短編④
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「ちょっとシャンクス、うちの部のヒロインフッたってほんと?」
たまたまお昼に向かう途中で同期のシャンクスを見かけたので一緒にお昼ご飯中。
不穏な噂の真相を確かめてみることにした。
「ヒロイン?・・・・ああ、昨日のか」
・・・・この人今までいったいどれだけ告白されてんだろ。
「めっちゃ若くて可愛い子だったでしょ?」
「そうだったか?」
「・・・・・・・シャンクスってさ」
しれっと言ってくれちゃう同期。
前から思ってたことだけど。
「ん?」
「シャンクスって俺に惚れない女はいない、とか思ってない?」
失礼を承知で聞いてみた。
今まで何人の女の子にシャンクスのことを聞かれたかわからない。
同期だっていうだけで。
「ない」
「え、ないの?」
てっきり思ってるんだとばかり。
予想外の答えにちょっと驚いていると、
「実際アコは俺のことどうも思ってないだろう?」
「うん、まあね」
「俺に惚れてない女が身近に居るのにそんなこと思えるか?」
「私以外全員の女は虜じゃない?」
「さすがにそこまでの自信はないな」
「へー意外」
「そんなことはどうでもいいんだ」
「・・・・モテる男はこれだから」
どうでもいいんだって。
そんなこと他の男に聞かれたら。
「いいさ。アコが俺に惚れなきゃ意味がねェからな」
「あらシャンクスって私のこと好きなの?」
なんて軽口叩いてみた。
「ああ、知らなかったか?」
シャンクスも軽く返して来たから、
「やめてよねー他の子たちに睨まれちゃう」
更に軽口で返したら。
「俺が守る」
・・・・真剣な眼差しで返されて驚いた。
「・・・・そういうとこだよ君ィ」
「何のことだ?」
「他の子たちはそういう言葉にめろりんってなるのよ」
「・・・・アコは?」
「へ?」
「アコはならないのか?」
「ならないね」
本気じゃないって知ってるからね。
「というか、俺は今みたいなのをアコ以外の女に言ったことはねェんだが」
「・・・・・・ないの?」
「ない」
「じゃあ外見?」
「さあな」
見た目は確かにイケてるおっさんに近いかもしれないけど。
もっと若くてカッコイイコは後輩にそこそこいるのに。
仕事はまあ出来る方ではある。
・・・・・でもそこまで惹かれる程の何か、ある?
じぃぃぃっと観察してみる。
「・・・・アコ、そんなに見つめられると穴が空きそうだ」
さすがのシャンクスもこれには苦笑を見せた。
「穴が空いてもいい男だから安心して」
「アコに褒められると照れるな」
・・・・褒め言葉?これ。
「そもそもシャンクスってどんな人が好みなの?」
「アコ」
「何」
「好みのタイプ」
「・・・・・・・・が、私?」
「ああ」
目が点。
てこういうことか。
「・・・・・・・・・・・・・眼科行ったら?」
「目は悪くないと思うが」
「じゃあ脳・・・?」
あまりにもおかしなことを言うシャンクスに思わず真剣に呟いたら、
「だっはっはっは!!そこまで卑下することはねェだろう」
シャンクス大爆笑。
「・・・・冗談はそこまでにしてよ。シャンクスに恋人が出来たら真面目に大事件なんだから」
「そう言うアコはどうなんだ?」
「何が?」
「男の影はないみたいだが」
「ないよ。ある訳ない」
「好みのタイプを聞いても?」
「金と顔」
「はははっ、いいな!」
「っていうのは冗談。好みのタイプなんて好きになった人、くらいしか言えない」
「・・・・難しいな」
別にシャンクスが難しく考えることないのに。
「まあ基本は給料が安定してて暴力はなしで、っていうのありきかな」
「あとは?」
「・・・・一緒に居て落ち着ける人?」
「なるほど、参考にしよう」
「何、気になる女の子が私に似てるの?」
「似てる、というか」
「というか?」
シャンクスは顎に手を当ててまじまじと私を見つめる。
「さっきから言ってると思うんだが」
「何を?」
「俺が好きな女はアコだ」
・・・・・あれこれ告白?
「告白ってもっと・・・なんかこう、さ」
全身全霊のドキドキで、
男も女も緊迫した空気が。
「何なら場所を変えてもう1度言うが?」
・・・・余裕綽々。
「いや場所の問題じゃなくない?」
思わず突っ込んじゃったよ!
「ここがファミレスでなければ抱き寄せて耳元で囁くぞ」
「付き合ってもないのにそれは引くわー」
「そうか・・・それなら悪いが」
「え」
シャンクスは私の手をとり、
手の甲にちゅ。
と口づけた。
「これから本格的に口説かせてもらう」
「・・・・・・・っそういうとこだよ!!」
付き合ってもないのに!!
どうやらこれから私、
狙われるようです。
史上最強のモテ男に。