短編①
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
電車で2時間程の駅。
そこの某喫茶店待ち合わせ。
滅多にないエース君とのデート。
私は電車を降りて改札を出ながらちら、と腕時計に目をやった。
待ち合わせの時間まであと5分。
ここから喫茶店までは3分あれば着く筈だから間に合う。
よし。
とはいえ心持ち早めに歩いて行くと、エース君は既に着いていた。
「遅ェ」
「わ、ごめん」
「嘘。俺が早く着きすぎただけ」
「そ?でも待たせちゃったでしょ」
「早く会いたかったから・・・アコに」
うーん、嬉しいこと言ってくれるなあ。
「知り合いに会ったりしなかった?」
「こんな辺鄙なとこ誰も来ねェよ。んなことより俺腹減った。店入ろうぜ?」
時間はちょうどお昼時、エース君の言葉に頷いて私達は喫茶店へと入った。
万が一を考えて席は外から見えない奥の方にして。
「ご注文は以上でよろしいですか?」
「大丈夫ですー」
「ごゆっくりどうぞー」
一通り注文を終えてほっと一息。
私はパスタと紅茶。
エース君はピラフにピザと育ち盛りの男の子らしいメニュー。
「あー日曜の休みとか久しぶりだわ」
「最近忙しそうだったもんな、アコ先生」
「そうなのよ。書類やらPTA問題やら。あ、パフェも頼んでおけば良かった」
「・・・・太るぜ」
確かにごもっともな意見だけども、
ピラフにピザを注文したエース君に言われたくない。
・・・エース君は細いんだけどね!
「まあそれはともかく、エースに聞きたいことあるんだけど」
「俺に?」
「エースが私を好きになったきっかけって何?」
ずばり聞くと、エース君は目を丸くして驚いた。
そして何とも言えない表情を見せる。
・・・・それでも赤くなった顔が可愛い、とか思ってしまった。
「それは言わねェ」
「えー聞きたいのに」
と文句を言ったところで、
「お待たせしましたー」
ピザにピラフにパスタ、そして紅茶が運ばれてきた。
「おおウマそう!食おうぜ!」
目の前の食べ物に夢中なエース君に、私は真顔で問いかけた。
「・・・・私より食べ物が大事なんだ?」
「はァ!?」
今まさにスプーンに手を伸ばしたエース君の動きがぴたりと止まる。
「・・・・俺、不安にさせてるか?」
しゅん、という音が聞こえそうな程苦しそうに眉を下げたエース君。
「だってうちのクラスにエースと同じ年の可愛い子いっぱい居るからさ」
どうしてこんな年上のおばさんを好きになったの?って。
「・・・・・ピラフ食べさせてくれんなら話す」
その言葉に私は一瞬考えて、ま、いいかという結論に至った。
エース君のピラフのお皿に置いてあったスプーンを取り、ピラフを一掬い。
「はい、あーん」
「・・・・マジかよ」
「え、いらないの?」
「・・・ん」
自分で言ったくせに照れてるエース君の口に運ぶ。
「美味しい?」
「・・・美味い」
「で、約束守ってくれるよね?」
「覚えてねェかもしれねえけど、俺が成績悪かった時、だ」
「そんな時あったっけ?」
「あったんだよ」
基本的にエース君は成績が良いイメージしかないんだけど。
「他の先生は説教したりうわべだけの心配したりだったけど、アコは違った」
『ポートガス君どっかわかんないとこある?』
『別に』
『そう?あ、そういえばポートガス君家って弟君居るんだって?』
『居るけど』
『めっちゃ可愛いって聞いたんだけど!ちょっと話し聞かせてよお』
『はァ?』
「そんでルフィの話しばっかしてたんだよな、俺ら」
「・・・・嘘ん」
「で、仕事はいいのかって聞いたら」
『あーいいのいいの。私今干されてるから』
『は?』
『何か校長賛成派と反対派の派閥に別れててさー。私面倒だからどっちでもないって言ったら仕事与えられなくなったんだよね』
「・・・それは、言った、かも」
「普通生徒にそんなこと言わねェだろ」
『来年は担任も持たせてもらえないかもねー。そんで今暇だし。それにほら、生徒の話し聞くのも立派な仕事よ?』
「って笑って言った時に、ああ、好きだって思った」
「え、それで?」
「俺がアコを守りてェって、思ったんだよ」
耳まで真っ赤のエース君。
「・・・何で言いたくなさそうだったの?」
普通に言ってくれれば良かったのに。
「・・・カッコ悪ィだろ、成績悪かった時のことなんてよ」
拗ねたようにそう言ったエース君に、
「・・・・・別にそんなこと関係なく好きなのに」
・・・・・私が照れた。
「エース」
「ん?」
「ありがと」
真っ赤なエースの額に、軽く口付けた。
冷房の効いた店内奥。
真っ赤な顔の2人。
そこの某喫茶店待ち合わせ。
滅多にないエース君とのデート。
私は電車を降りて改札を出ながらちら、と腕時計に目をやった。
待ち合わせの時間まであと5分。
ここから喫茶店までは3分あれば着く筈だから間に合う。
よし。
とはいえ心持ち早めに歩いて行くと、エース君は既に着いていた。
「遅ェ」
「わ、ごめん」
「嘘。俺が早く着きすぎただけ」
「そ?でも待たせちゃったでしょ」
「早く会いたかったから・・・アコに」
うーん、嬉しいこと言ってくれるなあ。
「知り合いに会ったりしなかった?」
「こんな辺鄙なとこ誰も来ねェよ。んなことより俺腹減った。店入ろうぜ?」
時間はちょうどお昼時、エース君の言葉に頷いて私達は喫茶店へと入った。
万が一を考えて席は外から見えない奥の方にして。
「ご注文は以上でよろしいですか?」
「大丈夫ですー」
「ごゆっくりどうぞー」
一通り注文を終えてほっと一息。
私はパスタと紅茶。
エース君はピラフにピザと育ち盛りの男の子らしいメニュー。
「あー日曜の休みとか久しぶりだわ」
「最近忙しそうだったもんな、アコ先生」
「そうなのよ。書類やらPTA問題やら。あ、パフェも頼んでおけば良かった」
「・・・・太るぜ」
確かにごもっともな意見だけども、
ピラフにピザを注文したエース君に言われたくない。
・・・エース君は細いんだけどね!
「まあそれはともかく、エースに聞きたいことあるんだけど」
「俺に?」
「エースが私を好きになったきっかけって何?」
ずばり聞くと、エース君は目を丸くして驚いた。
そして何とも言えない表情を見せる。
・・・・それでも赤くなった顔が可愛い、とか思ってしまった。
「それは言わねェ」
「えー聞きたいのに」
と文句を言ったところで、
「お待たせしましたー」
ピザにピラフにパスタ、そして紅茶が運ばれてきた。
「おおウマそう!食おうぜ!」
目の前の食べ物に夢中なエース君に、私は真顔で問いかけた。
「・・・・私より食べ物が大事なんだ?」
「はァ!?」
今まさにスプーンに手を伸ばしたエース君の動きがぴたりと止まる。
「・・・・俺、不安にさせてるか?」
しゅん、という音が聞こえそうな程苦しそうに眉を下げたエース君。
「だってうちのクラスにエースと同じ年の可愛い子いっぱい居るからさ」
どうしてこんな年上のおばさんを好きになったの?って。
「・・・・・ピラフ食べさせてくれんなら話す」
その言葉に私は一瞬考えて、ま、いいかという結論に至った。
エース君のピラフのお皿に置いてあったスプーンを取り、ピラフを一掬い。
「はい、あーん」
「・・・・マジかよ」
「え、いらないの?」
「・・・ん」
自分で言ったくせに照れてるエース君の口に運ぶ。
「美味しい?」
「・・・美味い」
「で、約束守ってくれるよね?」
「覚えてねェかもしれねえけど、俺が成績悪かった時、だ」
「そんな時あったっけ?」
「あったんだよ」
基本的にエース君は成績が良いイメージしかないんだけど。
「他の先生は説教したりうわべだけの心配したりだったけど、アコは違った」
『ポートガス君どっかわかんないとこある?』
『別に』
『そう?あ、そういえばポートガス君家って弟君居るんだって?』
『居るけど』
『めっちゃ可愛いって聞いたんだけど!ちょっと話し聞かせてよお』
『はァ?』
「そんでルフィの話しばっかしてたんだよな、俺ら」
「・・・・嘘ん」
「で、仕事はいいのかって聞いたら」
『あーいいのいいの。私今干されてるから』
『は?』
『何か校長賛成派と反対派の派閥に別れててさー。私面倒だからどっちでもないって言ったら仕事与えられなくなったんだよね』
「・・・それは、言った、かも」
「普通生徒にそんなこと言わねェだろ」
『来年は担任も持たせてもらえないかもねー。そんで今暇だし。それにほら、生徒の話し聞くのも立派な仕事よ?』
「って笑って言った時に、ああ、好きだって思った」
「え、それで?」
「俺がアコを守りてェって、思ったんだよ」
耳まで真っ赤のエース君。
「・・・何で言いたくなさそうだったの?」
普通に言ってくれれば良かったのに。
「・・・カッコ悪ィだろ、成績悪かった時のことなんてよ」
拗ねたようにそう言ったエース君に、
「・・・・・別にそんなこと関係なく好きなのに」
・・・・・私が照れた。
「エース」
「ん?」
「ありがと」
真っ赤なエースの額に、軽く口付けた。
冷房の効いた店内奥。
真っ赤な顔の2人。