短編①
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「目の前にでけェ壁があったとして、だ。アコならどうする?」
甲板にてレシピを確認していたところ、
エースが来て突然そんな質問をなげかけられた。
「押してみる」
「びくともしない壁なら?」
「引いてみる」
「それでも動かねェ」
「・・・・・・・・・・・・よじ登る?」
エースの言いたいことがまったく理解出来ないんだけど、
とりあえず真面目に考えて回答してみる。
「登れないくらいの高い壁だ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぶち壊す」
「壊せなかったら?」
「エースを呼んで壊してもらう」
てか何これ心理テストか何か?
それでも目の前のエースの考え込んだ様子を見ると何も言えないんだけど。
「じゃあ俺が居なかったらどうする?」
「父さんを呼ぶ」
「オヤジにも壊せない壁なら」
「父さんに壊せないもんなんてない」
「・・・・・・・・・・・・それもそうだな」
私の答えにあっさりと納得したエースはゆっくり頷いた。
「エース何か悩み事?」
「あー・・・・・・まぁな」
エースに壊せない壁?
「エースにとっての壁って何?私が壊してあげよっか?」
「・・・・・・・壊してくれんの?」
「物理的なものだと無理だけどね。ていうか私に出来ることなら」
エースはじぃっと私を見つめる。
普段は私がエースに頼るこの方が多くて。
だから力になれるなら、と思ったんだけど。
大切な家族だし。
「壁なァ」
珍しくハッキリしない言い方をするエース。
・・・・・・・・なんだろ。
「私でも駄目そうなら父さんに相談するとか」
「オヤジにはもう相談した」
「で、何だって?」
「壁は自分で壊せ、って」
「そもそもさ、エースの壁って何なの?話聞かせて?家族なんだからさ、力になるよ?」
私にとってそれは嘘でも何でもなくて、
本当にそう思っただけで。
けれどエースは私のこの言葉に眉を寄せた。
「それなんだよな」
「それ?ってどれ」
「家族、ってのが壁」
胸がずきっと痛んだ。
「もしかして・・・・・エース船降りたいの?」
元々エースはいち海賊の船長だった訳だし。
そんな頃に戻りたいのかな、なんて思ってしまった。
「違ェよ」
でもエースは怒ったようにそんな私の考えを否定して。
ほっとした。
「なんだ良かった。じゃあ家族が壁ってどういうこと?」
エースの力一杯の否定に安心するも、いまだ解けぬ謎。
「・・・・・・・・・・・難しいんだよなァ」
「だから手伝ってあげるって」
「じゃあよ」
「うん」
意を決したように真っ直ぐなエースの視線に耳を傾ければ、
「キスしてくれ」
私はその言葉に思い切り目を見開いた。
「・・・・・・・・・・・・は!?」
「壊してくれるんだろ?俺の壁。アコが」
「え、ちょ、あの、どういう・・・!?」
ど う い う こ と な の!?
「俺はお前が好きなんだよ。でもアコにとって俺は家族だろ?」
「・・・・・・そ、そうだよ?」
「だから壊してェんだよ。その家族の壁」
「そそそそそれが何でキスすることに繋がるの!?」
「普通家族にキスはしねェだろ?ディープなヤツ」
「確かに!」
「手伝ってくれんだろ?」
「確かにいいいい!!」
確かに私はさっき手伝うよ、と言った。
言ってしまった。
でもそれは・・・・さすがに戸惑う、というか。
ていうか今の告白?
すっごいさらっと好きだって言ったよね?
「嫌か?」
「いいいいい嫌っていうかね、急過ぎてびっくりしてるっていうか」
「それもそっか。じゃあいい」
意外にもすんなりと引き下がったエースに肩を撫で下ろした、瞬間。
私の耳に飛び込んできた、エースの声。
「やっぱオヤジの言う通り壁は俺が壊さなきゃな」
「は、」
あっという間に目の前に迫ったエースは、私の頭の後ろに手をやり、
「ん!?ん、・・・・・・・っ、は」
力強いキス。
押さえつけられてるから、逃げられない。
「よし」
「いや、よしじゃないよね!?」
「これから本気で壊しに行くからな?」
「え、あ、えと」
「覚悟しとけよアコ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。待ってる」
壁が壊れたら、
どうなってしまうのでしょうか。
甲板にてレシピを確認していたところ、
エースが来て突然そんな質問をなげかけられた。
「押してみる」
「びくともしない壁なら?」
「引いてみる」
「それでも動かねェ」
「・・・・・・・・・・・・よじ登る?」
エースの言いたいことがまったく理解出来ないんだけど、
とりあえず真面目に考えて回答してみる。
「登れないくらいの高い壁だ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぶち壊す」
「壊せなかったら?」
「エースを呼んで壊してもらう」
てか何これ心理テストか何か?
それでも目の前のエースの考え込んだ様子を見ると何も言えないんだけど。
「じゃあ俺が居なかったらどうする?」
「父さんを呼ぶ」
「オヤジにも壊せない壁なら」
「父さんに壊せないもんなんてない」
「・・・・・・・・・・・・それもそうだな」
私の答えにあっさりと納得したエースはゆっくり頷いた。
「エース何か悩み事?」
「あー・・・・・・まぁな」
エースに壊せない壁?
「エースにとっての壁って何?私が壊してあげよっか?」
「・・・・・・・壊してくれんの?」
「物理的なものだと無理だけどね。ていうか私に出来ることなら」
エースはじぃっと私を見つめる。
普段は私がエースに頼るこの方が多くて。
だから力になれるなら、と思ったんだけど。
大切な家族だし。
「壁なァ」
珍しくハッキリしない言い方をするエース。
・・・・・・・・なんだろ。
「私でも駄目そうなら父さんに相談するとか」
「オヤジにはもう相談した」
「で、何だって?」
「壁は自分で壊せ、って」
「そもそもさ、エースの壁って何なの?話聞かせて?家族なんだからさ、力になるよ?」
私にとってそれは嘘でも何でもなくて、
本当にそう思っただけで。
けれどエースは私のこの言葉に眉を寄せた。
「それなんだよな」
「それ?ってどれ」
「家族、ってのが壁」
胸がずきっと痛んだ。
「もしかして・・・・・エース船降りたいの?」
元々エースはいち海賊の船長だった訳だし。
そんな頃に戻りたいのかな、なんて思ってしまった。
「違ェよ」
でもエースは怒ったようにそんな私の考えを否定して。
ほっとした。
「なんだ良かった。じゃあ家族が壁ってどういうこと?」
エースの力一杯の否定に安心するも、いまだ解けぬ謎。
「・・・・・・・・・・・難しいんだよなァ」
「だから手伝ってあげるって」
「じゃあよ」
「うん」
意を決したように真っ直ぐなエースの視線に耳を傾ければ、
「キスしてくれ」
私はその言葉に思い切り目を見開いた。
「・・・・・・・・・・・・は!?」
「壊してくれるんだろ?俺の壁。アコが」
「え、ちょ、あの、どういう・・・!?」
ど う い う こ と な の!?
「俺はお前が好きなんだよ。でもアコにとって俺は家族だろ?」
「・・・・・・そ、そうだよ?」
「だから壊してェんだよ。その家族の壁」
「そそそそそれが何でキスすることに繋がるの!?」
「普通家族にキスはしねェだろ?ディープなヤツ」
「確かに!」
「手伝ってくれんだろ?」
「確かにいいいい!!」
確かに私はさっき手伝うよ、と言った。
言ってしまった。
でもそれは・・・・さすがに戸惑う、というか。
ていうか今の告白?
すっごいさらっと好きだって言ったよね?
「嫌か?」
「いいいいい嫌っていうかね、急過ぎてびっくりしてるっていうか」
「それもそっか。じゃあいい」
意外にもすんなりと引き下がったエースに肩を撫で下ろした、瞬間。
私の耳に飛び込んできた、エースの声。
「やっぱオヤジの言う通り壁は俺が壊さなきゃな」
「は、」
あっという間に目の前に迫ったエースは、私の頭の後ろに手をやり、
「ん!?ん、・・・・・・・っ、は」
力強いキス。
押さえつけられてるから、逃げられない。
「よし」
「いや、よしじゃないよね!?」
「これから本気で壊しに行くからな?」
「え、あ、えと」
「覚悟しとけよアコ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。待ってる」
壁が壊れたら、
どうなってしまうのでしょうか。