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短編

冬花さんは、可愛らしい。
特に笑うとその名についた花のようで。
しかもそれだけじゃなく、みんなの小さな変化にも気がついては気遣える気配り上手で、とても優しいというまさに「理想の女性」のような人。

円堂君も彼女のような人が好きなのかしら。
あんまりネガティブに考えたらダメよ、と秋さんにはよく怒られるけれど、女の私から見ても可愛いと思えてしまう人なんだから仕方がない。



だから思い切って彼女に聞いてみた。

「冬花さんは、円堂君のこと……好きなの?」
すると彼女は優しく笑う。

「夏未さんは、守くんのこと好きなのね」
出会ってまだ間もない筈なのに、そんな確信を持って言われると恥ずかしいどころでなく恥ずかしい。
「ど、どうして……?」
そんなにわかりやすかったのかしら。
円堂君は全然気がつかないのに。
「ただのチームメイトの為にそこまで出来る人って、中々いないと思うの」
そう言う冬花さんの笑顔に、また恥ずかしくなった。
何を言えばいいのかわからない。

すると冬花さんは私の肩に手を置いて、恥ずかしさから俯いていた私の顔をしっかりと見つめて、言った。
「だから私、そんな一途で一生懸命な夏未さんが好きなの」
「え……?」
今、彼女は何て言った?
私?
私が好きって、どういうこと?

驚いていると、彼女はそのまま私の頬にキスをした。

「守くんがいらないなら、私が貰いたいくらいよ」

そう言ってまた笑う。
あの、花のような笑顔で。



そして冬花さんが行ってしまってからも、私はしばらく動けなかった。

ふと、キスをされた頬に手を当ててみると、思い出してまた顔が熱くなる。
それは、友愛や親愛のような意味合いではないのだと、教え込まれたようで。

「……」

私達は女同士で、こんなのおかしいとは思うのに、どうして拒絶出来ないの?
どうして、こんなにドキドキしているの?

お願い、誰か教えて。



そしてまた彼女の笑顔を思い出しては顔と胸が熱くなる。




ははは!笑うしかねぇ!
ふゆっぺ最強すぎる。
これが総攻めの力!
しかし冬夏はGLの本命。
好 き だ ! 流 行 れ !


>>2010.11.25

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