短編②
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「シャンクス、準備出来た?」
「ああ、問題ない」
「マリンもいいかな?」
「だいじょーぶ!」
「元気なお返事よく出来ました。いい子ね、マリン」
シャンクスと憧れのピューロランドで結婚式を挙げてすぐに、私の妊娠が発覚した。
それから無事に元気な女の子を産んだ。
マリンと名前をつけて、
もうすぐ3歳になる。
マリンが産まれてからは忙しくてなかなか行けなかった、ピューロランド。
今日初めて親子3人で行ける。
マリンも私の影響か、
女の子だからかサンリオ好きみたいで。
すごく楽しみ。
「じゃあ行きましょう!」
「ましょー!!」
初めてのピューロランドにマリンは大はしゃぎ。
「マリンね、キティちゃんのおうち行きたい!」
「ママも行きたいっ」
「はしゃぐのはいいが、俺の側から離れるなよ2人とも」
「はぁい!」
「・・・って私も?シャンクス」
微笑ましいパパの顔でマリンを見つめるシャンクスにちょっとだけ抗議したら、
「アコが1番危なっかしいな」
と笑った。
「・・・何で?」
「初めてここでデートした時偶然見つけたマイメロディを追いかけて行って俺とはぐれただろう?」
「・・・・ごめんなさい」
「手を離すなってマイメロに教わった気がしたな、あの時は」
・・・言われた通り初めてのピューロランドでのデートで私はマイメロディを追いかけて行き、
シャンクスに苦笑されたことがある。
これにはさすがにフられるんじゃないかと心配したりもした。
「ママはマリンがおててつないどく!」
「お、頼もしいなマリン。でもマリンはパパ繋いでくれるか?」
「つなぐー!!」
嬉しそうにシャンクスと手を繋ぐマリンに、
我が娘ながら少しジェラシー。
そんな私を見てシャンクスが、もう片方の手を差し出してくれた。
「繋いでくれないのか?アコ」
「・・・・繋ぐ」
幸せな1日の、始まり。
「まずはボートライド!」
ボートに乗って1周するアトラクション。
並んで待ってる時からマリンは目を輝かせていて、
「お写真撮るところあるからね?いいお顔してね?」
なんて私の言葉も聞こえてないみたい。
いざボートに乗り込んで動き出すと、
「シナモンのおうち!!」
「ほらマリン、あれはパパとママみたいだろ?」
「キキララごっさん、キラごっさん!」
「・・・シャンクス変な言葉教えた?」
何キラごっさんって。
「可愛いからいいじゃねェか。なぁマリン?」
「ママー!けろちゃんがいるよー!!」
「ねー可愛いねー」
と、ここまでは喜んでいたマリンがいきなり怯えた様子を見せてシャンクスに抱き着いた。
「マリン?」
「あんよが長いー!こわいー!!」
「ああ・・・きょろすけ君ね・・・」
「俺も前から思ってたんだがアコ・・・これはアウトじゃないのか?」
「足細くて長くてカッコイイじゃない?」
「パパの方がカッコイイよな?マリン」
「うん!」
「・・・誰に張り合ってるの、もう」
可愛いなぁ、シャンクスもマリンも。
そして、パーティへようこその看板。
「ポチャッコー!!可愛いー!!」
私もテンション上がる!
「ママ!!キティちゃんいたー!!」
「いたねー!可愛いねー!!」
「キティちゃんこんにちはーっ!」
元気にご挨拶する娘にほのぼのとしていたら、
「キティちゃんにききたいの、きりみちゃんはおいしかったでしゅかって」
「・・・・・・お友達だから食べないのよ?」
我が娘ながら何ということを・・・・。
マリンはきょとんとして、シャンクスは大爆笑。
それから、
「すまんアコ、俺が仕込んだ」
と全然悪くなさそうに言った。
「・・・・どういうこと?」
「朝飯に出た鮭を食いたがらないんで、これは切り身ちゃんだぞ、キティちゃんも食べてるんだぞ、と」
・・・・言ったのね。
マリン好き嫌いを(特に食べず嫌い)をなくすのはいいけど・・・複雑。
「許してくれるか?アコ」
そう言ってシャンクスは私の頬にちゅ。
それを見たマリンも、
「マリンも!」
と私にキスしてくれた。
・・・負けず嫌いなとこはシャンクスに似たのかしら。
「ここに居る誰よりも可愛いよ、アコ、マリン」
「えへへぇー」
「じゃあママとアコもパパに御礼にちゅーしよっか?」
「ちゅー!」
マリンがシャンクスにちゅ、として。
私も負けじとシャンクスの唇にキス。
「俺は世界一幸せだ、アコ・・マリン」
本当に幸せそうなシャンクスに私も幸せ。
・・・・幸せを感じてて、アナウンスに気づかなかった。
その為撮影スポットは気がついたら取り過ぎていて、
出来た写真を見たら。
「よし、10枚買おう」
「やめてシャンクス恥ずかしいから!」
「ちゅー!」
マリンと私がシャンクスにキスしたところが、撮影スポットだった。
・・・私としたことが。
結局シャンクスは写真を3枚購入。
「1枚は部屋で観賞用、もう1枚は保存用、最後は持ち歩く用だ」
と嬉しそう。
それからチョコレートファクトリー、
ジュースファクトリーに行って写真を撮って。
「ぽむぽむー!!」
「は!シャンクス!プリン発見!行ってまいります!」
プリンの発見に興奮してそのまま行こうとした私を、
「マリン」
「ママ、パパ置いてっちゃだめー!!」
ぐいっと両手を引っ張られた。
片方はシャンクス。
もう片方には、マリン。
「・・・ごめんなさい」
お恥ずかしい・・・!
「マリンが居ればアコの浮気は防げそうだな」
くくっ、とシャンクスが笑った。
「うきわ?」
「・・・浮気なんかしないから。だからお願いっ!プリンと写真撮らせてー!!」
「マリンもプリンとお写真撮りたいか?」
「とるー!!」
シャンクスは片手をマリンと手を繋いだまま、
もう片方の手を私の腰に当てて引き寄せたままプリンの元に向かった。
「可愛かったねえプリン・・・!」
「かあいかったー!!」
「そろそろ腹減らないか?」
「お腹しゅいた!」
「お昼にしよっか」
ということでお昼ご飯。
「マリンはキティちゃんのはんばーぐとえびふりゃいっ」
「私はキティちゃんのサラダうどん」
「俺はハンバーグと唐揚げ」
料理まで可愛いとか本当最高過ぎる。
しかも美味しいんだから・・・!
「パパたべさせてっ」
「こらマリン、もう自分で食べられるでしょ?」
「まあいいだろう、アコ。こういう時くらい甘えたいんだよな?」
・・・シャンクスはマリンに甘い。
でも、
「アコも、ほら。あーん」
「あ、・・・あーん」
・・・私にも、甘い。
「食事の後は!!キティちゃんのおうちよ!」
「わーいっキティちゃんのおうちっ!」
キティちゃんのおうちの中を歩いて見学して、
最後にはキティちゃんに会える素敵すぎるアトラクション。
「マリンはキティちゃんに会ったら何てお話しするの?」
「切り身ちゃんはおいしーよねって!」
・・・・我が子ながら。
「あとねぇ、んーっとね、キティちゃんが1番好きなのはマリンだよねってゆう!」
・・・・どこの女王様なの。
「マリンが1番好きなのはキティちゃんじゃないだろう?」
「・・・・キティちゃんだもん」
「パパやママじゃなくて?」
驚く私の側でシャンクスがゆっくりとマリンを諭す。
「・・・・キティ、ちゃん・・・だもん」
「そうか、パパとママの1番はマリンなんだがなぁ」
わざと悲しそうにしてみせたシャンクスに、
「・・・・パパとママがいちばんしゅき・・・」
マリンが小さく呟いた。
「ならキティちゃんの1番じゃなくてもいいよな?マリン」
「・・・いい」
「じゃあ1番愛しくて可愛いマリンちゃん、そこの鏡の前に立って、ばんざいして」
「ばんじゃい!」
鏡の前に立って両手を上げたら、目の前の鏡にドレスが現れて、まるで着ているかのように見える。
「ふわぁぁ・・・!!」
それに大喜びのマリンに、それを更に大喜びで写真撮りまくるシャンクス。
・・・・と私。
ああもう可愛すぎるようちの姫は!!
「ほら、アコも」
「わ・・・私もいいのかな?」
「勿論だ。・・・ああ、結婚式を思い出すな。最高に可愛い」
「ママきれーっ!」
そして広いお部屋をたくさん見て、ついに。
キティちゃんと会える。
キティちゃんに渡すバラも買った。
バラを渡すと、キティちゃんからもお返しがもらえるという趣向。
「シャンクスも買ったの?」
こいういうの買わなさそうなのに。
「ああ、レディキティにはお礼を言わないといけないからな」
「お礼?」
「行こう」
ついに、キティちゃんとご対面。
「キティちゃんだぁっ!!」
「いやーん何度会っても可愛いよぅキティちゃん会いたかったー!!」
キティちゃんに抱きしめてもらって、
「ほらマリン、キティちゃんに渡すんでしょ?はいどーぞって」
「はいどーじょっ!」
「キティちゃん私からもー!!」
キティちゃんは大喜びのポーズで受け取ってくれた。
それから、最後にシャンクス。
「最愛の妻と娘を笑顔にさせてくれるレディキティに少しばかりの感謝の気持ちだ」
「な・・・・・」
何そのカッコイイの!!!
無事にキティちゃんと写真も撮れて、
パレードを見たり他のキャラとも触れ合ったり。
大興奮の私とマリンだったけど、
夕方になったところで疲れたのかシャンクスに抱っこされたまま眠ってしまった。
「・・・ちょっと惜しいけどホテル行こっか?」
「だな。アコは満足出来たか?」
「楽しかった、今までの中で1番」
「なら良かった。俺も写真たくさん撮れて満足だ」
私はまだ遊び足りなかったけど、
それでも幸せな気持ちで今日泊まるホテルのキティちゃんルームに着いた。
マリンをベッドに寝かせて、大人2人でほっと一息。
「楽しそうだったね、マリン。きっとこのままサンリオ好きな女の子になると思う」
「可愛かったな・・・アコもマリンも」
「ありがと。願わくはサンリオ好きなこの子に振り回されながらも愛してくれる人が現れますように」
「・・・・まだ早くねェか、そういうのは」
ぴし、と固まったシャンクスに笑った。
「でもいつかは訪れるのよシャンクス。・・・私はシャンクスに会えて幸せだから」
この子にも、幸せに。
「・・・あれ、そういえばシャンクスその紙袋何?」
サンリオの大きな袋。
グッズ買ったけどそんなに買ってないのに。
「プレゼントだ、アコとマリンに」
「開けていい?」
「勿論だ」
開けてみて私は開いた口が塞がらないってこういうこと?と思った。
「・・・私とマリンのお揃いのワンピース・・・」
それもキティちゃんの可愛いやつ。
「売ってたんで、似合うと思ったんだ」
「・・・・嬉しい」
「キティちゃんにだけプレゼントを贈る訳ないだろう?」
「・・・ほんとはあの時ちょっとヤキモチ妬いた」
「アコがキティちゃんに?そりゃ嬉しいな」
「・・・次はマリンの妹か弟も一緒に来られたらいいな」
そしてだんだん増えて行く、特別と幸せ。
「そうしよう。きっと今日以上に楽しくなる」
増えて行く特別と幸せをくれる旦那様と娘に。
・・・・キティちゃんに、感謝。