短編②
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「・・・・・・・エースまだ怒ってるの?」
「当たり前だろ」
「あれは、」
「誰にやるつもりだったんだよ、あの手紙」
じろりと睨まれて言葉に詰まった。
・・・・・・・昨日、
私の部屋に来たエースが見つけた、
私の書きかけの、手紙。
好きです。
短く書いた、ラブレター。
誰に宛てたものか、と問い詰められた私は答えられなかった。
『俺が好きだって言わなかったらそいつに告白するつもりだったのかよ』
・・・・・・・・違うよ、エース。
「あの手紙は・・・・書いただけ、で」
「そんなこと聞いてねェ。誰に書いたんだって聞いてるんだぜ俺は」
「それは・・・・・だから」
私の好きな人で。
私の好きな人は、
「・・・・・お前は俺のじゃねェのかよアコ」
「そう、だよ」
「じゃあ何であの手紙まだ持ってるんだよ」
「・・・・・忘れてて」
エースは私の反応に舌打ちをして、
「もういい」
話になんねェ、と背を向けて行ってしまった。
・・・・・・・・・あの手紙は、
エースに向けて書いたもので。
私は前からエースが好きだった。
でもエースの手に手紙が渡る前に私がエースに告白されて。
付き合うことになった。
・・・・・・・そもそも、
手紙を渡す気はなかった。
そんな勇気なかったから。
ただ気持ちがあふれて止まらなかったから紙に書いた。
・・・・・・それだけ、だったのに。
今また私に勇気がないせいでエースが誤解してる。
・・・・・・傷ついてる。
言わなきゃいけないのに、口に出せない。
書かなかった、名前。
・・・・・・・・何回も書いては消した。
『エース』って。
「・・・・・・・・・・エース」
名前を呼んでも、
もうエースの姿は見えない。
・・・・好きだよ、って。
私から1回も言ってないし。
今相手はエースだったんだよって言っても信じてくれないだろうなあ。
昨日は手紙が見つかった恥ずかしさで頭がいっぱいで何も言えなかった。
「・・・・・・・・・はあ」
大人しく部屋に戻って、
手紙を読み返す。
・・・・・・・・誰かに見られたらめちゃくちゃ笑われそう。
どうしよう。
・・・・よし、練習しよう。
考えた末に出た結果。
エースに好きだって言う練習をするべきだと思い至った。
エースの目の前で、ちゃんとすきなのはエースだよって言えるように。
エースの写真(ていうか手配書)を目の前に持って。
「・・・・・・・・・・っす・・・・・」
・・・・・・・頑張れ私。
「・・・・・・・・好き」
よし、言った!
あとは名前!名前ちゃんと言おう!
「エースが・・・・好き。です」
言えた!
「エース・・・・エースが好き、大好き」
私は、
「私は前からエースのことが好きでした」
完璧・・・!!
手配書のエースを見て満足感。
・・・・・・・でもこれはあくまで練習で。
本番は、
ちゃんとエース本人の前で言うこと。
「私はエースが好きで・・・あの手紙もエースに書いたもの」
これもちゃんと言う。
よし!
気合いを入れて、立ち上がった。
エースの部屋に行こう。
エース居るといいけど。
なんて半分不安で自分の部屋のドアを開けた瞬間。
「あ」
「あ」
恐らくほぼ2人同時に声をあげた。
「え・・・・・・・エース」
私の部屋のドアの前に立っていた、エース。
「よ・・・・よう」
気まずさそうに短く声を紡いだエースに私の頭は真っ白。
え、ちょっと待って、ほんと待って。
いきなり本番!?
こっこころの準備!!
「あっ、あ、えーと私エースに言いたいことが!」
あって!!
いっぱいいっぱいになりながらも必死に叫んだ私にエースは何故か少し顔を赤くして、
鼻をぽりぽりとかきながら、
「あー・・・・もう聞いた」
「・・・・・・・・・・・・・はい?」
言う。
・・・・・え、もう聞いた?
何が?何を?誰が?
「手紙のこととか・・・・だろ?」
「え、ええええ!?なななんで!?」
「・・・・・・・さっきちょっと言い過ぎたと思って謝りに来たら、聞こえた」
「な・・・何が?」
「俺の名前」
「ふぁっ!?」
「俺のことずっと好きだった、手紙は俺に出すつもりだったって、声」
「・・・・・・・・・・・聞こえてた、の?」
「・・・・・・・おう」
・・・・・マジですか。
「わわ忘れて!!全部!」
「無理」
「ですよね!・・・・じゃなくてっでも、あれは練習で、だからそのっ」
「じゃあ忘れる」
「へ?」
忘れてくれるの?
あっさりとした答えにほっとした瞬間、
エースがニィ、と笑った。
「だから本番。聞かせてくれよアコ」
そうだったぁぁぁ!!!
本番!
「本番!いきますっ」
「ぶはっ!・・・・悪ィ」
笑ったエースは手で口元を隠して、黙った。
・・・・・・・・・・何か違う気もするけど。
「好きです、って書いたあの手紙は・・・・っエースに宛てたものでっ」
見慣れた手配書とは違う動くエースの顔にドキドキが止まらない。
でも・・・ここで頑張らないと女が廃る!
「だからそのっ・・・私が好きだったのはエースで!ああっ、っていうか今も好きで!」
慌てて言い切った瞬間、
唇が何かに塞がれた。
「・・・・・・・・・・・っ、!?」
どあっぷのエースの顔。
柔らかい、エースの唇。
・・・・・・・・・・・・・・・って!
「ありがとな。俺も好きだ」
「・・・・・・・・・あわわわわ!?」
「疑っちまって悪かった。・・・・アコ、愛してる」
「・・・・・・今度はちゃんと、名前書くから」
手紙に。
エースへ。
そう書いて、
大好きだよエース、と。
書いてちゃんと渡そう。
「そしたら返事、くれる?」
「ああ、アコの名前書いて渡す」
好きです。
貴方が。
ちゃんと、最後まで書いて。
最後まで、伝えます。
「当たり前だろ」
「あれは、」
「誰にやるつもりだったんだよ、あの手紙」
じろりと睨まれて言葉に詰まった。
・・・・・・・昨日、
私の部屋に来たエースが見つけた、
私の書きかけの、手紙。
好きです。
短く書いた、ラブレター。
誰に宛てたものか、と問い詰められた私は答えられなかった。
『俺が好きだって言わなかったらそいつに告白するつもりだったのかよ』
・・・・・・・・違うよ、エース。
「あの手紙は・・・・書いただけ、で」
「そんなこと聞いてねェ。誰に書いたんだって聞いてるんだぜ俺は」
「それは・・・・・だから」
私の好きな人で。
私の好きな人は、
「・・・・・お前は俺のじゃねェのかよアコ」
「そう、だよ」
「じゃあ何であの手紙まだ持ってるんだよ」
「・・・・・忘れてて」
エースは私の反応に舌打ちをして、
「もういい」
話になんねェ、と背を向けて行ってしまった。
・・・・・・・・・あの手紙は、
エースに向けて書いたもので。
私は前からエースが好きだった。
でもエースの手に手紙が渡る前に私がエースに告白されて。
付き合うことになった。
・・・・・・・そもそも、
手紙を渡す気はなかった。
そんな勇気なかったから。
ただ気持ちがあふれて止まらなかったから紙に書いた。
・・・・・・それだけ、だったのに。
今また私に勇気がないせいでエースが誤解してる。
・・・・・・傷ついてる。
言わなきゃいけないのに、口に出せない。
書かなかった、名前。
・・・・・・・・何回も書いては消した。
『エース』って。
「・・・・・・・・・・エース」
名前を呼んでも、
もうエースの姿は見えない。
・・・・好きだよ、って。
私から1回も言ってないし。
今相手はエースだったんだよって言っても信じてくれないだろうなあ。
昨日は手紙が見つかった恥ずかしさで頭がいっぱいで何も言えなかった。
「・・・・・・・・・はあ」
大人しく部屋に戻って、
手紙を読み返す。
・・・・・・・・誰かに見られたらめちゃくちゃ笑われそう。
どうしよう。
・・・・よし、練習しよう。
考えた末に出た結果。
エースに好きだって言う練習をするべきだと思い至った。
エースの目の前で、ちゃんとすきなのはエースだよって言えるように。
エースの写真(ていうか手配書)を目の前に持って。
「・・・・・・・・・・っす・・・・・」
・・・・・・・頑張れ私。
「・・・・・・・・好き」
よし、言った!
あとは名前!名前ちゃんと言おう!
「エースが・・・・好き。です」
言えた!
「エース・・・・エースが好き、大好き」
私は、
「私は前からエースのことが好きでした」
完璧・・・!!
手配書のエースを見て満足感。
・・・・・・・でもこれはあくまで練習で。
本番は、
ちゃんとエース本人の前で言うこと。
「私はエースが好きで・・・あの手紙もエースに書いたもの」
これもちゃんと言う。
よし!
気合いを入れて、立ち上がった。
エースの部屋に行こう。
エース居るといいけど。
なんて半分不安で自分の部屋のドアを開けた瞬間。
「あ」
「あ」
恐らくほぼ2人同時に声をあげた。
「え・・・・・・・エース」
私の部屋のドアの前に立っていた、エース。
「よ・・・・よう」
気まずさそうに短く声を紡いだエースに私の頭は真っ白。
え、ちょっと待って、ほんと待って。
いきなり本番!?
こっこころの準備!!
「あっ、あ、えーと私エースに言いたいことが!」
あって!!
いっぱいいっぱいになりながらも必死に叫んだ私にエースは何故か少し顔を赤くして、
鼻をぽりぽりとかきながら、
「あー・・・・もう聞いた」
「・・・・・・・・・・・・・はい?」
言う。
・・・・・え、もう聞いた?
何が?何を?誰が?
「手紙のこととか・・・・だろ?」
「え、ええええ!?なななんで!?」
「・・・・・・・さっきちょっと言い過ぎたと思って謝りに来たら、聞こえた」
「な・・・何が?」
「俺の名前」
「ふぁっ!?」
「俺のことずっと好きだった、手紙は俺に出すつもりだったって、声」
「・・・・・・・・・・・聞こえてた、の?」
「・・・・・・・おう」
・・・・・マジですか。
「わわ忘れて!!全部!」
「無理」
「ですよね!・・・・じゃなくてっでも、あれは練習で、だからそのっ」
「じゃあ忘れる」
「へ?」
忘れてくれるの?
あっさりとした答えにほっとした瞬間、
エースがニィ、と笑った。
「だから本番。聞かせてくれよアコ」
そうだったぁぁぁ!!!
本番!
「本番!いきますっ」
「ぶはっ!・・・・悪ィ」
笑ったエースは手で口元を隠して、黙った。
・・・・・・・・・・何か違う気もするけど。
「好きです、って書いたあの手紙は・・・・っエースに宛てたものでっ」
見慣れた手配書とは違う動くエースの顔にドキドキが止まらない。
でも・・・ここで頑張らないと女が廃る!
「だからそのっ・・・私が好きだったのはエースで!ああっ、っていうか今も好きで!」
慌てて言い切った瞬間、
唇が何かに塞がれた。
「・・・・・・・・・・・っ、!?」
どあっぷのエースの顔。
柔らかい、エースの唇。
・・・・・・・・・・・・・・・って!
「ありがとな。俺も好きだ」
「・・・・・・・・・あわわわわ!?」
「疑っちまって悪かった。・・・・アコ、愛してる」
「・・・・・・今度はちゃんと、名前書くから」
手紙に。
エースへ。
そう書いて、
大好きだよエース、と。
書いてちゃんと渡そう。
「そしたら返事、くれる?」
「ああ、アコの名前書いて渡す」
好きです。
貴方が。
ちゃんと、最後まで書いて。
最後まで、伝えます。