短編⑥
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「信っじられない!!」
「・・・だから、悪かったって」
「その言い方に反省が込められてるとは思えない」
目の前のこの男、
ポートガスDエースというやつは、
私という恋人がおりながら昨晩美女がたくさんいるそういうお店に行った。
島に着いたらデートしようね、と楽しみにしていた私をぶん殴りたい。
いや殴るならエースか。
島に上陸した初日、私はモビーに残ってやらなきゃいけないことがあって、お留守番組だった。
エースは何もなかったので仲間と一緒に街に繰り出した。
そして今朝、
エースと一緒に居た時にその仲間が声をかけてきたことで昨日のことが発覚した。
『よおエース、昨日のあのコとはあれからどうだったんだよ?』と。
昨日のあのコって何かしら、と問い詰めたらエースはあっさり白状した。
とは言っても、
女の子がチヤホヤしながらお酒を注いでくれるだけのお店なのでいかがわしいことは何もなかったと、
エースは言い張る。
「ただ酒を飲んだだけだ、何もしてねェ」
「なるほど、美女がたくさんいるお店でお酒を飲んだのは認めるのね」
「・・・・そりゃあ、まあ、そうかもしれねェけどよ」
「1つ言っておく。私はそういうの嫌」
「・・・悪かった。もう2度と行かない」
約束する、とエースが私を見つめる。
「仕方ないから許してあげる。明日はデートしよ」
「は?今日は?」
「今日はエースがお留守番組でしょ」
「あー・・・・忘れてた」
「しっかりモビーを守ってよね」
「わァってるよ。アコは今日どうすんだ?」
「勿論街でお買い物」
昨日我慢したから今日はたっぷり楽しむんだ。
「誰と」
「1人で」
「ダメだ」
「何で!?」
「危ないだろ!?」
「じゃあナースさんと行く」
1人行動は割と好きなんだけど、
まあ仕方ない。
エースがこんな風に言ってくるくらいには安全じゃない島ということなのだろう。
「あのな、アコ」
「・・・・何?」
エースは真剣な目で私の肩をがしりと掴んだ。
「行けばわかる。確かに食材はいいモンあるかもしれねェし飯も美味い」
「めっちゃいいとこじゃん」
「でもな、この島は危険なんだ」
「何処が?」
「だから絶対外出は1人でするな」
「何で?」
「出来ればナースじゃなくて男と・・・いや俺以外の男とは行くな」
「じゃあどうすんの」
エースの言ってることは支離滅裂。
「俺と留守番してようぜ」
「やだよ」
ということで、渋い顔のエースにはナースさんと行くと嘘をついて、
1人で島に降りてみた。
賑やかな街だなあなんて歩きながら食材を物色。
エースの言ってたとおり適当に入った定食屋のご飯も美味しかった。
やけにお酒を勧められたんだけど、
まだ明るいし、ということで断った後に周りをみてびっくり。
皆ほとんど飲んでる。
・・・お酒が好きな人たちが集まってる島なのかな。
酔っぱらいに絡まれないようにしよう。
エースが言ってた危険てこのこと?
食事を終えて再び街をふらつき、
雑貨屋さんなどを見て回ってたらあっという間に夕方になった。
夕飯は流石にモビーでとろうか、
エースも可哀想だし。
なんて考えながらお店を出た瞬間。
「お姉さん旅の人!?」
「は、」
「うちの店寄って行かない?いい男いっぱいいるよ!」
いきなりすごい勢いで声をかけられた。
しかも、
「じゃあうちは安くするよ!」
「うちは美味しい肴がたっくさん!酒も美味いよ!」
1人2人じゃない。
何だこの客引きの量。
はた、と周りを見れば男性には女性が、
女性には男性が群がっている。
・・・・気づかなかった。
この島ってそういうお店がたくさんあるってこと!?
なるほどエースも昨日コレに引っかかったって訳ね。
こりゃあ何処かに入る訳だわ。
「ね、お姉さんうちに寄っていくよね?」
個人的には美味しい肴があるというお店に惹かれるけれども。
ただの居酒屋じゃないことは明白。
「イイ男ならモビーの方がたくさんいるし、美味しい肴だって負けてませんから」
そう断って脱出しようとするも、
「まあまず1回来てよ!ね!」
なかなかしつこい。
「すみませんが、」
「悪いけどこいつは今から俺とイチャイチャするから無理」
「は」
突然間に割って入った人物に私も周りも唖然。
「よし、帰るぜ」
「あ、うん・・・」
その人物もといエースは私の腕を取り速足でその場を切り抜けた。
「こんなことだろうと思ったぜ」
人気のなくなったところでエースはそう息を吐いた。
「・・・ご、ごめん」
嘘ついて1人で来てマジでごめん。
「・・・まあ、ナースと行ったら店に入りそうな気もしなくもねェけど」
「・・・そうね」
「でもアコが断ってて安心した」
「当たり前じゃない、興味ないもん」
エース以外の男には。
「俺だってアコ以外の女に興味ねェよ」
昨日はただ酒飲んだだけだ、とエースが少し気まずさそうに呟いた。
「信じてる。ありがとね、来てくれて」
「・・・当たり前だろ」
「明日のデート、楽しみにしてる」
「俺も」
「さて、じゃあエースが怒られないうちにモビーに帰りますか」
「・・・・だな」
2人、手を繋いで。
こんなラブラブな私たちに声をかけられる人間なんているはずなかった。
「あ、エースとアコちゃんじゃん。デート?ひゅーひゅー」
(サッチさんは例外だった。ばかやろう)
