短編①
夢小説設定
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「エースって不思議だよね」
「は?」
夕飯の下ごしらえのお手伝いのため厨房へ向かう途中、
甲板で昼寝中のエースを見かけた。
思わず髪を撫でようとしたら、腕を掴まれた。
で、冒頭の台詞に繋がる。
「不思議って・・・何がだ?」
「寝顔は天使みたいに可愛いのに、馬鹿みたいに強いから」
「可愛いって言われても嬉しくねえ」
「あはは、まあ普通男の人はそうだよね。でも私は好きだけどな可愛い人」
「・・・そうなのか?」
ぶすっとしたエースにフォローすると、意外にもエースは食いついた。
「カッコよくて可愛くて強くて優しい人が好き。って我が侭だね私」
理想が高いのは重々承知です。
「じゃあさ、アコ」
「ん?」
お手伝いには遅れることにして、私はエースの隣に座り込んだ。
「アコから見て俺ってどんなだ?」
「えーと、皆と居るときは末っ子なのに、弟君の話をする時はすっごく
いいお兄ちゃんの顔してる」
そんなトコも不思議だよなあって思う。
「そうかぁ?」
「うん。優しくてカッコイイ顔」
弟君のことが本当に好きだーって顔。
「でもって親父さんと居るときは子供の顔だし、でも戦う時は二番隊隊長ってカンジ」
「・・・つまり?」
「え?」
「つまり俺はどういう性格のヤツってことになるんだ?」
エースに言われたとおり、今まで言ったことを性格に言い直す、と。
「えーと可愛くて優しくてカッコよくて強い」
「で?」
「へ?」
あれ、何かエースがニヤニヤしてる。
「お前の好みのタイプ、何だったっけ?」
「え、カッコよくて可愛くて強くて優し・・・あ、」
最後の方になって気づいた、私。
どうしよう絶対今顔赤い。
「へえ、知らなかった。アコって俺のコト好きだったんだな」
どーん。
「や!今のはたまたまで、あの、違っ!!」
「違うのかよ」
「や!違くはないというか何というか!」
何かまた不機嫌になってるし!
「俺は好きだけどな、アコのこと」
「え。それって、あの、つまり」
「アコと居るときの俺は恋人ってことでいいだろ」
「・・・・・・・・はい」
私と居るときは、強くてカッコよくて可愛くて優しくて、色っぽい、恋人。