短編①
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女は運命って言葉に弱い、なんて。
誰が言ったんですか。
「君は運命の女性なんだ!」
「・・・・・・・いや、あの」
辿り着いた島でお頭と2人のご飯。
別に何をしていた訳でもなく普通に食事をしていただけなのに。
「感じないか?運命を」
「まったく」
いきなり見知らぬ男性に声をかけられた。
第一声は、
『運命だ』
そして冒頭に繋がる。
「残念だがこいつにはもう俺が居るんだ。悪いな」
お頭がフォローしてくれるも、
「これは運命なんだ!誰も僕らを引き離せやしない!」
彼には無駄だったようだ。
・・・・・・・・・・・・どうしろと?
「私運命とか信じてないんで」
こういうタイプには優しくしちゃ駄目だと考えて冷たく突き放す。
「運命は変えられないものだ」
「私貴方嫌いです」
「はははっ嫌われちまったなァ兄ちゃん」
「お頭は黙ってて下さい。・・・・仮に運命なんてものがあったとして、ですね」
「運命はある」
頑として運命と言い張る男を私は睨みつける。
「あったとして、私の覚悟には勝てません」
「覚悟?そんなもの、」
「中途半端な気持ちでこの人の隣に居る訳じゃないですから」
ていうかこの人はお頭のこと知らないのか。
知ってて言ってるならすごい度胸だってのは認めるけど。
「もし運命が私達を引き離そうっていうなら私の覚悟でぶっ潰します」
「面白い。じゃあ勝負をしないか」
「勝負?」
勝負、という言葉に、
「こいつに危険なことさせるつもりなら俺が容赦しねえが」
お頭が反応した。
いつも守ってくれる、お頭。
嬉しいけどこれは私の喧嘩だ。
「運命の人にそんなことさせないさ。勝負の方法はコイントス。ルールはわかるね?」
「表か裏か賭けて勝負するやつですね」
「そう。君が運命の人であるなら必ず僕が勝つ」
「私が勝ったら諦めてくれる、と」
「勿論」
ちら、とお頭を見る。
「・・・・・・・受けてもいいですか?お頭」
「勿論だ。何かあっても俺が何とかしてやる」
に、っと笑うお頭はカッコ良くて。
嬉しくて。
・・・・・・断然負ける気しないでしょう!
「コインを見せて下さい。どっちが表で裏かの確認を」
「人の顔の方が表。鳥の絵の方が裏だ」
「・・・・・表で」
「じゃあ僕は裏だ」
「コインは俺が投げよう」
お頭がコインを持って。
「行くぞ?」
「・・・・・・・・・・はい」
「望むところだ」
ピン、と。
お頭の指からコインが離れた。
コインは宙に舞い弧を描き落下する。
その、結果は。
「案外すんなりひいてくれて良かったですねお頭」
「まあ、ひかなきゃそん時はそん時だ。俺が相手になったさ」
デザートのケーキを頬張りながら安堵のため息を吐いた。
結果は表。
私の勝ち。
あれだけ運命運命と言っていた割に、男はショックを受けた様子でふらふらと去っていった。
「で、何で表にしたんだ?」
「・・・・表が人の顔だったじゃないですか」
「そうだったな」
「笑ってる、顔だったから」
「笑ってる顔?」
「・・・・・・お頭の顔に似てたので」
お頭の笑ってる顔。
まるで俺に任せろ、と言われたようだった。
「可愛いこと言ってくれるじゃねえか、アコ」
そう言ってお頭が嬉しそうに私の頭を撫でてくれる。
「・・・・・運命なんて言葉嫌いです」
「お前の覚悟は俺が確かに見届けた。よくやったな」
たまに見せる『お頭』の顔とその言葉に思わず頬が緩む。
けど、
「アコに覚悟出来てんなら今夜は楽しみだなァ」
「・・・・・・・・・・・何の話ですか?」
今度はだらしなくにやにやしだしたお頭の顔に一気に冷めた。
「覚悟あるんだろう?」
「だから何の!?」
私の覚悟は、
すべてを懸けてずっとお頭の側で生きること。
ただそれだけですから!
誰が言ったんですか。
「君は運命の女性なんだ!」
「・・・・・・・いや、あの」
辿り着いた島でお頭と2人のご飯。
別に何をしていた訳でもなく普通に食事をしていただけなのに。
「感じないか?運命を」
「まったく」
いきなり見知らぬ男性に声をかけられた。
第一声は、
『運命だ』
そして冒頭に繋がる。
「残念だがこいつにはもう俺が居るんだ。悪いな」
お頭がフォローしてくれるも、
「これは運命なんだ!誰も僕らを引き離せやしない!」
彼には無駄だったようだ。
・・・・・・・・・・・・どうしろと?
「私運命とか信じてないんで」
こういうタイプには優しくしちゃ駄目だと考えて冷たく突き放す。
「運命は変えられないものだ」
「私貴方嫌いです」
「はははっ嫌われちまったなァ兄ちゃん」
「お頭は黙ってて下さい。・・・・仮に運命なんてものがあったとして、ですね」
「運命はある」
頑として運命と言い張る男を私は睨みつける。
「あったとして、私の覚悟には勝てません」
「覚悟?そんなもの、」
「中途半端な気持ちでこの人の隣に居る訳じゃないですから」
ていうかこの人はお頭のこと知らないのか。
知ってて言ってるならすごい度胸だってのは認めるけど。
「もし運命が私達を引き離そうっていうなら私の覚悟でぶっ潰します」
「面白い。じゃあ勝負をしないか」
「勝負?」
勝負、という言葉に、
「こいつに危険なことさせるつもりなら俺が容赦しねえが」
お頭が反応した。
いつも守ってくれる、お頭。
嬉しいけどこれは私の喧嘩だ。
「運命の人にそんなことさせないさ。勝負の方法はコイントス。ルールはわかるね?」
「表か裏か賭けて勝負するやつですね」
「そう。君が運命の人であるなら必ず僕が勝つ」
「私が勝ったら諦めてくれる、と」
「勿論」
ちら、とお頭を見る。
「・・・・・・・受けてもいいですか?お頭」
「勿論だ。何かあっても俺が何とかしてやる」
に、っと笑うお頭はカッコ良くて。
嬉しくて。
・・・・・・断然負ける気しないでしょう!
「コインを見せて下さい。どっちが表で裏かの確認を」
「人の顔の方が表。鳥の絵の方が裏だ」
「・・・・・表で」
「じゃあ僕は裏だ」
「コインは俺が投げよう」
お頭がコインを持って。
「行くぞ?」
「・・・・・・・・・・はい」
「望むところだ」
ピン、と。
お頭の指からコインが離れた。
コインは宙に舞い弧を描き落下する。
その、結果は。
「案外すんなりひいてくれて良かったですねお頭」
「まあ、ひかなきゃそん時はそん時だ。俺が相手になったさ」
デザートのケーキを頬張りながら安堵のため息を吐いた。
結果は表。
私の勝ち。
あれだけ運命運命と言っていた割に、男はショックを受けた様子でふらふらと去っていった。
「で、何で表にしたんだ?」
「・・・・表が人の顔だったじゃないですか」
「そうだったな」
「笑ってる、顔だったから」
「笑ってる顔?」
「・・・・・・お頭の顔に似てたので」
お頭の笑ってる顔。
まるで俺に任せろ、と言われたようだった。
「可愛いこと言ってくれるじゃねえか、アコ」
そう言ってお頭が嬉しそうに私の頭を撫でてくれる。
「・・・・・運命なんて言葉嫌いです」
「お前の覚悟は俺が確かに見届けた。よくやったな」
たまに見せる『お頭』の顔とその言葉に思わず頬が緩む。
けど、
「アコに覚悟出来てんなら今夜は楽しみだなァ」
「・・・・・・・・・・・何の話ですか?」
今度はだらしなくにやにやしだしたお頭の顔に一気に冷めた。
「覚悟あるんだろう?」
「だから何の!?」
私の覚悟は、
すべてを懸けてずっとお頭の側で生きること。
ただそれだけですから!