短編①
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「パイナップル・・・!」
私は思わず口に出していた。
初めてマルコさんと会った時の話。
マルコさんの眉がぴく、とあがって、
サッチさんは口を押さえてたぶん笑いを堪えてて。
言ってからしまった、と思った。
初対面の、しかも有名な白ひげ海賊団の一番隊隊長に。
仮にもパイナップル、とは。
助けを求めてサッチさんを見やると、
堪えきれずに大爆笑していた。
「・・・・おい」
「・・・・・・はい」
私死んだな、これ。
「ここは飯屋だろい。こっちは腹減ってんだ」
小さい頃に両親を亡くした私を引き取ってくれた叔母の食事処。
サッチさんが私の作る料理を気に入ってくれて、仲間を連れてくるぜ、と言ってくれた。
そして連れてきてくれたその人は、
顔を引き攣らせながら椅子に座った。
「お前ェは笑いすぎだよい!」
あ、サッチさん殴られた。
「ええと、何なさいますか?」
気を取り直して、メニューを差し出す。
「アコちゃん、俺いつもの、頼むな?」
サッチさんはいつも頼むランチ。
「はい!」
「・・・・おススメは?」
「オムライスです!」
「じゃあ、それで頼むよい」
「かしこまりましたッ!」
注文を受けて振り返ると叔母さんがものすごい顔で怯えていた。
・・・・ですよねー。
私は叔母さんに苦笑してから支度に取り掛かった。
「お待たせしましたー!本日のランチと特製オムライスでっす!」
「よ!待ってました!」
「・・・・いただくよい」
「どうぞー!お口に合うといいんですけど」
2人が料理を口に運ぶのをドキドキと見守る。
特に気になるのはマルコさんの反応。
「んーやっぱ美味ェなあ!どうよマルコ?」
「・・・・美味い、よい」
「良かったぁ、有難う御座います!」
少しだけ綻んだ笑顔に安心した。
パイナップル発言もこれでなかったことになる!
と思っていたら、
「にしても、マルコやっぱパイナッふべぁ!」
「・・・足りねェ、お前のもよこせよい」
パイナップルと最後まで言わせずサッチさんを再び殴り黙らせ、
マルコさんはサッチさんのランチプレートを奪う。
「お前な、足りないなら他の頼めばいいだろうが!」
「うるせえよい」
「あはは、いっぱい食べていっぱいお金落としてってくださいね!」
「・・・・・お前ェ」
ぎろりと鋭くなるマルコさんの目に私はやば、と思った。
調子乗りすぎたかな。
今度こそ死ぬかも。
叔母さんは横で別のお客さんを接客しながら顔を青くしていた。
「恐くないのかい」
「・・・私のご飯を美味しいって言ってくれる人は皆大好きですよ」
「・・・そうかい」
ふ、と優しく笑ったその顔にドキッとした。
それが出会い。
そしてそれから数年、
私は白ひげ海賊団の船に乗り。
厨房に居る。
そんなことを思い出したのは、夕飯を食べ損ねたマルコさんが夜来て、
「オムライスが食べたい」
と言ったからだ。
私は完成したオムライスにケチャップで絵描いて、持って行く。
「お待たせしましたー!」
「ああ、ありがとよい」
ケチャップで描かれたその絵を見て、マルコさんはふ、と笑った。
「やってくれるじゃねえかい」
「あれ、怒られると思ってました」
「ほんとにアコは恐いもの知らずだよい。・・・食いにくいだろうが」
「大好きなものを全部詰め込みました。食べて下さいね」
ケチャップで描いたものは、
マルコさんの胸にある誇り。
最初食べにくそうにしていたマルコさんだけど、すぐに諦めて口に運んでくれた。
そして、一言。
「美味ェよい」
有難う御座います、大好きなひと。
私は思わず口に出していた。
初めてマルコさんと会った時の話。
マルコさんの眉がぴく、とあがって、
サッチさんは口を押さえてたぶん笑いを堪えてて。
言ってからしまった、と思った。
初対面の、しかも有名な白ひげ海賊団の一番隊隊長に。
仮にもパイナップル、とは。
助けを求めてサッチさんを見やると、
堪えきれずに大爆笑していた。
「・・・・おい」
「・・・・・・はい」
私死んだな、これ。
「ここは飯屋だろい。こっちは腹減ってんだ」
小さい頃に両親を亡くした私を引き取ってくれた叔母の食事処。
サッチさんが私の作る料理を気に入ってくれて、仲間を連れてくるぜ、と言ってくれた。
そして連れてきてくれたその人は、
顔を引き攣らせながら椅子に座った。
「お前ェは笑いすぎだよい!」
あ、サッチさん殴られた。
「ええと、何なさいますか?」
気を取り直して、メニューを差し出す。
「アコちゃん、俺いつもの、頼むな?」
サッチさんはいつも頼むランチ。
「はい!」
「・・・・おススメは?」
「オムライスです!」
「じゃあ、それで頼むよい」
「かしこまりましたッ!」
注文を受けて振り返ると叔母さんがものすごい顔で怯えていた。
・・・・ですよねー。
私は叔母さんに苦笑してから支度に取り掛かった。
「お待たせしましたー!本日のランチと特製オムライスでっす!」
「よ!待ってました!」
「・・・・いただくよい」
「どうぞー!お口に合うといいんですけど」
2人が料理を口に運ぶのをドキドキと見守る。
特に気になるのはマルコさんの反応。
「んーやっぱ美味ェなあ!どうよマルコ?」
「・・・・美味い、よい」
「良かったぁ、有難う御座います!」
少しだけ綻んだ笑顔に安心した。
パイナップル発言もこれでなかったことになる!
と思っていたら、
「にしても、マルコやっぱパイナッふべぁ!」
「・・・足りねェ、お前のもよこせよい」
パイナップルと最後まで言わせずサッチさんを再び殴り黙らせ、
マルコさんはサッチさんのランチプレートを奪う。
「お前な、足りないなら他の頼めばいいだろうが!」
「うるせえよい」
「あはは、いっぱい食べていっぱいお金落としてってくださいね!」
「・・・・・お前ェ」
ぎろりと鋭くなるマルコさんの目に私はやば、と思った。
調子乗りすぎたかな。
今度こそ死ぬかも。
叔母さんは横で別のお客さんを接客しながら顔を青くしていた。
「恐くないのかい」
「・・・私のご飯を美味しいって言ってくれる人は皆大好きですよ」
「・・・そうかい」
ふ、と優しく笑ったその顔にドキッとした。
それが出会い。
そしてそれから数年、
私は白ひげ海賊団の船に乗り。
厨房に居る。
そんなことを思い出したのは、夕飯を食べ損ねたマルコさんが夜来て、
「オムライスが食べたい」
と言ったからだ。
私は完成したオムライスにケチャップで絵描いて、持って行く。
「お待たせしましたー!」
「ああ、ありがとよい」
ケチャップで描かれたその絵を見て、マルコさんはふ、と笑った。
「やってくれるじゃねえかい」
「あれ、怒られると思ってました」
「ほんとにアコは恐いもの知らずだよい。・・・食いにくいだろうが」
「大好きなものを全部詰め込みました。食べて下さいね」
ケチャップで描いたものは、
マルコさんの胸にある誇り。
最初食べにくそうにしていたマルコさんだけど、すぐに諦めて口に運んでくれた。
そして、一言。
「美味ェよい」
有難う御座います、大好きなひと。