短編③
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数か月前、私はエースと両想いになった。
「好きだ、アコ」
「私も・・・・・好き、です」
嬉しさに舞い上がってたのは1週間。
・・・・何せ、お互いに恋愛初心者。
想いを伝え合ったところでどうしたらいいのかわからない。
・・・・でも、それでも。
エースも私のことを好きでいてくれた。
それがわかっただけでも私にとっては幸せだから。
ゆっくりやっていけばいいよね。
「エースー・・・・・って寝てるし」
食事中のエースの隣に行けば、お皿に顔を突っ込んで寝てた。
いつものこと、だけど。
改めて見ると整った顔してるよね。
・・・そばかす、可愛い。
・・・・・・・いつか私もエースとキス、とか。
・・・・・・・したいなあ。
「・・・・アコ?」
「あ、起きた」
「ん。起きた」
「美味しかった?」
「当たり前だろ?今日もすげェ美味かった、ご馳走様でした」
「どういたしまして」
ぺこりと深くお辞儀するエースに私も返す。
「仕事終わったのか?」
「うん、私も食事休憩」
「そっか・・・・・・じゃあ、よ」
「うん?」
んん、自分で作ったお味噌汁美味しい。
「今日夜、俺の部屋に、」
エースが何か言いかけたその時、
「アコちゃーん悪い、レタスのことなんだけど・・・・」
「あ、はい」
サッチさんに声をかけられて。
材料のことで少しお話し。
「おっけ、わかった!ありがとな」
「いいえー。・・・・・エースさっき何か言おうとしてた?」
サッチさんとのお話しが終わったのでエースに声をかけてみたんだけど、
エースは難しい顔で、
「・・・・何でもねェ」
と首を横に振った。
・・・・・・・あれ。
「・・・・そう?」
「・・・・なァ」
「ん?」
「今度島着いたら、デートしような」
「・・・・・うん」
それから他愛ない話をして、
次の日の下ごしらえもして。
エースとのデート、楽しみだなあなんて考えながら眠りについた。
・・・・・・・なのに。
「付き合ってみたらつまんねェなって思って」
「え・・・・・」
「別れてくれ」
「・・・・っ、そんなの!!」
と、叫んだところで目が覚めた。
・・・・なんて嫌な夢。
正夢になったりしないよね大丈夫だよね・・・・?
何だか急に怖くなった。
・・・まだそんなに遅い時間じゃない。
エース、起きてるかな?
不安を胸にエースの部屋へ行ってみた。
寝てたら悪いし、と控えめにドアをノックした。
ドアはすぐに開いて、
「アコ?どうした?」
「あ・・・・エース・・・・・あの・・・・」
エースはいつもの恰好(ハーフパンツに上裸)で出迎えてくれて、
ああでも何て言ったらいいの!?
嫌な夢見て不安になって来ちゃったって恥ずかしくない!?
「・・・・アコ?」
「・・・・・い、一緒に寝たい」
「い!?」
今私は何を口走ったのか自分でもわかってなかった。
エースは目を丸くして顔を真っ赤にした。
「や、あの!ちがっ、そのっ」
「・・・・入れよ」
「え、あ」
エースの大きくて力強い腕に引かれてエースの部屋に入った。
どうしようどうしよう、こんなつもりじゃ・・・・!!
「寝れねェんだろ?嫌な夢でも見たのか?」
「そ・・・・そんなとこ・・・・ごめんね急に」
「いいって。ちと狭いけど我慢してくれな」
「・・・うん」
言いながらエースが先にベッドに入って、
おいで、とされて。
同じベッドに私もゆっくりと入った。
え・・・・・エースの鍛えられた筋肉が目の前に!!
「ほわぁぁ・・・・・」
見事、としか言いようがない大胸筋。
つん。
ああ、綺麗な三角筋!!
さわさわ。
僧帽筋もカッコイイ・・・!
はあああ固い!
「・・・・おーい、アコ」
「は!・・・・ご、ごめん」
ふと気が付くとエースが何とも言えない顔をしていた。
「俺も男なんだぜ・・・・そういうことされっと・・・・期待しちまう、だろ」
「ほえ!?」
「俺達・・・・恋人だろ?」
「そ・・・・・っ」
それはそうだけど急展開すぎるぅぅ!!
思わず顔を手で隠してしまった私を見てエースが笑った。
「ははっ悪ィ、冗談」
「も・・・・・もう・・・・・!」
「ゆっくり、な」
「・・・・うん」
「つーか楽しいか?俺の身体触るの」
「楽しい。筋肉好き」
「・・・・いいぜ、触っても」
「いいの?」
「アコ限定な」
「ほんと?」
「触り放題」
「何かエースの筋肉って触ってると安心するから」
ああっ上腕二頭筋の盛り上がりが最高過ぎる・・・!!
つんつん、さわさわ。
「・・・・それならこっちの方がよくねェ?」
「へ」
ぎゅう。
エースの逞しい身体に抱きしめられた。ベッドで。
「はう・・・・・!!」
「ホントはずっとこうしたかったんだ」
「ず、ずっと・・・・?」
「だから飯ん時夜部屋に来ないかって誘おうと思ったのにサッチの奴・・・・」
あ・・・・あの時、か。
「でも結果オーライだな」
「・・・・だね」
「なぁ・・・・ホントは何でここに来たんだ?」
「・・・エースに、つまんないから別れようって言われる夢見て」
今度は素直に口から言葉が出て来た。
「つまんない訳あるか。絶対言わねェそんなこと」
「・・・・ほんとに?」
「毎日ドキドキしてんだ、これでも」
そう言ってエースの顔が近づいて、
ちゅ。
・・・・一瞬、唇が重なった。
「な?今もすげェドキドキしてる」
くっついた身体からエースの鼓動が伝わって来る。
どっくん、どっくん。
「ほんと、だ」
「・・・・もう1回、していいか?」
「・・・・うん」
あ、駄目だもう筋肉触っても安心出来ない。
私もずっと・・・・・ドキドキ。