短編①
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
エースが酔ってる。
それは、まあいつものことなんだけど。
「サッチ!肉が足りねェ」
「・・・・・お前いつにも増して食いすぎだろ」
「うるせェな早く出せよ」
・・・・・・・・完璧に悪酔いしてる。
いつもはこんなこと、言わないのに。
「ったく」
言いながら厨房に戻るサッチさんを見送って、私はエースの方へ近寄った。
「エース、もう飲むのやめたら?」
「あ?」
じろ、と睨まれた。
エースはいつも笑ってるイメージがあるだけに、こういう時怖い。
・・・・・・でも、
怖いけど、今はそれ以上にショックだった。
しかも、
「アコには関係ねェだろ」
・・・・・・・・・・この言葉。
「エース明日から1週間ご飯抜きね」
「は!?」
「つまみ食いとかしたら私船から降りる」
「なっ何だよそれ」
「エースには関係ないでしょ?」
「・・・・・・・・・・・・っ!」
私は今、怒ってる。
ものすごく。
「あと私今泣きそうだから。もうエースの顔なんて見たく、」
ない、と言い切る前に、目の前が暗くなった。
「・・・・・・・ごめん」
闇の中小さく、でも確かに聞こえたエースの声。
少しだけお酒臭い。
ぎゅう、っと力強くエースに抱きしめられてるらしい。
「・・・・・・・・・・私の気持ち、わかった?」
「わかった。もう言わねェ。・・・・痛ェ」
痛いのはきっと、心。
エースならわかってくれると思ってた。
・・・・でも実は、泣きそうなのもホント。
「エース、もう怒ってないから離して?」
「嫌だ」
「・・・・・・・・・何で?」
このままじゃ泣けないのに、背中に回された腕の力は緩められそうになく、逃げられそうにない。
「どっか行っちまうだろ」
「やだなエース、さっきの船降りるっていうの本気にしてるの?」
「本気だろ?」
「え、」
そう、実はこれもホントの気持ち。
でもまさかエースにバレてるとは思わなかった。
「・・・・・・・・・俺が悪かったよ。だから、もう関係ないなんて、言うな」
「うん」
「もう、俺の顔見たくねェなんて、言うなよアコ」
顔が見えないぶん、心に響くエースの掠れた声。
本当にそう思ってくれてるのがわかる。
「それは嘘だよ」
「・・・え?」
「関係ないのも、顔見たくない、っていうのも嘘」
でもって、
「行かないよ。何処にも」
そう伝えれば少しだけ緩んだ腕。
顔をあげれば、苦しそうなエースが私を見ていて。
「・・・・・・・・・絶対?」
なんて聞くから、
「絶対」
そう言って笑えばエースもつられたように笑ってくれた。
「だから離して?」
「それは断る」
「・・・・何で」
そろそろ自由になれるかと思っていたらそううまくはいかないようで。
「アコが好きだから」
「・・・・・・・・私もエースのこと好きだけど」
突然の告白に驚きながら、冷静に対応すれば、
「嘘だろ」
意外な答えが返って来た。
「何でそう思うの?」
「最近全然俺に構ってくれなかったじゃねェか」
・・・・・・・・何その可愛い理由。
「もしかしてそれで自棄酒?」
笑わないようにそう尋ねてみれば、こくりと頷くエース。
「だって・・・エースがかなり前の報告書出してないから提出するまでエースには近づくなってマルコさんが言うから」
「はぁ!?報告書?出したぞ、俺」
「それはこないだのでしょ?出してないのは1年くらい前のだって」
「・・・・・・・・・・・・・・早く言えよ」
「早く気づこうよ、エース。ていうかいつも真面目にしてたらこんなことにならないのに」
がっくりと肩を落としたエースに苦笑。
「ああいうのは苦手なんだよ」
「気持ちはわかるけどね。頑張って、隊長さん?」
「今日はやらねェ」
「・・・・やろうよ」
「今日はずっとこのままな、アコ」
「え、嘘でしょ?だって皆見てるし、報告書」
ちょっとこれは恥ずかしい、と周りを見れば皆ニヤニヤとしてる。
けれどエースは平然と、
「アコは俺のってことでちょうどいいし。報告書は明日本気出す」
と言ってのけた。そして、
「今日はマルコんとこにもサッチんとこにも行かせねェからな」
こうなったら私も覚悟を決めよう。
1度本気で船を降りるといった私にも責任はある。
それは軽い気持ちで言った訳じゃないから、尚更。
エースには言わなかったけど、
エースに1週間ご飯抜きを言ったからには私も一緒に抜くつもりだった。
賭けで。
エースが我慢出来なかった時は船を降りる。
と、勝手に決めたから。
それくらいにはショックだった。
「エース」
「ん?」
「浮気したら1ヶ月ご飯抜きね」
「・・・・・・・・・・・・絶対しねェ」
「うん、信じてる」
もう大丈夫だと、
エースの顔を見て思った。
それは、まあいつものことなんだけど。
「サッチ!肉が足りねェ」
「・・・・・お前いつにも増して食いすぎだろ」
「うるせェな早く出せよ」
・・・・・・・・完璧に悪酔いしてる。
いつもはこんなこと、言わないのに。
「ったく」
言いながら厨房に戻るサッチさんを見送って、私はエースの方へ近寄った。
「エース、もう飲むのやめたら?」
「あ?」
じろ、と睨まれた。
エースはいつも笑ってるイメージがあるだけに、こういう時怖い。
・・・・・・でも、
怖いけど、今はそれ以上にショックだった。
しかも、
「アコには関係ねェだろ」
・・・・・・・・・・この言葉。
「エース明日から1週間ご飯抜きね」
「は!?」
「つまみ食いとかしたら私船から降りる」
「なっ何だよそれ」
「エースには関係ないでしょ?」
「・・・・・・・・・・・・っ!」
私は今、怒ってる。
ものすごく。
「あと私今泣きそうだから。もうエースの顔なんて見たく、」
ない、と言い切る前に、目の前が暗くなった。
「・・・・・・・ごめん」
闇の中小さく、でも確かに聞こえたエースの声。
少しだけお酒臭い。
ぎゅう、っと力強くエースに抱きしめられてるらしい。
「・・・・・・・・・・私の気持ち、わかった?」
「わかった。もう言わねェ。・・・・痛ェ」
痛いのはきっと、心。
エースならわかってくれると思ってた。
・・・・でも実は、泣きそうなのもホント。
「エース、もう怒ってないから離して?」
「嫌だ」
「・・・・・・・・・何で?」
このままじゃ泣けないのに、背中に回された腕の力は緩められそうになく、逃げられそうにない。
「どっか行っちまうだろ」
「やだなエース、さっきの船降りるっていうの本気にしてるの?」
「本気だろ?」
「え、」
そう、実はこれもホントの気持ち。
でもまさかエースにバレてるとは思わなかった。
「・・・・・・・・・俺が悪かったよ。だから、もう関係ないなんて、言うな」
「うん」
「もう、俺の顔見たくねェなんて、言うなよアコ」
顔が見えないぶん、心に響くエースの掠れた声。
本当にそう思ってくれてるのがわかる。
「それは嘘だよ」
「・・・え?」
「関係ないのも、顔見たくない、っていうのも嘘」
でもって、
「行かないよ。何処にも」
そう伝えれば少しだけ緩んだ腕。
顔をあげれば、苦しそうなエースが私を見ていて。
「・・・・・・・・・絶対?」
なんて聞くから、
「絶対」
そう言って笑えばエースもつられたように笑ってくれた。
「だから離して?」
「それは断る」
「・・・・何で」
そろそろ自由になれるかと思っていたらそううまくはいかないようで。
「アコが好きだから」
「・・・・・・・・私もエースのこと好きだけど」
突然の告白に驚きながら、冷静に対応すれば、
「嘘だろ」
意外な答えが返って来た。
「何でそう思うの?」
「最近全然俺に構ってくれなかったじゃねェか」
・・・・・・・・何その可愛い理由。
「もしかしてそれで自棄酒?」
笑わないようにそう尋ねてみれば、こくりと頷くエース。
「だって・・・エースがかなり前の報告書出してないから提出するまでエースには近づくなってマルコさんが言うから」
「はぁ!?報告書?出したぞ、俺」
「それはこないだのでしょ?出してないのは1年くらい前のだって」
「・・・・・・・・・・・・・・早く言えよ」
「早く気づこうよ、エース。ていうかいつも真面目にしてたらこんなことにならないのに」
がっくりと肩を落としたエースに苦笑。
「ああいうのは苦手なんだよ」
「気持ちはわかるけどね。頑張って、隊長さん?」
「今日はやらねェ」
「・・・・やろうよ」
「今日はずっとこのままな、アコ」
「え、嘘でしょ?だって皆見てるし、報告書」
ちょっとこれは恥ずかしい、と周りを見れば皆ニヤニヤとしてる。
けれどエースは平然と、
「アコは俺のってことでちょうどいいし。報告書は明日本気出す」
と言ってのけた。そして、
「今日はマルコんとこにもサッチんとこにも行かせねェからな」
こうなったら私も覚悟を決めよう。
1度本気で船を降りるといった私にも責任はある。
それは軽い気持ちで言った訳じゃないから、尚更。
エースには言わなかったけど、
エースに1週間ご飯抜きを言ったからには私も一緒に抜くつもりだった。
賭けで。
エースが我慢出来なかった時は船を降りる。
と、勝手に決めたから。
それくらいにはショックだった。
「エース」
「ん?」
「浮気したら1ヶ月ご飯抜きね」
「・・・・・・・・・・・・絶対しねェ」
「うん、信じてる」
もう大丈夫だと、
エースの顔を見て思った。