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短編

※アニメ大阪ギャルズCCC戦後
玲華さんキャラ間違ってると思います。キャラも関西弁もわからない!




試合の後、みんながそれぞれなにかしら会話をしている中で、一人ドリンクのボトルを握りしめたまま座り込んでいる覚えのある青髪を見つけた。
さっきの試合で何度か技を仕掛けてはまんまと引っ掛かっていた男である。
せっかくだしからかってやろう、と思ってウキウキと声をかけた。


「こんちは~」
「……こんにちは」

そいつはこっちの姿を確認すると、気まずそうに目を逸らした。
完全にこっちを意識しとるみたいや。

「あれ、何そんな固くなっとるん?一緒に技決めた仲やない」
「決めさせられた、の間違いだろう」
どうやら技に関しては不服だったらしく、不機嫌そうに訂正される。
勝手に引っ掛かったんはそっちやん。

それでもそんな思いは欠片も表には出さずに、出来る限りフレンドリーに話しかける。
「試合終わったんやから仲良くしようや」
「……そうだな」
やっと顔を上げてこっちを見たそいつに、持ち上げてから突き落とすとどめの一言。
「言うても、あんたみたいな優男は相手にしとうないけどな!」

「……」
「何?期待しとった?」
こういう時相手は大抵ショックを受ける。
その顔を見るのは楽しくて堪らない。

けれどそいつは少し考え込むと決意を決めたようにこっちを見た。

「……俺はむしろ君に付き合って欲しいと思う」

あまりにも真剣な瞳で見つめてくるそいつに戸惑った。
今まで人生の中で見て来た瞳の中で、一番力強く思えたから。
不覚にも動揺してしまった。

「……せ、せやから……」
言葉が出て来ない。
いつもなら言い寄って来る男なんて軽くあしらってやるのに。
どうしてかその強い眼差しから目が離せなくて、どうしたらいいのかわからなくなった。

そしてそいつは真剣な瞳のまま、言葉を続けた。

「君に惑わされているようじゃ駄目なんだ。だからもっと強くなる為に、君に練習に付き合ってもらいたい」

その発言に、思わずポカンと間抜けな顔をしてしまった。
「……練習……?」
「ああ、時間があったらで構わないんだが」


なんだか、一瞬でも勘違いした自分が馬鹿みたいに思えた。
こいつ、とんでもないサッカー馬鹿や。
うちみたいな可愛い女の子を前にして「練習に付き合え」はないやろ。


でも、その真剣な眼差しの中に少し焦りの色が見えて、「ああ、本気なのか」と納得してしまった。
宇宙人と戦う、なんてそれは相当のプレッシャーがかかっているのだろう。
それでも戦わないと、勝たないといけないから、こんなそこらの女に負けるようじゃ駄目だと思ったのか。

うちの技は男の心理を突いた作戦やし、あんまり「練習」したって意味ないんけどな。
少し見当違いな発言になんだかおかしくなってくる。
でもこれはもう少しからかって……もとい、協力してあげてもいいかもしれない。


「……そういう一つのことに一生懸命になれる奴、嫌いやないで」
するりと頬に手を回して撫でると、頬を染めて慌てだした。
「え!?」
「もう練習は始まっとるで!」
「あ、ああ……そうか…………って、少し違うような……?」
赤いままの顔で戸惑う姿にさっきまでの力強さが全く感じられなくて、思わず笑ってしまった。


男相手にこんなに素で笑うなんてこと今までなかったけれど、今ばかりは「たまにはこんなのも悪くないかもしれない」と思わずにはいられなかった。




風丸さん、若干DE化の兆しが見え隠れ。

で、風丸さん×御堂さん。
マイナーなのは承知の上です。
女の子に言い寄られ慣れてない風丸さん萌える。
この技多分吹雪だったら華麗に返すんだろうなとか思った(笑)
でも風丸さんは男前です。


>>2010.11.17

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