短編③
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大学に入って、好きな人が出来た。
1年が過ぎて、
駄目もとで告白したら俺も好きだと言ってくれた。
・・・・そして初デートが先週の日曜日。
それから3日が過ぎた。
・・・・デートで失敗した記憶はない。
なのに、というべきか。
けれど、どいうべきか。
「あ、エース」
「悪ィ今マルコに呼ばれてんだ」
「そっか・・・・わかった」
・・・・・・初デートが終わってからずっと避けられてる。
何で?
何かした?
・・・・楽しかった、と思ったのは私だけ?
「お昼ご飯は何食べたの?」
「・・・ラーメン」
私が凹んでるのを見兼ねたナミが相談に乗ってくれた。
「ラーメン!?初デートのランチでラーメンて・・・中学生じゃないんだから」
「だってエースが食べたいって」
「・・・あんたまさかその時」
「何!?」
「スープまで全部飲んだ?」
「飲んだ。美味しかったから」
「それよ」
「駄目なの!?」
「スープまで飲んじゃう女の子はどうかと思うわ」
「だって美味しかったんだよ!?」
「それから?」
ナミが呆れ顔で問い詰めて来る。
「動物園行ってショッピングして夕飯食べて帰った」
「・・・夕飯は?」
「ファミレスでハンバーグ」
「まあ無難なところね。・・・相手の奢り?」
「ううん、割り勘」
基本的に私は奢りが好きじゃないし。
「・・・ま、あんた達らしいわね」
・・・・ラーメンのスープ飲んだのが駄目だったの?
っそれなら!
「エース!今日一緒にラーメン食べに行こうっ」
今度はスープ残してかつ上品に食べればいいんじゃない!?
「それなら駅前に美味い店があるんだ、そこでどうだ?」
「そこで!!」
ラーメン、と言ったらエースも嬉しそうに承諾してくれた。
「オヤジ、白ひげラーメン2つ、1つ大盛りで」
「あいよ」
エースおススメのラーメンを注文。
「私ここ初めて」
「すっげェ美味ェんだぜここ」
「そうなんだぁ、楽しみ」
覚えておこう、エースはラーメンが好きで特にこの店が好き。
「・・・・ね、エース。隣の駅のたい焼きがすっごく美味しいんだって」
「へェ」
「今度のデートで行きたい、な」
「ほんとか!?」
「う、うん」
エースが食いついた。
・・・・・どっちに!?
たい焼き!?それともデート!?
「っし、行こうぜ」
「楽しみだねたい焼き!」
「あァ、でもここのラーメンも楽しみにしてろよアコ!」
「勿論っあーいい匂い!」
とそこに、
「大盛りと普通。・・・グラララ、女連れたァやるじゃねぇかエース」
嬉しそうに笑う大きな体格の店主さん。
「へへっ、まァな!」
「ゆっくりしてけよ」
「おう、サンキュオヤジ!」
・・・・ホントに常連さんなんだぁ。
仲良さそう。
「食おうぜアコ!」
「いただきますっ」
早速スープを一口。
「・・・・・・・・・美味しい」
「だろ?」
・・・・いやマジに美味しい。
これは本当に美味しい。
麺を啜ってもスープが絡んで食べ応えがあって素晴らしく美味しい。
・・・・こんな・・・・っ!!
こんな美味しいスープを残せっていうの!?
そんな・・・そんなの!!
「ご馳走さまでした!」
「ご馳走様でした。美味かっただろ?」
「すーっごく美味しかった」
「お、スープも完食したな」
「・・・・・・・うん」
無理に決まってる!!!
レンゲを使って可愛く食べようとかスープは残すとか。
・・・・無理だった。
ああ、これはもうエースにフられること決定。
「オヤジ、会計頼む」
凹みつつもとりあえず会計を済ませる為に財布を出したら、
「ここは俺が出すから気にすんなって」
エースがそれを制した。
「え、でも」
「いつか連れて来たいって思ってたしよ、美味いって言ってくれて嬉しかったし」
「・・・悪いよ」
「いーから」
なんてモメてたら、
「エースに女が出来た記念だァ、今日の勘定はなしでいい」
・・・・店主さんがそう言って笑ってくれた。
「オヤジ・・・・いいのか?」
「その代わりわかってんだろうなエース。泣かすんじゃねェぞ」
「ああ、大事にする!」
改めて2人でご馳走様でした、とお礼を言って店を出た。
「良かったのかな・・・お金」
「次行った時礼言っとく」
「うん、よろしくね」
・・・内心ドキドキしながら話す。
・・・・・だって絶対嫌われた。
そう思ってた、のに。
「でも美味かっただろ?あそこは餃子も美味ェんだ、今度また食いに行こうぜ」
「ほんと?食べたい」
・・・エースは不機嫌どころかとってもご機嫌。
「と・・・ところでよアコ」
「ん?」
「・・・この後時間あるか?」
「うん、大丈夫」
・・・・あ。やばい。
「行きたいとこあんだけど付き合ってくれねェ?」
「・・・・いいよ」
・・・・・きっと公園かどっかに連れて行かれて別れ話されるんだ。
終わった私の恋。
ラーメンで終わる恋とか悲し過ぎる。
でも本当にあそこのラーメン美味しかったから失恋してもまた食べに行こう・・・・。
「何か欲しいモンあるか?」
「えー・・・・・・っと」
・・・・・・連れて来られたのはショッピングモール。
の雑貨店にあるアクセサリーコーナー。
「遠慮しなくていいから好きなの選んでいいぜ」
「・・・・エース?私別に誕生日じゃないよ?」
戸惑いながらエースに問いかけたら、
エースは顔を赤くしてぷい、と顔を背けた。
「別に・・・俺が贈りたいだけだから」
「じゃあ私もエースに何か」
「俺はいい」
「・・・・でも」
「・・・・礼ならこれでいい」
「え、あ・・・・・・」
これで、と言ってぱっと取られた手。
弱弱しく、でも確かに握られた。
「・・・・・私も。これで、幸せ」
・・・・これって私のこと嫌いじゃないってことだよね?
・・・・・良かった。
嫌われてなかった。
「・・・・おい?」
「・・・・っごめ」
安心したら涙がぽろりとこぼれた。
「嫌だったんなら早く言えよ・・・」
哀しそうにエースが手を離したから、
慌てて掴んだ。
「嫌じゃない。・・・嫌われたかと思ってた、から・・・良かった、って」
「・・・・嫌う訳ねェだろ。むしろ俺の方が」
「・・・・エースの方が?」
「・・・この間のデートで嫌われたと思ってた」
「えええ!?何で!?」
・・・・驚いた。
「・・・サッチに言われたんだ、初デートにラーメンはあり得ねェし奢らないのもあり得ないって」
「・・・・そう、なの?」
「初デートでそれじゃフられんぞって」
「じゃっじゃあ私のこと避けてたのは?」
「フられたくねェから避けてた」
・・・・・そんな。
「・・・私、だって」
「・・・・だって?」
「ラーメンのスープまで飲んじゃうような女は嫌われるって」
「・・・嫌う訳ねェだろ?残しても嫌ったりなんかしねェ」
「・・・・何か買ってくれるっていうのは?」
「デートで奢らなかったんならプレゼントでもしろよって。・・・情けねェよな」
・・・ああ、私たち同じように悩んでいたんだ。
「私、基本的に割り勘が良いしプレゼントも記念日じゃなきゃいらない。・・・エースがいてくれれば」
「俺もだ」
2人で見つめ合って。
初めてのキスをした。
絶対フられると思ってたからデートの誘いが嬉しかった、とエースが言った。
・・・・良かった、たいやきに負けてなかった。
1年が過ぎて、
駄目もとで告白したら俺も好きだと言ってくれた。
・・・・そして初デートが先週の日曜日。
それから3日が過ぎた。
・・・・デートで失敗した記憶はない。
なのに、というべきか。
けれど、どいうべきか。
「あ、エース」
「悪ィ今マルコに呼ばれてんだ」
「そっか・・・・わかった」
・・・・・・初デートが終わってからずっと避けられてる。
何で?
何かした?
・・・・楽しかった、と思ったのは私だけ?
「お昼ご飯は何食べたの?」
「・・・ラーメン」
私が凹んでるのを見兼ねたナミが相談に乗ってくれた。
「ラーメン!?初デートのランチでラーメンて・・・中学生じゃないんだから」
「だってエースが食べたいって」
「・・・あんたまさかその時」
「何!?」
「スープまで全部飲んだ?」
「飲んだ。美味しかったから」
「それよ」
「駄目なの!?」
「スープまで飲んじゃう女の子はどうかと思うわ」
「だって美味しかったんだよ!?」
「それから?」
ナミが呆れ顔で問い詰めて来る。
「動物園行ってショッピングして夕飯食べて帰った」
「・・・夕飯は?」
「ファミレスでハンバーグ」
「まあ無難なところね。・・・相手の奢り?」
「ううん、割り勘」
基本的に私は奢りが好きじゃないし。
「・・・ま、あんた達らしいわね」
・・・・ラーメンのスープ飲んだのが駄目だったの?
っそれなら!
「エース!今日一緒にラーメン食べに行こうっ」
今度はスープ残してかつ上品に食べればいいんじゃない!?
「それなら駅前に美味い店があるんだ、そこでどうだ?」
「そこで!!」
ラーメン、と言ったらエースも嬉しそうに承諾してくれた。
「オヤジ、白ひげラーメン2つ、1つ大盛りで」
「あいよ」
エースおススメのラーメンを注文。
「私ここ初めて」
「すっげェ美味ェんだぜここ」
「そうなんだぁ、楽しみ」
覚えておこう、エースはラーメンが好きで特にこの店が好き。
「・・・・ね、エース。隣の駅のたい焼きがすっごく美味しいんだって」
「へェ」
「今度のデートで行きたい、な」
「ほんとか!?」
「う、うん」
エースが食いついた。
・・・・・どっちに!?
たい焼き!?それともデート!?
「っし、行こうぜ」
「楽しみだねたい焼き!」
「あァ、でもここのラーメンも楽しみにしてろよアコ!」
「勿論っあーいい匂い!」
とそこに、
「大盛りと普通。・・・グラララ、女連れたァやるじゃねぇかエース」
嬉しそうに笑う大きな体格の店主さん。
「へへっ、まァな!」
「ゆっくりしてけよ」
「おう、サンキュオヤジ!」
・・・・ホントに常連さんなんだぁ。
仲良さそう。
「食おうぜアコ!」
「いただきますっ」
早速スープを一口。
「・・・・・・・・・美味しい」
「だろ?」
・・・・いやマジに美味しい。
これは本当に美味しい。
麺を啜ってもスープが絡んで食べ応えがあって素晴らしく美味しい。
・・・・こんな・・・・っ!!
こんな美味しいスープを残せっていうの!?
そんな・・・そんなの!!
「ご馳走さまでした!」
「ご馳走様でした。美味かっただろ?」
「すーっごく美味しかった」
「お、スープも完食したな」
「・・・・・・・うん」
無理に決まってる!!!
レンゲを使って可愛く食べようとかスープは残すとか。
・・・・無理だった。
ああ、これはもうエースにフられること決定。
「オヤジ、会計頼む」
凹みつつもとりあえず会計を済ませる為に財布を出したら、
「ここは俺が出すから気にすんなって」
エースがそれを制した。
「え、でも」
「いつか連れて来たいって思ってたしよ、美味いって言ってくれて嬉しかったし」
「・・・悪いよ」
「いーから」
なんてモメてたら、
「エースに女が出来た記念だァ、今日の勘定はなしでいい」
・・・・店主さんがそう言って笑ってくれた。
「オヤジ・・・・いいのか?」
「その代わりわかってんだろうなエース。泣かすんじゃねェぞ」
「ああ、大事にする!」
改めて2人でご馳走様でした、とお礼を言って店を出た。
「良かったのかな・・・お金」
「次行った時礼言っとく」
「うん、よろしくね」
・・・内心ドキドキしながら話す。
・・・・・だって絶対嫌われた。
そう思ってた、のに。
「でも美味かっただろ?あそこは餃子も美味ェんだ、今度また食いに行こうぜ」
「ほんと?食べたい」
・・・エースは不機嫌どころかとってもご機嫌。
「と・・・ところでよアコ」
「ん?」
「・・・この後時間あるか?」
「うん、大丈夫」
・・・・あ。やばい。
「行きたいとこあんだけど付き合ってくれねェ?」
「・・・・いいよ」
・・・・・きっと公園かどっかに連れて行かれて別れ話されるんだ。
終わった私の恋。
ラーメンで終わる恋とか悲し過ぎる。
でも本当にあそこのラーメン美味しかったから失恋してもまた食べに行こう・・・・。
「何か欲しいモンあるか?」
「えー・・・・・・っと」
・・・・・・連れて来られたのはショッピングモール。
の雑貨店にあるアクセサリーコーナー。
「遠慮しなくていいから好きなの選んでいいぜ」
「・・・・エース?私別に誕生日じゃないよ?」
戸惑いながらエースに問いかけたら、
エースは顔を赤くしてぷい、と顔を背けた。
「別に・・・俺が贈りたいだけだから」
「じゃあ私もエースに何か」
「俺はいい」
「・・・・でも」
「・・・・礼ならこれでいい」
「え、あ・・・・・・」
これで、と言ってぱっと取られた手。
弱弱しく、でも確かに握られた。
「・・・・・私も。これで、幸せ」
・・・・これって私のこと嫌いじゃないってことだよね?
・・・・・良かった。
嫌われてなかった。
「・・・・おい?」
「・・・・っごめ」
安心したら涙がぽろりとこぼれた。
「嫌だったんなら早く言えよ・・・」
哀しそうにエースが手を離したから、
慌てて掴んだ。
「嫌じゃない。・・・嫌われたかと思ってた、から・・・良かった、って」
「・・・・嫌う訳ねェだろ。むしろ俺の方が」
「・・・・エースの方が?」
「・・・この間のデートで嫌われたと思ってた」
「えええ!?何で!?」
・・・・驚いた。
「・・・サッチに言われたんだ、初デートにラーメンはあり得ねェし奢らないのもあり得ないって」
「・・・・そう、なの?」
「初デートでそれじゃフられんぞって」
「じゃっじゃあ私のこと避けてたのは?」
「フられたくねェから避けてた」
・・・・・そんな。
「・・・私、だって」
「・・・・だって?」
「ラーメンのスープまで飲んじゃうような女は嫌われるって」
「・・・嫌う訳ねェだろ?残しても嫌ったりなんかしねェ」
「・・・・何か買ってくれるっていうのは?」
「デートで奢らなかったんならプレゼントでもしろよって。・・・情けねェよな」
・・・ああ、私たち同じように悩んでいたんだ。
「私、基本的に割り勘が良いしプレゼントも記念日じゃなきゃいらない。・・・エースがいてくれれば」
「俺もだ」
2人で見つめ合って。
初めてのキスをした。
絶対フられると思ってたからデートの誘いが嬉しかった、とエースが言った。
・・・・良かった、たいやきに負けてなかった。