変態であるが、アイシーもたいがいである。
アイキュードンマイ。
「アイシー、少し胸が大きくなったみたいね」
「きゃああああ!!!」
いきなり、後ろからクララに胸を掴まれた。というより思い切り揉まれた。
抵抗しようと腕を掴んだらそれを取り外す前に動きを変えて今度は掻き混ぜるように揉みしだかれる。
「ひやぁ、ぅんっ」
「あら、可愛い声」
思わず声が出てしまったことだけでも恥ずかしいのに、それを指摘されて更に恥ずかしくなる。
ふと顔を上げると服を脱ぎかけたまま固まっているリオーネと目が合った。
どうしよう、何か変な勘違いをされたら困る。
違うのよ、リオーネ。私は別にクララとなんか何もないんだから。
そう目で訴える間もクララが手の動きを止めないせいで、私は声を抑えるのに精一杯だった。
クララは私がリオーネを見ているのに気がつくと、今度は左手を服の中に入れてきた。
「ちょっ……!」
「リオーネに助けを求めたって無駄よ。だって私達3人の中で一番大きいもの」
「え?」
「へ!?」
そのクララの言葉に思わず抵抗するのを忘れてしまった。
一方のいきなり名指しされ、とんでもないことを暴露されたリオーネは、さっき以上に狼狽えているのが見てわかる。
どうしよう、可愛い。
「ほ、本当……なの?」
「え!?」
私が聞くとリオーネは驚いていたけれど、だって仕方ないじゃない。
好きな子のそういう話は気になるものでしょう?
でも、その疑問に答えたのはリオーネじゃなかった。
「本当よ。ほら」
「「きゃあああああ!!!!」」
いきなり、何の前触れもなくクララの右手がリオーネの服を捲った。
いきなりすぎて私もリオーネも反応出来なかった。
そして、チラりと見えてしまった。
リオーネの可愛らしい胸を守る純白のブラジャーが!
慌てて服を押し返すリオーネに対し、クララは一方では(離してくれても一向に構わないのに)私の胸を揉みながらだから苦しいのかやや押し返されているが、負けるつもりはないらしい。
それを私は心の中で、リオーネには悪いとは思いつつクララを応援していた。
必死に押し返そうとするリオーネも可愛いけれど、やっぱり本音としてはもうちょっと見たい。
こんなに心からクララを応援するなんてこと、試合中でもない気がする。
もうちょっと、もうちょっとでいいから頑張って、クララ!!
その時突然、勢いよく更衣室の扉が開いた。
「アイシいいい!!!お兄ちゃんが来たからもう大……丈……?」
お兄ちゃんが、言葉を最後まで言うことはなかった。
ただ私達3人と目が合って、言葉を失った。
「…………アイキュー……」
「…………お兄ちゃん……」
「……え?…………え……?」
もうちょっとで、もうちょっとでリオーネの生な胸が見れたのに。
肩を震わせると、同時にクララもお兄ちゃんの名前を呼んだ。
どうやら、思いは同じらしい。
一方のお兄ちゃんは状況を未だに理解しきっていないようで、呼んだ私とクララを交互に見ている。
その様子に、私達の怒りは爆発した。
「破滅しろおおおおお!!!!!」
「消えてなくなりなさい!!!」
「うわあああああ!!お兄ちゃんはただっ!アイシいいいい!!!!!」
そんな叫び声を耳に、私とクララは珍しく息のあった攻撃をお兄ちゃんにひたすら仕掛けていった。
「大体、ガゼル様だって居るじゃないか!」
「「ガゼル様はいいの(よ)!!」」
↓男子視点&あとがき
「アイシー!?」
突然、全く何の前触れもなく、アイキューが妹の名を呼んで立ち上がった。
アイキューが妹を可愛がっているのは知っている。
けれど、さすがに作戦会議の真っ只中に突然妹の名前を叫ぶような分別のないやつだとは思っていなかった。
ところが、それが今のこの状況である。
……コイツ、やっぱりシスターコンプレックス、略してシスコンなのか……。
「が、ガゼル様?何ですか、その人を憐れむような目は」
「……いや、何でもない。それで、アイシーがどうした?」
チームのキャプテンとして、コイツの暴走を止める義務が私にはあるため、一応聞いてみた。
するとアイキューははっとして顔を上げ、慌てたように告げた。
「今、アイシーの悲鳴が聞こえた気がしたんです!」
「“気がした”……」
やっぱり、もう私にはどうしようも出来ないのかもしれない。
妙な幻聴まで聞こえるようだ。
「私には何も聞こえなかったぞ」
「いえ!確かにあれはアイシーの悲鳴でした!」
今にも飛び出してアイシーのところへ向かいそうなアイキューにため息をついた。
これは作戦会議を続けるのは厳しそうだ。
そして、アイキューに連れられやって来たのは女子更衣室だった。
「……アイキュー。お前、さすがにそれは犯罪だぞ?クララやリオーネだっているというのに……」
「ち、違います!そんなつもりじゃ……」
その時だった。
「「きゃあああああ!!!!」」
今度はしっかりと、悲鳴が聞こえた。
「アイシー!?」
「リオーネの声もしたぞ!?」
どうやら、何かあったのは本当らしい。
アイキュー、疑って悪かった。
だが、普段から妹のことになると冷静さを失うお前も悪い。
「……だが、本当に行くつもりか?」
さすがに、ここは女子更衣室。
勝手に入ったら怒られるどころか変態扱いされかねない。
しかし、アイキューはためらいなど全く見せずに、言いきった。
「妹が助けを求めているんです。例え何と言われようと、兄として、行かないわけにはいきません」
「アイキュー……」
ちょっと、かっこいいじゃないか。
「……わかった。私も付き合おう」
「ガゼル様……!」
チームメイトが泥をかぶってでも妹のもとへと向かおうとしているんだ。キャプテンとして見捨てるわけにはいかない。
そして、アイキューは一つ頷くと、思い切り扉を開けた。
「アイシいいい!!!お兄ちゃんが来たからもう大……丈……?」
アイキューが最後まで言葉を言い切ることは出来なかった。
3人は明らかに着替え中だったが、それにしてはクララの位置がおかしい。
……というより、一体何をしているんだクララ。
だが、アイシーとリオーネの悲鳴の理由がはっきりとわかった。
要するにクララが2人と戯れて遊んでいたというだけなのだ。
……心配して損したな。
しかし、ゆらりとアイキューに近寄るクララとアイシーの後ろでシャツの裾を握りしめて俯いているリオーネを見つけて、3人の横をすり抜けて声をかけた。
……すれ違った直後にアイキューの悲鳴が聞こえだしたが、それはこの際気にしないでおこう。
「大丈夫か?リオーネ」
「ガゼル様……」
顔を上げたリオーネは静かに頷いた。
その様子に安心して、頭をそっと撫でた。
「まったく、クララには困ったものだな」
「い、いえ……」
呆れてため息をつくが、不思議なことにそれと同時に笑みがこぼれていた。
私達は、これから宇宙人としてサッカーで戦わなければならない。
計画が始まってしまったらこんな風に遊んでなんていられないだろう。
別に計画に反対しているわけではないが、それでもこんなくだらないやりとりをしていられるのは今のうちだけだ。
そう思うと、今のこんな時間が愛しくも思えてしまう。
だからこそ、クララとアイシーに酷い目に合っているアイキューを見ても、微笑ましく思えてしまう。
「今日も平和だな、リオーネ」
「え?…………は、はい……」
リオーネは戸惑っているようだったが、返ってきた返事に微笑んだ。
とりあえずアイキューは後で慰めておいてやろう。さすがに心配していた妹に怒りをぶつけられては傷ついているだろうからな。
アイシーにも、もう少し兄に優しくしてやってくれと頼んでみるか。
それとクララにはもう少しわきまえるように叱っておこう。
今日のこんな他愛もない出来事も、いい思い出として語り合える日がいつか来るのだと、信じたい。
ダイヤモンドダストではこの5人が好きです。
クラシーもシーリオもクラリオもおいしいです。
ついでに言うと凍池兄妹もクラキュー(!?)も好きです。
ガゼル×DD女子は3人ともおいしい。
しかし今回はガゼリオっぽいですね。増えろ!
とりあえずガゼル様はDDのみんなに愛されてればいいな!
それをバーンが羨ましがってればおいしい。でもプロミのみんなだってなんだかんだでバーン様のこと大好きよ!
>>2010.11.28
アイキュードンマイ。
「アイシー、少し胸が大きくなったみたいね」
「きゃああああ!!!」
いきなり、後ろからクララに胸を掴まれた。というより思い切り揉まれた。
抵抗しようと腕を掴んだらそれを取り外す前に動きを変えて今度は掻き混ぜるように揉みしだかれる。
「ひやぁ、ぅんっ」
「あら、可愛い声」
思わず声が出てしまったことだけでも恥ずかしいのに、それを指摘されて更に恥ずかしくなる。
ふと顔を上げると服を脱ぎかけたまま固まっているリオーネと目が合った。
どうしよう、何か変な勘違いをされたら困る。
違うのよ、リオーネ。私は別にクララとなんか何もないんだから。
そう目で訴える間もクララが手の動きを止めないせいで、私は声を抑えるのに精一杯だった。
クララは私がリオーネを見ているのに気がつくと、今度は左手を服の中に入れてきた。
「ちょっ……!」
「リオーネに助けを求めたって無駄よ。だって私達3人の中で一番大きいもの」
「え?」
「へ!?」
そのクララの言葉に思わず抵抗するのを忘れてしまった。
一方のいきなり名指しされ、とんでもないことを暴露されたリオーネは、さっき以上に狼狽えているのが見てわかる。
どうしよう、可愛い。
「ほ、本当……なの?」
「え!?」
私が聞くとリオーネは驚いていたけれど、だって仕方ないじゃない。
好きな子のそういう話は気になるものでしょう?
でも、その疑問に答えたのはリオーネじゃなかった。
「本当よ。ほら」
「「きゃあああああ!!!!」」
いきなり、何の前触れもなくクララの右手がリオーネの服を捲った。
いきなりすぎて私もリオーネも反応出来なかった。
そして、チラりと見えてしまった。
リオーネの可愛らしい胸を守る純白のブラジャーが!
慌てて服を押し返すリオーネに対し、クララは一方では(離してくれても一向に構わないのに)私の胸を揉みながらだから苦しいのかやや押し返されているが、負けるつもりはないらしい。
それを私は心の中で、リオーネには悪いとは思いつつクララを応援していた。
必死に押し返そうとするリオーネも可愛いけれど、やっぱり本音としてはもうちょっと見たい。
こんなに心からクララを応援するなんてこと、試合中でもない気がする。
もうちょっと、もうちょっとでいいから頑張って、クララ!!
その時突然、勢いよく更衣室の扉が開いた。
「アイシいいい!!!お兄ちゃんが来たからもう大……丈……?」
お兄ちゃんが、言葉を最後まで言うことはなかった。
ただ私達3人と目が合って、言葉を失った。
「…………アイキュー……」
「…………お兄ちゃん……」
「……え?…………え……?」
もうちょっとで、もうちょっとでリオーネの生な胸が見れたのに。
肩を震わせると、同時にクララもお兄ちゃんの名前を呼んだ。
どうやら、思いは同じらしい。
一方のお兄ちゃんは状況を未だに理解しきっていないようで、呼んだ私とクララを交互に見ている。
その様子に、私達の怒りは爆発した。
「破滅しろおおおおお!!!!!」
「消えてなくなりなさい!!!」
「うわあああああ!!お兄ちゃんはただっ!アイシいいいい!!!!!」
そんな叫び声を耳に、私とクララは珍しく息のあった攻撃をお兄ちゃんにひたすら仕掛けていった。
「大体、ガゼル様だって居るじゃないか!」
「「ガゼル様はいいの(よ)!!」」
↓男子視点&あとがき
「アイシー!?」
突然、全く何の前触れもなく、アイキューが妹の名を呼んで立ち上がった。
アイキューが妹を可愛がっているのは知っている。
けれど、さすがに作戦会議の真っ只中に突然妹の名前を叫ぶような分別のないやつだとは思っていなかった。
ところが、それが今のこの状況である。
……コイツ、やっぱりシスターコンプレックス、略してシスコンなのか……。
「が、ガゼル様?何ですか、その人を憐れむような目は」
「……いや、何でもない。それで、アイシーがどうした?」
チームのキャプテンとして、コイツの暴走を止める義務が私にはあるため、一応聞いてみた。
するとアイキューははっとして顔を上げ、慌てたように告げた。
「今、アイシーの悲鳴が聞こえた気がしたんです!」
「“気がした”……」
やっぱり、もう私にはどうしようも出来ないのかもしれない。
妙な幻聴まで聞こえるようだ。
「私には何も聞こえなかったぞ」
「いえ!確かにあれはアイシーの悲鳴でした!」
今にも飛び出してアイシーのところへ向かいそうなアイキューにため息をついた。
これは作戦会議を続けるのは厳しそうだ。
そして、アイキューに連れられやって来たのは女子更衣室だった。
「……アイキュー。お前、さすがにそれは犯罪だぞ?クララやリオーネだっているというのに……」
「ち、違います!そんなつもりじゃ……」
その時だった。
「「きゃあああああ!!!!」」
今度はしっかりと、悲鳴が聞こえた。
「アイシー!?」
「リオーネの声もしたぞ!?」
どうやら、何かあったのは本当らしい。
アイキュー、疑って悪かった。
だが、普段から妹のことになると冷静さを失うお前も悪い。
「……だが、本当に行くつもりか?」
さすがに、ここは女子更衣室。
勝手に入ったら怒られるどころか変態扱いされかねない。
しかし、アイキューはためらいなど全く見せずに、言いきった。
「妹が助けを求めているんです。例え何と言われようと、兄として、行かないわけにはいきません」
「アイキュー……」
ちょっと、かっこいいじゃないか。
「……わかった。私も付き合おう」
「ガゼル様……!」
チームメイトが泥をかぶってでも妹のもとへと向かおうとしているんだ。キャプテンとして見捨てるわけにはいかない。
そして、アイキューは一つ頷くと、思い切り扉を開けた。
「アイシいいい!!!お兄ちゃんが来たからもう大……丈……?」
アイキューが最後まで言葉を言い切ることは出来なかった。
3人は明らかに着替え中だったが、それにしてはクララの位置がおかしい。
……というより、一体何をしているんだクララ。
だが、アイシーとリオーネの悲鳴の理由がはっきりとわかった。
要するにクララが2人と戯れて遊んでいたというだけなのだ。
……心配して損したな。
しかし、ゆらりとアイキューに近寄るクララとアイシーの後ろでシャツの裾を握りしめて俯いているリオーネを見つけて、3人の横をすり抜けて声をかけた。
……すれ違った直後にアイキューの悲鳴が聞こえだしたが、それはこの際気にしないでおこう。
「大丈夫か?リオーネ」
「ガゼル様……」
顔を上げたリオーネは静かに頷いた。
その様子に安心して、頭をそっと撫でた。
「まったく、クララには困ったものだな」
「い、いえ……」
呆れてため息をつくが、不思議なことにそれと同時に笑みがこぼれていた。
私達は、これから宇宙人としてサッカーで戦わなければならない。
計画が始まってしまったらこんな風に遊んでなんていられないだろう。
別に計画に反対しているわけではないが、それでもこんなくだらないやりとりをしていられるのは今のうちだけだ。
そう思うと、今のこんな時間が愛しくも思えてしまう。
だからこそ、クララとアイシーに酷い目に合っているアイキューを見ても、微笑ましく思えてしまう。
「今日も平和だな、リオーネ」
「え?…………は、はい……」
リオーネは戸惑っているようだったが、返ってきた返事に微笑んだ。
とりあえずアイキューは後で慰めておいてやろう。さすがに心配していた妹に怒りをぶつけられては傷ついているだろうからな。
アイシーにも、もう少し兄に優しくしてやってくれと頼んでみるか。
それとクララにはもう少しわきまえるように叱っておこう。
今日のこんな他愛もない出来事も、いい思い出として語り合える日がいつか来るのだと、信じたい。
ダイヤモンドダストではこの5人が好きです。
クラシーもシーリオもクラリオもおいしいです。
ついでに言うと凍池兄妹もクラキュー(!?)も好きです。
ガゼル×DD女子は3人ともおいしい。
しかし今回はガゼリオっぽいですね。増えろ!
とりあえずガゼル様はDDのみんなに愛されてればいいな!
それをバーンが羨ましがってればおいしい。でもプロミのみんなだってなんだかんだでバーン様のこと大好きよ!
>>2010.11.28
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