短編①
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あ、そういえばサッチさんに聞いとけないといけないことがあったんだ、と思い出したのは夜。
やること全部終わって部屋で小休憩した後思いついたので、
サッチさんまだ厨房に居るかなーと思いながら厨房に行ってみたところ。
「サッチさーん、明日の下ごしらえー・・・・・・・」
人影が見えたのでこれはサッチさんに間違いない!と声をかけてドアを開けた私は。
・・・・・・そのまま静かにドアを閉めた。
私が見た、光景は。
サッチさんが、
エースと、
抱き合っていた。
慌てて走って自分の部屋に戻って、
もうどうにかなっちゃうんじゃないかってくらい心臓がばくばくしてる。
・・・・・あれ、おかしいな。
幻覚?
ちょっと待って、でもあのリーゼントは確かにサッチさんで、
あの上半身裸の男は絶対エースで。
・・・・見間違いじゃ、ないんだ。
私の恋・・・終わった。
まさかエースがそっちだったなんて。
確かに弟君のことに関してものすごい情熱持ってるしオヤジ愛もすごいなあとは思ってたけど!
まさか・・・・まさかサッチさんとだなんて!
こんな夜に抱き合ってるなんてそういう関係でしかあり得ないし・・・・もう駄目なんだ。
泣きそう。
涙で視界が緩んだままベッドにダイブ。
もういいや・・・このまま寝ちゃおう。
うぅ、と嗚咽を漏らして目を閉じた途端。
バタン!と物凄い音と共に、
「アコ!!」
エースの声。
見てみればものすごい必死な顔のエースが居て。
また心臓が大きく動き出した。
「みみみみ見てない!私何も見てないよエース!!!」
「・・・・見たんだな?」
「見てないよ!私なーんにも見てない!」
「嘘つけ」
「ワタシ見てないアル」
「アコ」
「・・・・・あい」
「何も見てねェってオヤジに誓えるか?」
・・・・・・誓えないね。
オヤジには誓えないわ。
「・・・・・・・・・・・・・・・見ました」
ぽつりと呟くとエースが軽くはぁ、とため息を吐いた。
「何を見た?」
言わせるの!?
「・・・・言いたくない」
「言えよ」
「やだ」
「お前は絶対勘違いしてんだよ」
エースは切なさそうな表情で私に訴える。
でも私にはわかる。
その顔が、恋してる人間の顔だってこと。
「・・・・いいよエース、誤魔化さなくても」
「おい、アコ」
「好きなら好きって言えばいいじゃん」
「俺が好きなのは、」
「聞きたくない」
聞きたくない、聞きたくない。
エースの好きな人が、
男だろうと女だろうと。
私以外の誰かだなんて。
ワガママだってわかってるけど、聞きたくない。
私は耳をふさいだ。
「大丈夫だよエース!私誰にも言わないから!!」
そして、目の前の怒ったような顔のエースに向かって叫ぶ。
大丈夫、誰にも言わないから。
エースが好きな人のことも、
私がエースのこと好きなことも。
もう、言わないから。
諦めるから。
エースは呆れ顔になって、
私の耳から無理やり手をはがした。
「やっ、」
「聞けよアコ」
「わかるよエース!サッチさん料理上手だもんね!」
「アコ」
「優しいしね!あ、でもサッチさん女好きなとこあるから気を付けてね!」
「だから、」
「私は応援してるよサッチさんとのこと!あ、陰ながらね!?」
「お前な」
「何かあったらいつでも相談して!私で良ければ!」
思ってもいないことが口をついで次々と出て来る。
応援なんてしてない。
相談なんかして欲しくない。
・・・・・でも、
エースの口からもう何も聞きたくない。
「アコ、いい加減にしろよ」
「・・・・・っ」
低いエースの声に、ぞくりと背中が粟立った。
「・・・・・ごめん、なさい」
「サッチサッチってうるせェ」
「・・・・・ごめん」
私がサッチさんって言い過ぎてヤキモチ妬いたんだ。
そうだよね、思い合ってる2人なんだもんね。
これから会いに行くのも控えよう。
本気でちょっと反省したのに、
「とりあえず俺の話し聞けって。じゃねェと明日の朝飯抜きな」
「何それ恋人の権限使い放題ですか」
酷い!
「だから・・・・・違うって言ってんだろ馬鹿」
こつん、と軽く頭を小突かれた。
「な、なにすんの・・・・」
「俺は別にサッチとそういう関係じゃねェし抱き合ってもいねェ!!」
・・・・・・・え?
「・・・・でも、さっき」
「お前が見たのは明日の朝飯つまみ食いしようとした俺とそれを阻止しようとしたサッチだ」
「・・・・・・・・・・・は?」
「わかったかよ」
「だ・・・・抱き合ってなかった?」
「当たり前だろ、俺が好きなのは女だ」
「・・・・・・・・・・・・・・・失礼しました」
あ、なんだぁそっかぁ。
良かった良かった。
・・・・・・・・・・じゃないよ。
「・・・・・・・・・・ごめんエース。ほんっとゴメン」
いやもうサッチさんには明日謝るけどエースには本当に申し訳ないことをした。
私は心の底からほっとしたけど。
・・・・でも告白はまだ、出来ないけど。
「仕方ねェな。・・・・・目、閉じろ」
「・・・・・はい」
殴られるんだ。
でもそれで許してもらえるなら、いい。
エースが本気で怒るようなことを私はしたんだから。
そう思って覚悟を決めて目を閉じた。
少しは手加減、してくれるだろうし。
もし起きていられる程度だったら、
言おうかな。
本当は私エースが好きなんだよって。
よし、言おう。
そして来るであろう衝撃に備えた。
でも数秒後、来たのは。
ちゅ。
唇に、柔らかい衝撃1回のみ。
・・・・・あれ?
「・・・・エース?」
「全然人の話し聞かねェから罰」
「・・・・え、と」
「俺が好きなのは女で、すげェ鈍感で、俺が男好きだと勘違いして人の話し聞かない奴」
「え?え?」
「アコ、だろ」
「・・・・ええええ!?」
「わかったら・・・返事くれよ」
「え、あ」
私も男の人が好きで。
・・・・・・その人は今まで男が好きなんだと、思ってました。
「エースが好き、です」
やること全部終わって部屋で小休憩した後思いついたので、
サッチさんまだ厨房に居るかなーと思いながら厨房に行ってみたところ。
「サッチさーん、明日の下ごしらえー・・・・・・・」
人影が見えたのでこれはサッチさんに間違いない!と声をかけてドアを開けた私は。
・・・・・・そのまま静かにドアを閉めた。
私が見た、光景は。
サッチさんが、
エースと、
抱き合っていた。
慌てて走って自分の部屋に戻って、
もうどうにかなっちゃうんじゃないかってくらい心臓がばくばくしてる。
・・・・・あれ、おかしいな。
幻覚?
ちょっと待って、でもあのリーゼントは確かにサッチさんで、
あの上半身裸の男は絶対エースで。
・・・・見間違いじゃ、ないんだ。
私の恋・・・終わった。
まさかエースがそっちだったなんて。
確かに弟君のことに関してものすごい情熱持ってるしオヤジ愛もすごいなあとは思ってたけど!
まさか・・・・まさかサッチさんとだなんて!
こんな夜に抱き合ってるなんてそういう関係でしかあり得ないし・・・・もう駄目なんだ。
泣きそう。
涙で視界が緩んだままベッドにダイブ。
もういいや・・・このまま寝ちゃおう。
うぅ、と嗚咽を漏らして目を閉じた途端。
バタン!と物凄い音と共に、
「アコ!!」
エースの声。
見てみればものすごい必死な顔のエースが居て。
また心臓が大きく動き出した。
「みみみみ見てない!私何も見てないよエース!!!」
「・・・・見たんだな?」
「見てないよ!私なーんにも見てない!」
「嘘つけ」
「ワタシ見てないアル」
「アコ」
「・・・・・あい」
「何も見てねェってオヤジに誓えるか?」
・・・・・・誓えないね。
オヤジには誓えないわ。
「・・・・・・・・・・・・・・・見ました」
ぽつりと呟くとエースが軽くはぁ、とため息を吐いた。
「何を見た?」
言わせるの!?
「・・・・言いたくない」
「言えよ」
「やだ」
「お前は絶対勘違いしてんだよ」
エースは切なさそうな表情で私に訴える。
でも私にはわかる。
その顔が、恋してる人間の顔だってこと。
「・・・・いいよエース、誤魔化さなくても」
「おい、アコ」
「好きなら好きって言えばいいじゃん」
「俺が好きなのは、」
「聞きたくない」
聞きたくない、聞きたくない。
エースの好きな人が、
男だろうと女だろうと。
私以外の誰かだなんて。
ワガママだってわかってるけど、聞きたくない。
私は耳をふさいだ。
「大丈夫だよエース!私誰にも言わないから!!」
そして、目の前の怒ったような顔のエースに向かって叫ぶ。
大丈夫、誰にも言わないから。
エースが好きな人のことも、
私がエースのこと好きなことも。
もう、言わないから。
諦めるから。
エースは呆れ顔になって、
私の耳から無理やり手をはがした。
「やっ、」
「聞けよアコ」
「わかるよエース!サッチさん料理上手だもんね!」
「アコ」
「優しいしね!あ、でもサッチさん女好きなとこあるから気を付けてね!」
「だから、」
「私は応援してるよサッチさんとのこと!あ、陰ながらね!?」
「お前な」
「何かあったらいつでも相談して!私で良ければ!」
思ってもいないことが口をついで次々と出て来る。
応援なんてしてない。
相談なんかして欲しくない。
・・・・・でも、
エースの口からもう何も聞きたくない。
「アコ、いい加減にしろよ」
「・・・・・っ」
低いエースの声に、ぞくりと背中が粟立った。
「・・・・・ごめん、なさい」
「サッチサッチってうるせェ」
「・・・・・ごめん」
私がサッチさんって言い過ぎてヤキモチ妬いたんだ。
そうだよね、思い合ってる2人なんだもんね。
これから会いに行くのも控えよう。
本気でちょっと反省したのに、
「とりあえず俺の話し聞けって。じゃねェと明日の朝飯抜きな」
「何それ恋人の権限使い放題ですか」
酷い!
「だから・・・・・違うって言ってんだろ馬鹿」
こつん、と軽く頭を小突かれた。
「な、なにすんの・・・・」
「俺は別にサッチとそういう関係じゃねェし抱き合ってもいねェ!!」
・・・・・・・え?
「・・・・でも、さっき」
「お前が見たのは明日の朝飯つまみ食いしようとした俺とそれを阻止しようとしたサッチだ」
「・・・・・・・・・・・は?」
「わかったかよ」
「だ・・・・抱き合ってなかった?」
「当たり前だろ、俺が好きなのは女だ」
「・・・・・・・・・・・・・・・失礼しました」
あ、なんだぁそっかぁ。
良かった良かった。
・・・・・・・・・・じゃないよ。
「・・・・・・・・・・ごめんエース。ほんっとゴメン」
いやもうサッチさんには明日謝るけどエースには本当に申し訳ないことをした。
私は心の底からほっとしたけど。
・・・・でも告白はまだ、出来ないけど。
「仕方ねェな。・・・・・目、閉じろ」
「・・・・・はい」
殴られるんだ。
でもそれで許してもらえるなら、いい。
エースが本気で怒るようなことを私はしたんだから。
そう思って覚悟を決めて目を閉じた。
少しは手加減、してくれるだろうし。
もし起きていられる程度だったら、
言おうかな。
本当は私エースが好きなんだよって。
よし、言おう。
そして来るであろう衝撃に備えた。
でも数秒後、来たのは。
ちゅ。
唇に、柔らかい衝撃1回のみ。
・・・・・あれ?
「・・・・エース?」
「全然人の話し聞かねェから罰」
「・・・・え、と」
「俺が好きなのは女で、すげェ鈍感で、俺が男好きだと勘違いして人の話し聞かない奴」
「え?え?」
「アコ、だろ」
「・・・・ええええ!?」
「わかったら・・・返事くれよ」
「え、あ」
私も男の人が好きで。
・・・・・・その人は今まで男が好きなんだと、思ってました。
「エースが好き、です」