短編①
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「シャンクスが浮気?」
「もしもの話だけどな?」
お酒の席でヤソップさんが突然そんなことを言い出した。
私は安定の烏龍茶。
「うーん、状況にもよりますけど」
「お、許すのか?」
意外そうな顔のヤソップさん。
「まず相手の女性もシャンクスも遊びだった場合。これはシャンクスに何らかの形で謝罪してもらいます」
「女はいいのか?」
「え?だって女性は悪くないじゃないですか。誘惑に乗ったシャンクスが1番悪い」
「・・・・そうかァ?」
「次に相手の女性が本気でシャンクスが遊びだった場合。これは女性にも私にも謝罪させるかな」
この答えにヤソップさんは呆れたように、
「アコはホント女に甘いよな」
と言う。
えーそうかなあ?
「・・・・で、最後。相手の女性が本気であろうと遊びであろうと、シャンクスが本気だった場合」
これが1番重要。
「その時は私船降ります」
「・・・・・・・・・・おいおい」
「え、だってその時は私居る意味ないじゃないですか」
若干ひき気味のヤソップさんに私は説明する。
「シャンクスが本気になった人が他に出来たら私は邪魔でしょ?」
「そりゃそうかもしれねえが・・・悔しい、とか」
そこまで言ったところで、
「こら。なーに勝手なこと言ってんだお前ら。誰が浮気するって?」
「げ、お頭」
「もしもの話だよ、シャンクス」
後ろから酔っ払ったシャンクスが現れた。
「・・・・ちなみに私が浮気したらシャンクスはどうする?」
話の流れで、何となく聞いてみた。
するとシャンクスは少し考えた後、
「そうだな・・・まずアコが壊れる寸前までヤる。あとは俺以外の男を見ないように監禁する、だな」
「・・・・・怖っ」
真顔で答えるシャンクスに、聞かなきゃ良かった、と半分本気で後悔した。
この人ならやりかねないんですけど。
マジで怖いんですけど!
「俺はアコ以外の女には興味ねえんだ、残念ながらな」
ちら、とヤソップさんを見ながら意味ありげに笑うシャンクス。
「いやー・・・・お頭がどんだけ愛されてるか聞きたかっただけなんだ、悪かったな、アコ」
それを受けてヤソップさんが苦笑しながら謝ってくれた。
「愛・・・・?」
「ほら、アコって嫉妬したりしねえからよぉ」
「えーそんなことないよ?最初はベンさんにも嫉妬してたし」
私にはわからない2人の絆に。
「可愛いなーアコは」
よしよし、とシャンクスに頭を撫でられる。
・・・・未だに慣れないんだよね、可愛い、って言われること。
「・・・でも女の人には嫉妬しないかな。うん」
「普通逆じゃねえのか?」
「だって美人さんに惹かれるのは仕方ないですよ。そういう気持ちって止められるもんでもないでしょ?」
「そのぶん自分磨きとかする訳か?」
「そんなことしなくてもアコは可愛いだろう」
「・・・・・・しないですよ。そのままの私を好きになってくれなきゃ意味ないですもん」
「俺はどんなアコでも愛してるけどな」
「・・・っシャンクスは黙ってて」
「ああ、すまん」
言葉とは裏腹に笑みを絶やさないシャンクスを軽く睨みつけて、
「私はシャンクスにはいつも笑ってて欲しいから、その為なら多少悔しくてもいいです」
至って普通の顔で答えた。
「・・・・あー2人が愛し合ってることはよっくわかった」
けれどシャンクスは嬉しそうにニヤニヤと笑い、ヤソップさんは呆れたようにため息を吐く。
「邪魔したな、お2人さん」
そしてそのまま去っていってしまった。
・・・残された私とシャンクス。
シャンクスはにやりと笑って、
「そういうことだ、アコ」
「どういうことだ」
「2人でゆっくり愛し合うとするか」
私の額に唇が落とされる。
「ん、お手柔らかに」
「善処しよう」
そう言ってシャンクスが優しく笑うのを確認してから、私は目を閉じた。